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クラシック史上初が並んだ菊花賞!◎〇で感動!!


「それ!ルメール!」思わず声が出た菊花賞。直線で早々と先頭に立った2番人気のエタリオウ。そこへ間を割って内から迫って来たフィエールマン(7番人気)。外のエタリオウか、内のフィエールマンか。2頭がピッタリ並んでゴールに飛び込んで来ました。

内のルメール騎手と外のデムーロ騎手が顔を見合わせると、お互いどちらかが勝ったのか確認の言葉をかけます。

私の目にはシッカリと内のフィエールマンが、エタリオウカを捉えたように見えましたが微妙です。 確定ランプが付くまで、1秒1秒が少し長いように私には感じました。結果はフィエールマンがハナ差、見事に差し切って優勝。まさに劇的な優勝でした。

私は自分の予想のコラムでも書いたように、フィエールマンにはGI級の潜在能力を兼ね備えているとアピール。2戦目となった山藤賞で圧巻の独走。さらに続く3戦目のラジオNIKKEI賞の4角最後方から大外を神業的な末脚。低い重心から繰り出す破壊力、瞬時のスピードは獲物を狙う豹そのものでした。

とはいえ、3戦2勝、ローカル重賞2着。1800mまでしか経験がない馬が、休養明けの大舞台、そして3000m。そこで、いきなり通用するものだろうか。見えない大きな壁が目の前にデンと居座っています。それがクラシックだ、データはそれを如実に物語っている。それが私の胸の大きな空洞となっていました。

それでも、その大きな壁を乗り越えるだけのポテンシャルの高さが、このフィエールマンにはあると、私はレギュラー出演しているBSNテレビでも強く主張しました。

ポンと出た4番人気のジェネラーレウーノが主導権。逃げ宣言のアイトーンはスタートで前に入られて無抵抗。そして1番人気のブラストワンピースが中団の後ろで外目を追走。さらに2番人気のエタリオウは、神戸新聞杯と違い、ユーキャンスマイルと並んで中団をキープ。また3番人気のエポカドーロが理想的な3番手を確保。神戸新聞杯で逃げまくったメイショウテッコンは、スタートが甘く、好位のインで折り合いに専念。

前半5ハロンが62秒7、まさに超スローペース。そしてフィエールマンは好位グループの後ろ。アフリカンゴールドの背後で折り合いをつけ末脚を温存。

3コーナーの下り坂で、2000m通過タイムが2分6秒9。主導権を取ったジェネラーレウーノが後続を引きつけた逃げ。超スローの流れで先頭から後方まで一団の展開で進んで行きます。

従ってラストは決め手の勝負となりました。4コーナーで一番外をまわったブラストワンピースが明らかに距離ロス。

神戸新聞杯で自信を得たエタリオウが、ここが勝負どころとばかり直線中程で一気にスパート。馬場の中程から先頭に立ちます。そこへ内々の経済コースから、一旦、前が少し邪魔でしたが、そこから猛然と馬込みを割って出て、前を行くエタリオウに迫ります。1馬身、半馬身、そしてクビとグングン肉迫。内からピッタリと並んだところが栄光のゴールでした。

写真の結果はハナ差。大接戦でした。「ミルコ、どっちだ!」とばかり、そこには顔を見合わすルメール騎手と、外のデムーロ騎手。

私には、ハッキリとルメール騎手のフィエールマンが先に出ているように見えました。検量室前で顔を合わせたルメール騎手とデムーロ騎手。「ミルコ、勝っちゃったよ」とデムーロ騎手と、お互い顔を見合わせます。 ユーキャンスマイルの武豊騎手が苦心の騎乗で3着。これは立派です。そして、ブラストワンピース。4角のコースロスが痛く4着。エポカドーロが8着。ジェネラーレウーノは9着でした。 単勝1450円、馬単6010円也。私の競馬史の中でも思い出に残る菊花賞となりました。