
「具合が凄く良かったので、自信を持って臨みました」と、
ダノンスコーピオン(4番人気)の
川田将雅騎手は、レース後、そう開口一番答えました。
3歳馬によるマイル王の決定戦
「NHKマイルカップ」。緑の芝が眩しい東京競馬場で行われました。
4戦3勝、
朝日杯FS2着のセリフォスが1番人気。インダ
ストリア、マテンロウオリオン、そしてダノン
スコーピオンと続く人気。それぞれが接近した人気で、拮抗した結末が予想されました。

スタートで逃げると思われたジャングロが大きく後手。これが予期せぬことだったのか、先行勢は予定が狂ったようで、流れが俄然速くなったのです。
トウシンマカオが主導権。これを内からキングエルメス、外からオタルエバー等が、せっつくように急追します。セリフォスもインをピッタリに好位をキープ。
そして、中団の外にダノン
スコーピオンが抜群の手応えで待機。これをマークするようにインダ
ストリア。後方にはアルーリングウェイ、プルパレイ、カワキタレブリー。その背後のマテンロウオリオンはいつもの定位置。そしてジャングロが最後方。

前半の3ハロンが34秒1、半マイルは45秒6、5ハロン通過が57秒4。緩みのない展開で流れて行きます。
直線に入るとコースの内側を開けて先頭で頑張るトウシンマカオ。ラチ沿いにしぶとくセリフォス。そして、外側から待っていたかのようにダノン
スコーピオン。また、大外から最後方にいたマテンロウオリオン。その内から同じように鋭く伸びる18番人気のカワキタレブリー。

そして、勝負を懸けて外から先頭に躍り出たダノン
スコーピオン。そこへマテンロウオリオンが最速のラスト33秒5の破壊力で強襲。結局、マテンロウオリオンは惜しくもクビ差2着。

同じように追い込んだカワキタレブリー惜しいクビ差3着。内で粘ったセリフォスが4着。インダ
ストリアはクビ差5着。
勝ちタイムが1分32秒3、ラスト34秒3。マイルの適応力をフルに見せつけたダノン
スコーピオン。

「こんな素晴らしい馬に乗せて頂いて、感謝しかありません」と、師匠の
安田隆行調教師に敬意を払う
川田騎手。
桜花賞に続くGI制覇となりました。
