
若き獅子は自信に満ち満ちていました。2歳チャンプの決定戦。GI
「朝日杯フォーチュリティS」。数々のクラシックホースが勝ち上がっている登竜門。昨年は
ダービー馬のドウデュースが優勝。

1番人気に推された
ドルチェモア。騎乗した
坂井瑠星騎手。好枠の2番枠を引き当て、ゲートが開くや否やまさに
ロケットダッシュで抜群のスタート。先頭に立ちます。隣の枠のオール
パルフェ(4番人気)が主導権を主張すると、さっと2番手に引きます。今度はグラニットが前に出ると3番手で折り合いに専念。その背後には3番人気のレイベリング。2番人気のダノンタッチダウンは中団の内々をキープ。

前半の半マイルが45秒7。緩みないペースで流れて行きます。それでもドルチェモアは抜群の手応えで仕掛けどころの機を窺います。

直線はゴール前200m辺りで内の粘るオール
パルフェに並びかけ先頭に立ったドルチェモア。外からそれを待っていたかのように追い出すレイベリング。その後ろからインから外に出したダノンタッチダウンが、猛然とドルチェモアに襲いかかります。
それでも、なんとかクビ差振り切ったドルチェモアのガッツ。さすがポテンシャルの高い馬です。

また、敗れたとは言えダノンタッチダウン。ラストが最速の35秒2。クビ差の2着は来年に向けて力強い答えを、
川田騎手は感じたのではないでしょうか。
そして関東馬のレイベリング。キャリア1戦で初めての阪神コース。クビ・クビ差の3着は横山武
騎手も手応えを感じとっているはずです。

ブービー人気で4着と頑張ったキョウエイ
ブリッサ。内の混戦からしぶとく伸びて来た脚が印象的。また、5着の8番人気バグラダス。相手なりに走る勝負強さがあり、今後も軽視はできません。
勝ち時計が1分33秒9。馬場コンディションもあったと思われますが、ここ3年で一番遅いタイムとなりました。
それにしても、
秋華賞のスタニングローズに続くGI制覇。今年はひと皮むけた坂井瑠星
騎手が、そこに輝いています。
「スタートが上手いし、折り合いもつくし、追ってからもいい馬なんです」と坂井瑠
騎手。来年に向けて力強く発進しました。
