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Archive for 2018年6月28日

なんだ!なんだ!涙あり「宝塚記念」の衝撃度!!

       前日の雨がすっかり上がったとはいえ、阪神の芝は水分を多く含んだコンディション。今年、前半戦の総決算、グランプリ「宝塚記念」。

1番人気は古馬陣の代表格サトノダイヤモンド。続いてキセキ、ヴィブロスとGI馬が続きました。

主導権を取ったのは予想通りサイモンラムセス。タツゴウゲキが2番手。内からストロングタイタン、スマートレイアー、ゼーヴィントが並んで1コーナーをまわって行きます。

その直後にダンビュライト、ミッキーロケット、サトノクラウンが続き、ヴィブロス、ノーブルマーズ、パフォーマプロミス。後方にはステファノス、香港のワーザーの後にサトノダイヤモンド。そしてキセキが続きます。

前半の5ハロン通過が59秒4。稍重馬場としては比較的緩みない流れです。そして、3コーナーから事態は動きます。ペースを上げて逃げるサイモンラムセス。タツゴウゲキの直後に迫ったミッキーロケット。後方にいたサトノダイヤモンドが外をまわってゴーサイン。キセキはまだ後方で動かず。

 そして勝負どころの4コーナーで、逃げたサイモンラムセスに並びかけて抜け出す態勢のミッキーロケット。そして直線外に出したサトノダイヤモンドが2番手に一気に浮上。その間にストロングタイタン。ヴィブロスが一番外から追撃態勢。ゴチャついて仕掛けが遅れたダンビュライト。内からノーブルマーズ。

力強く抜け出したミッキーロケット、2番手のサトノダイヤモンド。ところがラスト100mでサトノダイヤモンドの脚色が急に鈍りだしました。最内からノーブルマーズが伸びて来ます。

 そのときでした。4コーナーで後方にいたワーザーが、直線大外からケタ違いの伸び脚で強襲。逃げるミッキーロケット、追い込んだワーザー。この2頭の結末はミッキーロケットが、クビ差振り切って初めてのGI制覇となりました。

「最初からロングスパートを決めていた」と言う和田竜二騎手。なんと17年余ぶりのGI制覇。GI7勝で一時代を風靡したあの名馬テイエムオペラオーの天皇賞・春以来のGI制覇だったというのですから、まさに長いトンネルでした。

和田竜二と言う一人のジョッキーを表舞台に送り出したそのテイエムオペラオー。相棒のGI制覇を見届けることなく、先月の5月17日心臓麻痺でこの世を去りました。

今回の宝塚記念は、1番人気のサトノダイヤモンドが6着に敗退。2番人気のキセキが8着。3番人気のヴィブロスが4着。4番人気パフォーマプロミスが9着。サトノダイヤモンド、キセキともに、まだまだ本調子に戻り切れなかったようです。また昨年の勝者サトノクラウンは12着。こちらは昨秋の天皇賞でキタサンブラックと死闘で2着。それは不良馬場で疲労困憊。そしてジャパンC→有馬記念と惨敗続き。復活はまだまだ遠そうです。 一方で、10番人気と評価が低かったワーザー。当日の馬体重がマイナス27k。あまりにも尋常でない馬体減。この状況で長距離輸送が克服して2着と快走。私が察するところ香港の体重計は、香港時のダンビュライト然り、あまりアテにはできません。

そして、私が推したダンビュライトが5着。前半は好ポジションをキープしたのですが、3コーナー過ぎにゴチャついたときにポジションを下げてしまいました。直線外から追い上げて来ましたが、なんとも不完全燃焼のような後味の悪い内容でした。

強気の騎乗が待望の重賞制覇に繋がった函館SS !!

  夏のスプリントシリーズ第1弾の「函館スプリントS」は、3番人気のセイウンコウセイの逃げ切りでした。

セイウンコウセイにとっては昨春の高松宮記念以来、待望の美酒に酔いしれました。今年は理想的な1番枠。そして開幕週。これは何が何でも行く!昨年は2番手追走だったけど、今年は絶対行くぞ!と言う強い思いが伝わって来るようでした。

スタートと同時に2番人気のワンスインナムーンが先頭、2番手に1番人気のナックビーナス。それを内から池添騎手がしごいて先頭に躍り出ます。と、ワンスインナムーンとナックビーナスは競り合いを避けて折り合いに専念。まさにセイウンコウセイにとっては願ってもない展開に持ち込めました。

前半3ハロンが33秒1。前日の1000万、HTB杯が前半32秒8。意外に楽なペースに持ち込めたのです。このことが最後の粘り腰に繋がりました。

4コーナーを先頭でまわるセイウンコウセイ。ワンアスインナムーン、その直後にナックビーナス。内からタマモブリリアン。その外にヒルノデイバロー。ラスト200mで快調に逃げるセイウンコウセイ。ナックビーナスが迫ります。その内のワンスインナムーンがジリ貧気味。外からグングンと伸びて来たのがヒルノデイバロー。一番外はアドマイヤゴッド。

ゴールまであと少し。ひたすらゴールを目指すセインコウセイ。迫るナックビーナス、その外からヒルノデイバロー。大外からアマイヤゴッド。グングン迫るナックビーナスとヒルノデイバロー。まさに3頭が馬体を並べたところがゴールでした。

そしてヒルノデイバローがハナ差届かず2着。内のセイウンコウセイの外にナックビーナスでこれが3着。大外のアドマイヤゴッドが4着、タマモブリリアンが5着でした。

とはいえ、開幕週で直線インに各馬が殺到。厳しい競馬を強いられたのが、狙っていたジューヌエコール(6番人気)。中団のやや後ろのインサイドを追走。このままでは直線インをつくだろう、これはマズい!インは各馬が殺到することから、前を捌けない恐れがある、私はそう思いました。

実際、直線は前に横に馬だらけ。しかも、厳しい位置で進路を探しましたが、前とぶつかりそうになり騎乗した北村友騎手が立ち上がりブレーキ。あとは手綱を持ったまま14着でゴールイン。

4番枠を引いたことから、このまま内に押し込められたら、開幕週の6ハロン戦では前に出られない、だったら何処かで早めに動くしかない。ジッとしていれば脚を余してしまうのではないか。そんな不安が的中したわけです。

それを仕方ないと言えばそれまでですが、そんなことは戦前からわかっていたこと。だったらそれに対処するような騎乗するのがプロ。騎乗した北村友騎手には酷かも知れませんが、私たちは大切なお金、馬券に賭けているわけですから、それなりの責任ある騎乗というのもプロ側には求められます。なにもせずに手綱を持ったままでゴールだけは本当に勘弁願います。

その点、セイウンコウセイの池添騎手は立派です。1番枠、開幕週、小回りの函館、絶対行くしかない、それが強気の逃げとなったわけでした。これなら仮に差し込まれた場合でもファンは納得するはずです。