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あれよあれよの逃走劇! 重賞クラスに後塵を浴びせた条件馬!!


いつも波乱含みの牝馬限定のハンデ戦「マーメイドS」。なんでこんな逃げ、先行タイプが少ないのか。おそらくシャムロックヒルが押し出されるように先頭。まさか、まさかハンデ50kで1番枠。誰もが藤懸騎手の馬なんて相手にしないだろう、と私は一瞬考えました。

それでも、直前の3勝クラスの寿Sで14着。2番手で直線バタバタだったことから、やはり無理と判断。

後続馬に乗る騎手の思いをあざ笑うかのように内から飛び出す10番人気のシャムロック。そして2番手の積極策で臨む川田騎手のサンクテュエール(4番人気)を引き離しにかかります。その後ろは川田騎手を目標に各騎手は折り合いに専念。サンクテュエールという壁を利してシャムロックはスイスイと気持ちが良さそうに離した形で一人旅。

前半の5ハロンが60秒8。超スローではないもののゆったりしたペースで流れて行きます。この遅い流れに気づいた1番人気のソフトフルートが3コーナー手前で動きます。そして2番手のサンクテュエールに並びます。その外に3番人気のアンドラステもラストスパート態勢。

直線に入ると一人旅に持ち込んだシャムロックがラストスパート。内から追い上げて来たシャドウディーヴァ(6番人気)。さすが福永騎手、楽に逃げたシャムロックの外に並びかけて行きます。馬場中央からアンドラステが3番手。その外にはアブレイズ。

そして、ゴール寸前で大外からケタ違いの伸び脚で追い込んで来たのが横山典騎手のクラヴェル(5番人気)。サンクテュエール、ソフトフルート、これをマークしていたイズジョーノキセキ(2番人気)は伸び脚がありません。

内で激しいデットヒートとなったシャムロックと、それに並びかけたシャドウディーヴァ。結果はここ一世一代の勝負根性よろしく内から盛り返す形でシャムロックに軍配。追い込んだクラヴェルがクビ差届かず2着。同じくクビ差でシャドウディーヴァの順でゴールイン。

ソフトフルートは8着。その前にはグリーンチャンネルの調教映像、ターフトピックにもその映像がなかったにもかかわらず不思議な2番人気に推されたイズジョーノキセキが、ソフトフルートの前7着にいました。

  10番人気の条件馬シャムロック、当然ながら初重賞制覇。鞍上の藤懸騎手もビックリした目をくりくりさせて初重賞勝ち。 3連単は33万150円。今年も大波乱となった「マーメイドS」となりました。