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私はこう見る ウオッカ断念の波紋!!


 ウオッカが凱旋門賞を断念!というニュースが飛び込んできました。なんでも8月2日の調教中に右後肢のハ行を確認。右後肢の蹄の裏側に、腫れを発見。わずかに内出血が見られたといいます。栗東トレセンの診療所で検査の結果は蹄球炎と診断判定。それでも7日朝には、軽い運動が行えるくらいに回復したものの、角居調教師は「ウオッカの状態が思わしくない」と、沈んだ表情でマスコミに語ったそうです。
 順調であれば、凱旋門賞の前にステップレースとして予定していた9月16日のヴェルメイユ賞、あるいはニエフ賞に出走。
 「挑戦のための挑戦でいいのか、勝つための挑戦なのか。自分としては勝つための挑戦でなければならない、という思いが強いんです。」とコメント。続けて「4日も馬房から出していない。これから調教しても難しいし、昨夜、オーナーと話して、遠征を断念することになりました。今後はまた立て直して、国内秋のレースに仕上げていきたい」と、気を引き締めていたそうです。
 私は宝塚記念前、ブログでこう書きました。「3歳最高の頂点、日本ダービーで最高のパフォーマンスを演じた牝馬が、中3週で再びダービー以上のパフォーマンスができるのか。(中略)全力走の後には、必ずといっていいくらい反動が出るというのが私の競馬哲学」と。そして「ダービーでの目に見えない疲労があったと見ています。そんな状態で今回の激しい宝塚記念。彼女が得たものは経験でしょうか」
 真夏の8月に調教を開始しないと、凱旋門賞の前哨戦に間に合わないのです。宝塚記念を走ったために、夏のスケジュールが詰まり、どこかにしわ寄せ、どこかに無理が来るとしたら、ウオッカ自身にかかる負担は小さくないはずです。
 今回のウオッカの症状と直接的な因果関係はわかりませんが、彼女はどこかに疲れを引きずっていて、それが完全に抜けないまま今回のアクシデントにつながった、という見方は決して否定できるものではないと思います。
 とはいえ、欧州は今年、記録的な猛暑。フランスの隣国イタリアでは48度Cという猛烈な暑さ。多くの方が亡くなっています。それゆえ、ウオッカにとっては不幸中の幸いだったような気もします。