
私にとっては、まさに手ぐすね引いて待っていたのが
「フローラS」の
エリカヴィータ(5番人気)に期待の◎。その彼女が期待に応えて大熱演を演じてくれました。
東京の開幕週は、3歳牝馬2冠目の「
オークス」を目指す一戦、トライアル「
フローラS」。2着以内に入れば優先出走権。
エリカヴィータは昨秋10月の東京デビュー戦で、圧巻の強さを演じて
アピール。直線でゴールに向かい11秒6―11秒5―11秒4と、どんどん速くなる展開の中で、中団の厳しい位置から凄い脚で圧倒。この芸当は凄い!ラストが34秒0。それはクラシックを意識させるレベルのポテンシャル。
2戦目となった前走の
フェアリーSは、いきなり2番人気。ところが、初めての中山、右回り。出遅れるミスと4コーナーでバランスを崩す手痛い不利で10着。

エリカヴィータに2度騎乗したルメール
騎手は、
フローラSでデビュー戦を圧倒したキタサンブラック産駒の評判馬2番人気ラスールをチョイス。
皐月賞で優勝したジオグリフと、キタサンブラック産駒のイクイノックスの時と似たようなケース。

レースは
桜花賞で見せ場を作ったパーソナルハイが、抜群のスタートを決めてサッと主導権。外から一気に並んで来たシンシア
ウィッシュが2番手に浮上。エリカヴィータは好位4番手のインで折り合います。これに続くマイシンフォニーは頭を上げて引っかかり気味。同じ位置には1番人気の
ルージュスティリア。一方、ラスールは当面の相手をマークするかのように背後でピタリ追走。また連勝中の3番人気
ルージュエヴァイユは後方に待機。

外から並ばれながらも先手を譲らず、ポンポンと快調に飛ばすパーソナルハイ。4コーナーでは後続に5馬身差のリード。シンシア
ウィッシュとモチベーションが2番手争い。その内からエリカヴィータとマイシンフォニー。
ラスト200m。まだ3馬身差のリードを保ちながらしぶとく頑張るパーソナルハイ。このままパーソナルハイの逃げ切りか、と思われたのですが、エリカヴィータとシンシア
ウィッシュが並んで内から迫って来ました。ゴール前は寸前で逃げたパーソナルハイに並びかけたエリカヴィータが優勝。

僅かに遅れてパーソナルハイが2着。それに続いたのがシンシア
ウィッシュで3着。
そして、ラスールは中団待機から差を詰めえて来たものの迫力に欠けて6着に敗退。一方、1番人気に推された
ルージュスティリアは、どうしたものかシンガリに敗退。この時期の3歳牝馬の精神的な難しさを露呈しました。

エリカヴィータは
キングカメハメハ産駒。母の父が
フジキセキ。距離が延びる
オークスでも大いに楽しみです。
