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なんだ!なんだ!涙あり「宝塚記念」の衝撃度!!


       前日の雨がすっかり上がったとはいえ、阪神の芝は水分を多く含んだコンディション。今年、前半戦の総決算、グランプリ「宝塚記念」。

1番人気は古馬陣の代表格サトノダイヤモンド。続いてキセキ、ヴィブロスとGI馬が続きました。

主導権を取ったのは予想通りサイモンラムセス。タツゴウゲキが2番手。内からストロングタイタン、スマートレイアー、ゼーヴィントが並んで1コーナーをまわって行きます。

その直後にダンビュライト、ミッキーロケット、サトノクラウンが続き、ヴィブロス、ノーブルマーズ、パフォーマプロミス。後方にはステファノス、香港のワーザーの後にサトノダイヤモンド。そしてキセキが続きます。

前半の5ハロン通過が59秒4。稍重馬場としては比較的緩みない流れです。そして、3コーナーから事態は動きます。ペースを上げて逃げるサイモンラムセス。タツゴウゲキの直後に迫ったミッキーロケット。後方にいたサトノダイヤモンドが外をまわってゴーサイン。キセキはまだ後方で動かず。

 そして勝負どころの4コーナーで、逃げたサイモンラムセスに並びかけて抜け出す態勢のミッキーロケット。そして直線外に出したサトノダイヤモンドが2番手に一気に浮上。その間にストロングタイタン。ヴィブロスが一番外から追撃態勢。ゴチャついて仕掛けが遅れたダンビュライト。内からノーブルマーズ。

力強く抜け出したミッキーロケット、2番手のサトノダイヤモンド。ところがラスト100mでサトノダイヤモンドの脚色が急に鈍りだしました。最内からノーブルマーズが伸びて来ます。

 そのときでした。4コーナーで後方にいたワーザーが、直線大外からケタ違いの伸び脚で強襲。逃げるミッキーロケット、追い込んだワーザー。この2頭の結末はミッキーロケットが、クビ差振り切って初めてのGI制覇となりました。

「最初からロングスパートを決めていた」と言う和田竜二騎手。なんと17年余ぶりのGI制覇。GI7勝で一時代を風靡したあの名馬テイエムオペラオーの天皇賞・春以来のGI制覇だったというのですから、まさに長いトンネルでした。

和田竜二と言う一人のジョッキーを表舞台に送り出したそのテイエムオペラオー。相棒のGI制覇を見届けることなく、先月の5月17日心臓麻痺でこの世を去りました。

今回の宝塚記念は、1番人気のサトノダイヤモンドが6着に敗退。2番人気のキセキが8着。3番人気のヴィブロスが4着。4番人気パフォーマプロミスが9着。サトノダイヤモンド、キセキともに、まだまだ本調子に戻り切れなかったようです。また昨年の勝者サトノクラウンは12着。こちらは昨秋の天皇賞でキタサンブラックと死闘で2着。それは不良馬場で疲労困憊。そしてジャパンC→有馬記念と惨敗続き。復活はまだまだ遠そうです。 一方で、10番人気と評価が低かったワーザー。当日の馬体重がマイナス27k。あまりにも尋常でない馬体減。この状況で長距離輸送が克服して2着と快走。私が察するところ香港の体重計は、香港時のダンビュライト然り、あまりアテにはできません。

そして、私が推したダンビュライトが5着。前半は好ポジションをキープしたのですが、3コーナー過ぎにゴチャついたときにポジションを下げてしまいました。直線外から追い上げて来ましたが、なんとも不完全燃焼のような後味の悪い内容でした。