昨年◎シルクフォーチュン(9番人気)が優勝したダートの短距離戦「プロキオンS」。今年はそのシルクフォーチュンが2番人気。ダート路線に進路を変更し、連勝中のファリダットが1番人気。典型的な追い込み馬2頭が人気を分ける競馬。こういうときは逃げ馬、先行馬の前残りがあるかもと予想したら、まさかそれが6歳牝馬トシキャンディの優勝とは意外でした。
このレースにはダートのダッシュ力、スピードだったら明らかに上位のはずのテイクアベットが参戦。今年に入り5戦3勝と勢いにのる4歳馬。前走の安芸Sでも破格のタイムで圧勝劇。今回は3番枠に入りポンと出て追い込むシルクフォーチュン、ファリダットを相手に押し切れるだろう、と読んでいたのですが、これがそうはドラマが上手く展開しませんでした。
私のイチオシのテイクアベットがスタートでわずかに出負けしてしまったのです。そこを抜群のスタートを決めたトシキャンディが素早く主導権。外からインオラリオが2番手に進出。これで慌てたのがテイクアベット。追いかけるように内からしごいて、前を追います。一方のトシキャンディもスタートを決めて主導権を取った以上、ここは断固先頭を譲るまいと気迫をみせて、前半3ハロン34秒0という速いペースで引っ張ります。
仕方なく諦めたテイクアベットの国分恭騎手は、2番手でトシキャンディを追いかける形。半マイルが45秒6。流れは明らかに待機馬向きでしたが、驚いたのは逃げたトシキャンディが直線二の足を使い後続を振り切る形で単独先頭。
2番手で追いかけたテイクアベットとインオラリオが苦しくなり、そこを外から追い込んだアドマイヤロイヤル、大外からファリダットが強襲。また最後方から一番外をまわって強襲したシルクフォーチュン。その間にワールドワイド。これらが一気に伸びてきたところがゴールでした。
速いペースで逃げて頑張り通したトシキャンディ。なんとこれが初重賞制覇。6歳牝馬にして最高の名演技。
そういえば、ウインバリアシオンを破って初重賞制覇を成し遂げた日経賞のネコパンチの快走が、まだ記憶に新しいところ。このネコパンチも6歳馬。なんとも不気味な6歳馬の一撃です。
12番人気馬がレコード勝ちで有力馬を一蹴!
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