Archive for 2020年4月24日
観衆はいないけれど史上に残る2頭のマッチレース!!
3冠への道、第1関門「皐月賞」。雨上がりの中山競馬場。無観客のスタンド前を走り抜けました。
コントレイルかサリオスか!無敗3戦3勝のGI馬の対決。1番人気は2000mのホープフルSを制したコントレイル。そして朝日杯FSを圧倒したサリオスが激突。さて、軍配はどちらに上がるのか。
日曜日は前日とはうって変わって、暖かな春の陽射しが嬉しい皐月賞日和。とはいっても、前日の大雨で、たっぷりと水分を含んだ馬場コンディション。道悪の適応力が大きな壁となって立ち塞がりました。
この日、1番人気に推されたコントレイル。鞍上を任された福永騎手は1番枠を引いて、「前に出て行こう、何なら先行してもいい」と、作戦を巡らせていたそうです。
ところが、インサイドの悪い馬場に脚を取られたのか、前に行こうとしないので、中団の後方まで下がる展開となりました。
一方で、3番人気サリオスは好スタートを決めて、スンナリと4番手で流れに乗れました。そして2番人気のサトノフラッグは中団で機を窺う形。外から強引に主導権を主張したキメラヴェリテが、2番手のウインカーネリアン、ビターエンダー以下を、引き離した形で飛ばします。前半の5ハロンが59秒8。この馬場状態(稍重)ですから、緩みないペースです。
4コーナー手前で内からようやく外に出せたコントレイル。先にじわっーと動いたルメール・サトノフラッグに、背後からピッタリと付きます。その内側には抜群の手応えのサリオスが待機。それを追う形で馬込みの中にヴェルトライゼンデ。
そして、4コーナーでは2番手のウインカーネリアンが先頭に立ちます。すかさずサリオスが接近。外から追い出すサトノフラッグ。その外に馬体を併せようとするコントレイルが急接近します。
直線で先頭のウインカーネリアンに外から並びかけようとするサリオス。その外にはサトノフラッグ、そしてその外にコントレイル。
直線中程で抜け出したサリオスに外から馬体を併せて来たコントレイル。それは激しい叩き合いでした。そして追う者の強みか、福永騎手のステッキに応えて、ゴール前で半馬身抜け出したのがコントレイルに軍配。
福永騎手は史上、11人目となるクラシック完全制覇を達成。2着にサリオスで3馬身半離れた3着には中団から直線勝負に賭けたガロアクリークが飛び込んで来ました。
いよいよ次は日本ダービー。コントレイルの2冠目がかかります。一方で、敗れたとはいえ朝日杯FS以来となったサリオス。いきなりの2000mで、かつ初めての中山。そして道悪だったことを考えれば、半馬身差は勝ちに等しい内容です。さすがです。
来る日本ダービーは是非とも良馬場で、そしてスタンドから多くの観衆の喝采を受けて、ダービーを観戦したいものです。
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アーモンドアイ二世の誕生か!雨中の劇的強襲劇!!
この雨は予想外でした。激しく降りしきる阪神競馬場。まだまだ桜の花が残っている中で、注目の3歳牝馬クラシック「桜花賞」が行われました。
直線一番外から手綱をしごく白と水色の勝負服。イエローのヘルメット。泥で黒く汚れた姿。デアリングタクト(2番人気)の松山弘平騎手でした。
ゴール前で逃げたスマイルカナを捉えて先頭に立った1番人気で武豊騎手のレシステンシア。セーフティー・リードかなとも思えたのですが、凄い勢いで並ぶところなく一気に捉えると、鞍上の松山騎手が左腕を高く掲げて、一気に降ろし、ここ一番のガッツポーズ。その喜びを全身でアピールしていました。
スタートと同時に抜群のダッシュ力で内から飛び出したナイントゥファイブ。そのすぐ隣から何が何でも行くポーズを見せるスマイルカナ。強引に先頭に立ちます。外からマルターズディオサとレシステンシアが浮上。
その背後にはルメール騎手のサンクテュエール。重馬場のせいか仕掛けながら追走するウーマンズハート、リアアメリア。そしてクラヴァシュドール、ミヤマザクラが一塊となって前を追います。中団の内にはデアリングタクトがいます。後方に控えたマジックキャッスル。
主導権を取ったスマイルカナ。これをピッタリと直後で追走するレシステンシア。半マイルが46秒5。1000m通過が58秒0。雨が降る重馬場では、かなりの速いペースです。それゆえ、3番手以下が離され気味。その中にマルターズディオサとヤマカツマーメイド。少し離れてナイントゥファイブとサンクテュエール。ウーマンズハートもいます。
またその後方にミヤマザクラにエーボス、そしてデアリングタクト。クラヴァシュドールがぽっかりと開いたインコース狙い。
快調に逃げるスマイルカナ。直線ラスト2ハロンを残して外にレシステンシアが並びかけて来ました。3番手以下が少し離れています。やや内目からサンクテュエールのルメール騎手の手綱が激しく動きます。ラチ沿いのインからクラヴァシュドール。馬場中央はミヤマザクラ。
その時でした。直線一番外目に出したデアリングタクトが、猛然と追い込んで来ました。ゴール前でスマイルカナを捉えて先頭に躍り出たレシステンシア。鞍上の武豊騎手もゴール目前で勝利を感じていたはずです。
そこへゴボウ抜きにして矢のように伸びて来たデアリングタクト。レシステンシアもアッサリとのみ込みました。
新馬→エルフィンSを連勝し、キャリア2戦で臨んだデアリングタクト。無敗のクラシック・ホースの誕生です。あのアーモンドアイを彷彿させる切れ味と、そして勝負強さ。
また素晴らしいスター・ホースを得たのかも知れません。
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