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Archive for 2010年5月12日

凄い!日本レコードでNHKマイルCを制したダノンシャンティだけど日本ダービーは反動の不安が・・(T_T)

 1番人気のダノンシャンティが、これまでの1分32秒0を大幅に更新する1分31秒4の日本レコードで快勝しました。昨年のジョーカプチーノの1分32秒4の高速決着にも驚かされたのですが、昨年の時計を更に1秒も短縮する驚愕のタイム。競馬の世界はいよいよミラクルの1分30秒台が見えてきました。
 それにしても、この日本レコードで走りながらラスト33秒5の破壊力で決めたダノンシャンティ。普通、タイムが速くなれば、ラストの時計もかかるものですが、これまでの定説を吹き飛ばすような超快走。本当に驚きです。
 確かに前半の半マイルが44秒8、5ハロン通過は56秒3で、6ハロン1,200m通過が1分7秒8。1,400m通過が1分19秒4。なんと1,400mの1分20秒0のレコードをクリア。そのため、逃げたエーシンダックマンがバタバタでシンガリ負け。2番手のコスモセンサーやキングレオポルドも大きく失速。唯一、2番手でもしぶとく4着に粘り込んだのが2番人気のサンライズプリンス。この0秒5差はさすがにGI級の能力があることの証し。大変な大物になる可能性を感じました。
 さて、ダノンシャンティは2戦目のラジオNIKKEI杯2歳Sで、いきなりダービー最有力候補のヴィクトワールピサと0秒2差の4着。3戦目の共同通信杯ではスローペースの厳しい展開になりながら、大外から33秒5の強烈な末脚で鼻差2着。1番人気アリゼオを差し切ったのですから、この時点で私のダービー最有力候補でした。続く毎日杯も勝って、いざダービーに直行と思われたのですが、その前に今回のNHKマイルCに参戦。そして見事な優勝につながったわけでした。
 ところが、ダービーまで中2週というタイトなローテーション。このNHKマイルCからダービー優勝に結びつけた馬が、過去にタニノギムレットとキングカメハメハ。同じ松田国きゅう舎。この成功で今回のNHKマイルC→ダービーは規定路線だったのかも知れませんが、なにしろ日本レコードをたたき出す快挙。ダービーが本番としたら本番前のトライアルで全力投球をしてしまった印象があります。ということは、NHKマイルCの疲労、反動がもっとも懸念されるのです。
 同様に2着のダイワバーバリアン、4着サンライズプリンスも1分31秒台。この2頭もダービーを目指しており、高速タイムによる反動が心配されます。よくきゅう舎関係者が疲労残りは感じられない、相変わらず元気だとかコメントされますが、決して人には分かり辛い疲労が残るはずだと思います。
 
 日本ダービーはあと3週後、今年から優勝馬のみダービー出走チケットが与えられるトライアル・プリンシパルSを独走した超良血馬ルーラーシップ。強烈な強さを見せ付けました。また、京都新聞杯で圧勝したゲシュタルト。ダービー最終便に乗って見事なフライトを決めた優駿が、いざダービーへ。またまた千両役者が加わって、今年のダービー絵巻が一段と色濃い物になりそうです。

ラスト34秒2!天皇賞・春で1番人気フォゲッタブルの体調に疑問が?!

 長い歴史を持つ長距離、古馬最高峰の一戦「天皇賞」。それゆえ他のレースとは異にする格式があるのです。
 ところが、今年は次々と有力馬が引退、そして回避。更に、直前で昨年の宝塚記念と有馬記念を制したドリームジャーニーが突然回避。これで手薄になったところに持ってきて、ドリームジャーニーの回避で、ようやく出走に漕ぎつけたと思えたマラソンレースの注目馬、逃げるホクトスルタンが寸前で賞金不足で除外。出走意志のなかったはずのミッキーペトラが回避から一転、出走と手を上げたのです。割りを食った形が出走順位ひとつ下のホクトスルン。詰まるところ強力な逃げ馬が不在の今年の天皇賞となったのです。
 超スローペースで展開することは間違いなく、各ジョッキーがどういった位置取りで臨んで来るのか、この点が大きなウエイトを占めた天皇賞でもありました。
 その流れを上手に掴んだ騎手が、優勝したジャガーメイルのテン乗りウィリアム騎手であり、2着のマイネルキッツの松岡騎手。
 優勝したジャガーメイルはいつもより早目の中団より前の位置。それも縦長になったせいか経済コースを走れて、ゴーサインを待つだけの態勢。直線で一歩先に抜け出し後続を一気に突き放しかけたマイネルキッツをラスト33秒7の強烈な瞬発力で見事に捉えました。なにより、ウィリアム騎手が言うようにリラックスして走れたことが、末脚の破壊力につながったようですが、位置取りの公式も正解だったように思います。
 昨年春の天皇賞は、12月の香港ヴァーズ以来の実戦。それでも差のない5着でしたから、当時よりも順調に仕上げることが出来た今年は、優勝して当然だった印象です。
 天皇賞のラスト3ハロンが34秒2。昨年よりも約1秒も速いタイム。この流れをうまくつかみとったマイネルキッツの松岡騎手。昨年も見事な騎乗で優勝へ導いたジョッキーですが、今年もこれまでのような後方待機策を捨てて、逃げたミッキーペトラの2番手という意表をつく作戦。1番人気のフォゲッタブルとか2番人気のジャガーメイルをマークし、できるだけ末脚を温存するだろう、と見ていたのですが「今の京都は上がり勝負の傾向が出ていたので、じわじわと早めに動いて行きました。イメージ通りのいいレースが出来たと思いますが、勝ちたかったですね」と、悔しそうでした。
 直線に入ると一気に先頭に踊り出て、突き放しの手に出た作戦。まさにズバリ!でしたが、2着は勝負運と相手の強さ。致し方ないと思います。
 私の本命は7番人気のナムラクレセント。折り合いに専念するあまり、流れに乗ることが出来ませんでした。それでも後続に2馬身半差の水をあけて、4着だったのですから、やはり菊花賞3着馬だけのことはあります。できれば、3着のメイショウドンタクを捉まえてくれたら3連複、○☆◎で3連単(18万円台)が高額配当を手にしていたので、実に悔しいです。
 1番人気のフォゲッタブルは6着。直線での伸び脚が今ひとつ迫力を欠いていました。ダイヤモンドS以来の休養明け。昨年夏から使い詰めだったことから、ダイヤモンドSのあとで疲労がいっぺんに出たのかも知れません。それゆえ天皇賞が何とか間に合った、といった印象が拭えませんでした。過去10年、連対馬20頭はすべて3月か4月から天皇賞に臨んだ馬ばかり。2月14日から直行したフォゲッブルもそのデータには勝つことが出来ませんでした。