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熾烈なデッドヒート!間一髪、間を割って出た馬は・・!!


  今月末に行われる「天皇賞」。その前哨戦である重要な一戦、伝統の「毎日王冠」は、まさに手に汗を握る結果となりました。

  その主役は優勝したサリオス。単勝3.0倍の1番人気。昨年の大阪杯を制したレイパパレが2番人気で、ジャスティンカフェ、ダノンザキッド、ノースブリッジと続きました。

川田騎手はお手馬ダノンザキッドではなくレイパパレを選択。今春のヴィクトリアマイル12着からも東京で本当に大丈夫か?不安がよぎりました。

ところが、ダノンザキッドに目を覆いたくなる事象があったのです。スタートでスターターとのタイミングが合わず、なんとゲート内で突進。額をぶつけたか、ゲートをこじ開けて飛び出すハプニング。

検査で競走に支障はないと判定されて再びゲートイン。まず飛び出したのがレッドベルオーブ。先頭に立つとグングン加速。スピードに乗って後続を離し気味に飛ばします。

キングオブコージとレイパパレが2、3番手。その背後には内にサリオス。それをマークする形でダノンンザキッド。その内にはポタジェ。出遅れたノースザブリッジは後方。その真後ろがジャスティンカフェ。

前半の5ハロン通過が57秒9。見た目よりも緩みないペースで展開します。ただ、2番手以下はひと塊りの一団。

直線はラスト400mでレッドベルオーブに並びかけたレイパパレが満を持して先頭。これを直後でマークしていたダノンザキッドが追い出しにかかります。そのとき後方で待機していたジャスティンカフェが外から猛然と末脚を伸ばして来ました。そして前を行く2頭に並びかけたと同時に、一旦、中団に下がったサリオスが驚異の伸び脚で強襲。ダノンザキッドとジャスティンカフェの間から割って出て来ました。このガッツこそが本来のサリオス。

時計が1分44秒1のレコード。鞍上の松山騎手共々、胸を張って次のG1(マイルCS または 香港マイル)に駒を進めることとなりました。

一瞬、外から強烈に伸びたジャスティンカフェに軍配が上がりかけましたが、それを上回るパンチ力で唸らせたサリオス。得意の東京コースと言うこともありますが、本当にゾクゾクするくらいの切れ味でした。

また、3着だったダノンザキッド。戸崎騎手が「申し訳ないです。馬にも影響があったと思います」と平謝り。

一方で、4着に敗れたレイパパレ。「大阪杯で勝ったときに近いくらい状態は良かった。時計が速い中で良く走っています」と、川田騎手は愛馬レイパパレを褒めたたえていました。