中京最終日に行われ「中京記念」。例年は3月に行われて芝2000mのハンデ戦だったものが、サマーマイルシリーズの新設に伴い、今年からこの7月下旬に移動してマイル戦に変更。夏季シリーズのポイント制は、その伝統、歴史を変更して、どれだけのファンにどういったメリットがあるのか?という疑問の声もありますが、こういったケースのハンデ戦は、実はハンデがなんとも微妙なのです。
出走馬の中にフラガラッハがいました。昨秋準オープンの道頓堀Sで優勝。オープン入り後、10→3→10着。そして6月の米子Sで見事な豪脚を披露。驚きの11番人気の快走でした。当時、はオープン特別で56Kのハンデ。実績から重賞に出ても55Kくらいのハンデだろう、という見方をしていたら、この中京記念で57K。きゅう舎サイドもこれにはビックリ。それでも具合の良さ、充実ぶりからいわゆる“勝ち負けできる”という思惑が強く出て、出走にGOサインが出たのでしょう。
一方で、レッドデイヴィスという馬。シンザン記念であのオルフェーヴル、マルセリーナを破り、続く毎日杯ではトーセンレーヴを一蹴。さらには7ヶ月ぶりの実戦だった鳴尾記念でショウナンマイティ以下を見事な破壊力で一気差し。勢いで有馬記念に出走して6番人気。9着ながら0秒5差という見せ場。重賞3勝でこれだけの実績を持つ馬が、重賞で連対ゼロのフラガラッハと同じハンデとは、誰の目にも摩訶不思議な疑義的ハンデ。
しかしながら、レースの結果はフラガラッハの強烈な大外一気の末脚が爆発。見事なゴボウ抜きでショウリュウムーン以下を撃破。
中京の最終日、前日の雨で余計に馬場コンディションが悪化。とくにインサイド寄りが良馬場発表でも、泥が跳ねるような状態。明らかに外差しが利く形態に変貌していたのです。となると、先行馬にとっては厳しい競馬だろう、と読んで、私の予想も差し、追い込みを主体に考えました。
で、2番枠に入ったフラガラッハよりもハンデが有利な10番枠のレッドデイヴィスを上位に取ったのです。週刊大衆誌上には前予想ということで、◎フラガラッハ○レッドデイヴィスということでしたが、レッドデイヴィスは好位置のインを走り、かつ直線でゴールスキーが外から狭いところに突っ込んで、レッドデイヴィスの進路をカット。慌てて手綱を引き立ち上がる浜中騎手。これで11着に失速。もっとも、いつものように後方で控えて直線外から末脚を伸ばす作戦という見方をしていたのですが、ポンと出て3番手を確保。この積極策が結果的には大きなマイナスとなりました。先行各馬は直線総崩れ。この中には人気のエイシンリターンズの14着もいました。
ゴール前で先頭に立ったショウリュウムーン、しぶとく伸びるトライアンフマーチ、ミッキードリーム。ただ1頭34秒台のパンチ力で圧倒したフラガラッハ。こんなに強いのでは、よお!さすがハンデキャッパー。57Kのハンデでも仕方がなかったとも思えますが、それではなんで57Kとハンデを背負わせたかと、理由を聞いても、いわく結果が証明しているといわれと、納得してしまうことになりそうです。
ハンデキャッパーが凄いのか重賞未利馬がいきなり57Kの摩訶不思議さ?!
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