
昨年のアーモンドアイに続き今年も断然の人気に推されたグランアレグリア(1.5倍)が2着に敗退しました。
春のGIシリーズの総決算
「安田記念」。昨年は圧倒的な人気に推された女傑アーモンドアイが、グランアレグリアの前に完敗。今年はそのグランアレグリアがアーモンドアイと同じ
ヴィクトリアマイルを制して、GIマイル5勝と言う金字塔を狙って参戦。
ところが、昨年のアーモンドアイと同じで
ヴィクトリアマイルから初めて経験する中2週で登板。高速タイムの決着後でその疲労、反動が中2週で大丈夫なのか、私にはどうしても気がかりでした。

実際、グランアレグリアの
鞍上のルメール
騎手は、レース後「今日は前走と手応えが違いました。道中も苦しそうでしたね。直線の反応も遅かったです」と、
ヴィクトリアマイルと違うグランアレグリアだったことを吐露。

それを逆手にとって晴れの栄冠を掴んだのが8番人気・
ダノンキングリー。中団の外で折り合い、ゴール前は一番外から鋭く追い込んで来ました。
秋の天皇賞以来の実戦でしたが、キッチリと仕上げた
萩原厩舎のスタッフ、見事な騎乗だった
川田騎手。素晴らしいチームワークの勝利でもありました。

レースはトーラスジェミニの内から果敢に主導権を手にしたダイワキャグニー。ダノン
プレミアム、ラウダシオン、そして抜群のスタートを決めたインディチャンプが3番手の好位をキープ。
そしてシュネル
マイスターの内からサリオスが迫ります。外に
ダノンキングリー。グランアレグリアはケイデン
スコールなどと共に後方を追走。
注目の前半4ハロンが46秒4。最近になくゆったりとした流れで展開。従って先頭から後方まで各馬一団。こうなると直線の決め手勝負になる公算が大。
ラスト200m辺りでトーラスジェミニの外に抜群の手応えで並びかけた福永・インディチャンプが、ここからようやく追い出しにかかります。その外からシュネル
マイスター、大外から大きなアクションの川田騎手の
ダノンキングリーが迫ります。
直線で馬込みの中から必死に追うルメール
騎手のグランアレグリア。行き場がなくなり進路を探してインディチャンプの内に取ります。
ゴールまであと100m。先頭が馬場中央からインディチャンプ。内からグランアレグリア。一番外の
ダノンキングリーが内のシュネルマイスターと馬体を併せるように肉迫。

ラスト3F33秒9の激しいゴール前の叩き合いは外の
ダノンキングリーに軍配。僅かにアタマ差でインのグランアレグリアが2着。シュネル
マイスターがアタマ差インディチャンプを捉えて3着。サリオス(3番人気)は直線でゴチャつき挟まれる手痛い不利。8着と敗退しました。

優勝した
ダノンキングリー。昨
秋の天皇賞以来の登板。長期休養明けでしたが、
厩舎一丸となった渾身の仕上げ。ようやく初のGI制覇!願いが通じました。
