
それは、まさに事実は小説より奇なりでした。衝撃的な結果となったのが
皐月賞トライアル「
弥生賞」。同じ舞台、同じ距離で行われる
皐月賞に向かって、キーポイントとなる重要な一戦でした。
この日は朝から雨。
弥生賞がスタートする頃には、小雨とはいえ芝が跳ね上がるコンディション。キャリアの浅い3歳馬にとっては、未知なる部分が多く伏兵の台頭が大いに考えられました。
そんな中で2番人気に推されたのがラストドラフト。デビュー戦を制し、続く
京成杯では、2番手から圧勝。
京成杯で◎だった私も大いに溜飲を下げたものです。2戦2勝、ラストドラフトにとっては、3連勝で
皐月賞に直行したかったはずです。

この日は、ルメール
騎手が負傷で
田辺騎手が急遽ピンチヒッター。1番枠から抜群のスタートを決めました。先手を主張するような馬が見あたらず成り行きで先頭。内から3番人気のカントル。外にヴァンケ
ドミンゴで、ニシノ
デイジー(1番人気)と、ナイママがこれを追う形。その後ろに内からサトノラディウス、この外に併せたメイショウテンゲン。少し離れてブレイキングドーン。またスタートで寄られて出遅れる形となった私の◎
シュヴァルツリーゼ(6番人気)が続きます。


スンナリと主導権を取ったラストドラフトでしたが、背後の馬たちもピッタリとマーク。各馬一団の展開となりました。キャリア1戦のラストドラフト。さすがに気負いながらの走りでプレッシャーを受けます。
3コーナー過ぎるとラストドラフトの直後にヴァンケ
ドミンゴ、ナイママ。背後にカントルとニシノ
デイジー、外にメイショウテンゲンも接近。

そして4コーナーで内からカントルとニシノ
デイジー。その外にラストドラフト。そしてナイママの外からメイショウテンゲンが、横並びに並んで来ました。内外に大きく開く横並び。そしてコーナーで外からブレイキングドーン。その外に並びかけようとした
シュヴァルツリーゼ。内からブレイキングドーンが急に外側に寄って来たので、驚いたように外に逃げる格好を見せた
シュヴァルツリーゼ。手痛い不利でした。

そして直線の叩き合い。内のカントル、ニシノ
デイジーの外からサッーとメイショウテンゲン。それを追ってブレイキングドーン。その外からパワフルな足取りで
シュヴァルツリーゼが強襲。



結果は優勝メイショウテンゲン。2着に
シュヴァルツリーゼ。3着はブレイキングドーン。1番人気のニシノ
デイジーが4着。ラストドラフトは7着に沈みました。
とはいえ、重馬場と言うことがあっても凌ぎ切ったメイショウテンゲン。前走の
きさらぎ賞5着からの大変身劇。4戦目で未勝利勝ち。2戦2勝で
重賞を制しているラストドラフト(7着)に比較した場合、やはり明らかにポテンシャルの違いがあったように思いますが、
弥生賞では真逆な結果。
雨がもたらした結末か、それとも能力か?3連単45万7370円也。事実は小説より奇なりなのであります。
