度肝を抜いた8歳が5年ぶりの勝利のドラマ!!
よもやまさか、そのまさかのドラマが現実に起きました。もう現役の幕引きをささやかれる中で、その不振の8歳馬は大方の予想を裏切る大ドンデン返しをやってのけたのです。 マカヒキ。牡馬8歳。5年前のダービー馬です。菊花賞をキャンセルして日本馬初の凱旋門賞を目指して渡仏。鞍上はルメール騎手。フランス初戦のニエル賞でクビ差勝ち。そして凱旋門賞では堂々1番人気に支持を集めたほどです。ところが無念の14着と大敗。ここからマカヒキの暗くて長い闘いが始まりました。札幌記念で2着、ジャパンC4着という好走はあるものの勝てないのです。こんな辛い日々が延々続いていた8歳の秋。 GIの勲章を持つ芝2400mの「京都大賞典」に登場。春の天皇賞以来の実戦。14頭立ての9番人気。私は顔ぶれから連下には十分狙えると見て△印。 騎乗した藤岡康騎手は「開幕週なのである程度の位置を取りに行こうと考えていました」とコメント。 圧倒的な人気に推されたのがコントレイルと菊花賞で大接戦したアリストテレス。鞍上はデムーロ騎手。そしてヒートオンビート、キセキと続きました。 中団をキープしたマカヒキ。3、4コーナーの勝負どころで藤岡康騎手の手が激しく動きます。前を行くキセキ、アリストテレスに遅れてはなるまいとの思いからなのでしょう。4コーナーで激しく前が入れ替わります。キセキが直線中程で先頭に立つと、それを待っていたかのようにアリストテレスが馬体を併せて行きます。 そしてゴール前でした。アリストテレスが先頭に立ったところを、猛然と外からマカヒキが強襲。何かを忘れていたマカヒキが、思い出したような勝負強さを発揮。アリストテレスをハナ差差し切りました。 ラストが13秒0を要したように展開に恵まれたところがありますが、マカヒキにとっては嬉しい5年ぶりの優勝。マカヒキのファンにとっては、嬉しい感動的な優勝でした。また8歳という年齢にもかかわらず、ここまで支えたスタッフ、そして金子オーナーにも拍手を送りたい気持ちです。
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