
秋のGIシリーズの開幕を告げる「
スプリンターズS」。小雨が舞う中山競馬場に精鋭16頭が集結。1番人気は単勝2.8倍のファインニードル。今春の
高松宮記念を制した名スプリンターです。


まさしく強烈な末脚でファインニードル砲が炸裂しました。終始中団の外をキープ。いつでもスパートできる手応えで
川田騎手が機を窺います。
抜群のスタートから先頭に立ったラブカンプー。これにナックビーナス、セイウンコウセイが前に出て来ます。そこへ内からしごいて強引に人気の一角ワンスイン
ナムーンが主導権を主張。これにラブカンプーが2番手でOKと、ばかりにスンナリと折り合います。
それに内からラインスピリットが3番手グループ。ヒルノデイバロー、アレスバローズ、その外にファインニードル。それを前に見てピッタリとマークする香港のラッキーバブルズ。出遅れたダイメイプリンセスが内から押し上げて来ました。そしてレッゴードンキに並ぶように外からレッド
ファルクス。ダッシュがつかなかったムーンクエイクが最後方。

前半の3ハロンが33秒0。緩みない流れですが雨が降る稍重馬場。2番手のラブカンプーにとっては、主導権を取ったワンスイン
ナムーンが飛ばしてくれたことによって、まるで先頭に立っているかのような絶好の展開。好位にはナックビーナス、セイウンコウセイ、ラインスピリット。
中団に待機したファインニードル。そしてアレスバローズが続き、ラッキーバブルズ、レッド
ファルクスは後方。


4コーナーを2馬身くらい離して逃げたワンスイン
ナムーンを追ってラブカンプーがグイグイと接近。内からラインスピリット、外にナックビーナス。セイウンコウセイにステッキが入ります。外に進路をとったファインニードル。
そのときでした。後方から追い上げ態勢に入ったラッキーバブルズが立ち上がるように故障発生。真後ろのレッド
ファルクスが煽りで大きなロス。

直線中程で先頭に立ったラブカンプー。外から待っていたかのように猛然とファインニードル。ケタ違いの伸び脚でラブカンプーをゴール寸前で捉えました。その後ろにラインスピリット。内からこじ開けるように伸びて来たダイメイプリンセスが4着。スタートのミスがなければ際どい勝負でした。レッツゴードンキも追い上げたものの5着まで。3番人気ワンスイン
ナムーンが6着で、7着に2番人気のナックビーナス。レッド
ファルクスは不利が堪えて10着でした。
高松宮記念と
スプリンターズSを連覇したファインニードル。これで短距離部門の年度代表は、ほぼ手中にした印象があります。京都の1600mのマイルチャンピオンSに参戦しても好勝負になりそうな気がします。
