

それはまさに天下分け目の
「ハナ差」と、なりました。同期7393頭の頂点に立つのはどの馬か。88回目を迎えた
東京優駿「日本ダービー」。
1.7倍と圧倒的な人気に推された
皐月賞馬エフフォーリア。昨年の3冠馬
コントレイルに続く無敗の
ダービー馬が誕生か。絶好の1番枠を引いて2冠を手繰り寄せたと、多くのファンは見ていたようです。加えて、若干22歳で経験の浅い横山武
騎手。マークされる立場、内枠で包まれる不安が私には過りました。
私は
皐月賞VS
毎日杯組と言う見方をしていました。結論は
毎日杯2着の
◎グレートマジシャン。
毎日杯優勝
〇シャフリヤール。そして
▲エフフォーリア。この3頭の争いが濃厚だ!大本線の3連複はこの3頭の1点でいいだろう。スタート前から私自身、
ワクワクしていました。

ゲートが開くと同時に、何が何でも逃げると公言していたバスラットレオンが、外枠から一気に先頭に立ちます。そして2番手以下を引き離し気味に主導権。離れた2番手を
タイトルホルダー。そして直後を内からエフフォーリア、ヴィクティファルス、バジオウ、グラティアスが一団で追走。

好スタートを決めた2番人気のルメール
騎手が騎乗するサトノレイナスが、スローと判断して2コーナーをまわった辺りで、当面の相手となるエフフォーリアの外にポジションを上げて来ました。そのエフフォーリアの直後には
福永騎手のシャフリヤール。私の◎グレートマジシャンは、少し掛り気味に外目の中団の後ろ。後方を見ると抜群の手応えでステラヴェローチェ。いつものように後方で末脚温存策です。

前半の1000m通過が60秒3、高速馬場の東京では平均と言うより遅いくらいのペースです。それゆえ先頭から後方まで一団の展開。
3コーナーをまわると外から後続が急接近。その中のサトノレイナスが早くも2番手を窺う勢いで浮上。そのとき前が詰まる形でエフフォーリアが6番手に下がります。それをマークしていたシャフリヤールも、まわりからワッと来られて位置を下げる不利。その外からグレートマジシャンが浮上。
直線でバスラットレオンを捉えたグラティアスが先頭。それに続く
タイトルホルダーの外から必死に追うエフフォーリア。その外にはサトノレイナス。一番外をまわるグレートマジシャン。そのグレートマジシャンの内にいたシャフリヤールが、開いた馬込みの中から伸びて来ます。そしてエフフォーリアの内側を狙います。
エフフォーリアに並びかけるシャフリヤール。その外にはグレートマジシャン、一番外のサトノレイナス。
ゴール前はエフフォーリアかシャフリヤールか。激しい2頭の叩き合い。外からグレートマジシャンが3番手に浮上。そこへ後方にいた満を持したステラヴェローチェが強襲。

激しいデッドヒートはシャフリヤールに軍配。ハナ差でした。3着争いもグレートマジシャンにステラヴェローチェが詰め寄りハナ差3着。惜しくもグレートマジシャンが4着。サトノレイナスもハナ差で5着となりました。

勝ち時計が2分22秒5。ラスト33秒9。なんと
ダービー・レコードの決着となりました。上位3頭は33秒4の強烈なパンチ力。凄いレベルの
日本ダービーでした。
「ハナ差」は実力か、それとも運か。それにしても私にとっては惜しい「ハナ差」でした。
「
ダービーは運の強い馬が勝つ!」なるほど格言は今年も生きていました。
