重賞なのに1勝クラスより遅いペースで大波乱!!
“高速馬場のコンディションで、楽々単騎逃げを打てたら、思った以上に勝機があるかも知れないぞ!” “そんな夢のような話があるかい!だって小回りの小倉コースだぞ!”と、ファンの間で飛び交いそうな会話。 今年の「中京記念」は今年も昨年に続いて小倉競馬場で代替開催。小倉の芝1800m。小倉はCSC賞で日本レコードを記録。まさに絶好の高速馬場のコンディション。各騎手は一様に先行する馬に有利な一戦と見ていたはずでした。 ところが、終わってみれば見事な逃げ切り勝ち。それがベレヌスでした。14番枠を引きながら、何が何でも先手にこだわるぞー!という西村淳騎手の気迫。この気迫に恐れをなしたか、1番枠からスーッと行くはずだったベステンダンクが控えます。同時に前に出ようとしていたのかコルテジアが2番手で折り合いに専念。アーデントリーの坂井騎手も懸命に手綱を引きます。 カイザーミノル(3番人気)が、これら先行グループの直後で展開。同じ位置にはシャーレイポピー。1番人気のファルコニアは中団の馬群の外。その内側のラチ沿いを追い込みのミスニューヨーク(2番人気)。スタートでモタついた私の期待馬ヴァリアメンテは、カテドラルと共に後方に置かれます。最後方が今村騎手のカデナ。 そして快調に逃げるベレヌス。前半の5ハロンが59秒9。この日の1勝クラスが58秒8。重賞では異常なくらいのスローペース。 4コーナーで外から先行する馬に並びかけたファルコニア。直線もしぶとく伸びましたが、その背後から忍び寄って来たカテドラルが鋭く迫って来ます。直線で外に出せたミスニューヨークが伸びて来ましたが、ゴール前でカテドラルに寄られる不利。そこへ外からゴール前だけで迫って来たヴァリアメンテとカデナが鋭く強襲。 とは言え、前半スローに落として一人旅に持ち込んだベレヌスが、懸命の粘り腰を見せて、カテドラル、ファルコニアの追撃を半馬身振り切り初重賞勝ち。 西村淳騎手は昨年の金鯱賞でギベオンに続く重賞2勝目。若き22歳。この日の経験で大きなステップに繋がるかも知れません。見事な逃げ切り勝ちでした。
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