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前半3Fが35秒0!長距離の頂点で劇的な独走劇!!


      競馬に絶対はない!と、よく言われることですが、私もそれには異論がありません。ところが、今年の「天皇賞・春」のジャスティンパレスは絶対に来る!負けないだろうと、レースが近づくごとに自信に変わっていきました。

  昨年の菊花賞でまだ幼い面を背負いながら、1、2着のアスクビクターモア、ボルドグフーシュを相手にハナ・半馬身差の大接戦。今年は菊花賞時の452→472k(阪神大賞典)と大きく馬体重を増やして、宿敵ボルドグフーシュ以下を圧倒。これは格段にジャスティンパレスが成長している証と推察。

人気の中心で昨春の天皇賞で7馬身差の独演会を開いたタイトルホルダーが、今年は直前の日経賞が酷い不良馬場で8馬身差。その疲労残りが本当にないのか、私には少し不安を感じていました。そして、初めてのニュー京都競馬場。4コーナーで3コーナーの坂の下りを利して、勝負どころで背後にピタリと付いたらタイトルホルダーとはいえ、厳しい戦いを強いられる可能性が大。加えて、主導権を主張しているアフリカンゴールド、これにアスクビクターモア、ディアスティマの同型がいて、展開的にも疑問が残りました。 相手はおそらく同期のボルドグフーシュだろう、私はそう予想しました。

スタートでアフリカンゴールドが外から先頭を狙って出てきます。それを見た横山和騎手が、そうはさせるか、とばかり内からタイトルホルダーの手綱が激しく動きます。これにアイアンバローズ、アスクビクターモアも前に出ようとする勢い。それらを何とか振り切るようにタイトルホルダーが主導権。

稍重馬場で前半の3ハロンを35秒0。過去、10年でもっとも速い35秒0。同日の御池特別(2勝クラス・芝1400m)より速いペース。

この流れにアフリカンゴールドが途中で心房細動を発症。そしてリタイア。さらに2週目の3コーナー過ぎにタイトルホルダーが急に減速。さらにアイアンバローズが先頭に立つと、同じ位置で展開したアスクビクターモアがギブアップ。

4コーナーで外からディープボンドが先頭に躍り出ます。そこに内々を追走し4コーナー手前で外に出したジャスティンパレスがスルスルと接近。そして直線中程ではジャスティンパレスが先頭に出ます。後は余裕綽々と後続のディープボンド以下に2馬身半差。3着に中団の外から末脚を伸ばして来たシルバーソニック。以下はブレークアップ、マテンロウレオが4、5着。

3番人気のボルドグフーシュは中団の外々をまわり直線は弾けず6着と敗退。また、菊花賞馬アスクビクターモアは11着と凡退。

単勝1.7倍と圧倒的な支持を集めたタイトルホルダーは、右前肢跛行で無念の競走中止。アフリカンゴールドとともにゴールへ到達できませんでした。

また、先行したアイアンバローズ、積極策を取ったディープモンスターも直線はバタバタ状態。やはり、前半が短距離戦並みで流れた今年の春の天皇賞。ジャスティンパレスの圧勝劇は丁寧に騎乗したルメール騎手の手腕も大きかったような気もします。