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Archive for 2022年12月9日

圧倒的人気馬が敗退!9年目の栄光に涙のゴール!!

ダート王の決定戦。中京「チャンピオンズC」。優勝は3番人気のジュンライトボルト。芝からダートに転向して4戦目のことでした。まさに人、馬ともに感動のGI初勝利。鞍上の石川裕騎手はデビュー9年目にしての偉業。

  今年の「チャンピオンズC」は、単勝支持率が50%を超える1.5倍。圧倒的な支持を受けたテーオーケインズ。昨年のチャンピオンズCは6馬身差のワンサイド勝ち。それゆえ相手探しだろう、と言うのが大勢の見方でした。

とはいえ、案じていたようにスタートに課題を抱えていたことが、今回はモロに出た印象です。ゲート内で上にジャンプするような格好でスタート。1馬身出遅れてしまいました。すると外からシャマルがテーオーケインズの前の進路に入り、その結果引き下がり中団の外を追走するハメになりました。

逃げ宣言通りレッドソルダードが外枠から先頭に立つと果敢に飛ばします。その展開を予想していたかのようにクラウンプライドが楽に2番手をキープ。内から追い込みのハピが、いわゆる横山典騎手独得の勘で内の3番手をキープ。シャマルが好位外を追走。

オーヴェルニュ、ノットゥルノが中団。それらをマークする形でジュンライトボルト。ムーア騎手のグロリアムンディはゲートで行き脚がつかず前半から置かれ気味。

  前半の5ハロンが62秒4。スローに近い平均したペース。直線で2番手のクラウンプライドが抜群の手応え。その内にはハピ。そしてシャマルの外からテーオーケインズがラストスパート。ところが、苦しいのか内にささり気味。松山騎手が手綱を右手で引き態勢を整えようとしますが、その分伸びを欠きます。

 それを待っていたかのように、外に出したジュンライトボルトがケタ違いの末脚で、先頭のクラウンプライドに襲いかかります。そして、これを一気に差し切り待望の初優勝。

馬上では幾度も幾度もガッツポーズを繰り返す石川騎手。そして、一瞬、目頭を抑える場面も。検量室前では出迎えた友道調教師に下馬するやいなやわっと抱きつきます。

待望の初GI制覇。デビュー9年目の嬉しい栄光でした。おめでとう石川裕起人騎手。爽やかな笑顔がありました。

もの凄い切れ味!馬群を割って抜け出した赤丸上昇馬!!

    一団のダンゴ状態で直線勝負となったら人気通りの決着になるだろうか?!そんな思いが過った世界注目の「ジャパンカップ」。  

優勝が初GI制覇となったヴェラアズール(3番人気)。芝に矛先を変えてからメキメキ頭角。直前の京都大賞典では直線大外から神がかり的な末脚で豪快に一気差し。33秒2と言う破壊力。これならジャパンカップでも勝負になると厩舎サイドは強気に駒を進めて来ました。

  1番人気が昨年のジャパンカップでコントレイルの3着だったダービー馬シャフリヤール。続く2番人気が秋初戦の天皇賞で3着と好走したダノンベルーガ。ヴェラアズールがそれらに続いたのです。

前半の5ハロンが61秒1。主導権を取ったユニコーンライオンが、2番手以下を引き付けた逃げ。おやおや、先行力を売り物にしてきたドイツのテュネスが、出負けして後方で末脚温存。逆に好位のインで折り合いをつけたヴェルトライゼンデのレーン騎手は大正解のポジション。

一方で、直線外から持ち前の末脚で一気差しを狙っていたC・デムーロ騎手のシャフリヤール。中団の外で機を窺うダノンベルーガ。中団後ろの馬込みで我慢の競馬のヴェラアズールのライアン騎手。また、注目していたオネスト(6番人気)は、ルメール騎手を背に好位直後のインで抜群の手応え。

ところが、直線を向かえると逃げたユーバーレーベンの直後でゴチャゴチャ。オネストも内の最悪のポジション。同枠ですぐ前にいる内々のシムカミノルが邪魔。それでも内ラチからこれを捉えて位置を上げると、今度は逃げる前のユーバーレーベンが邪魔。隣はヴェルトライゼンデ。動けないままに我慢していると背後にいたヴェラアズール。一瞬前が開いたところを狙ってスルスルとオネストの外に進出。そこへ外からダノンベルーガ以下がどっと襲来。その外から満を持したシャフリヤールが襲来。内に寄れたためその煽りでダノンベルーガの川田騎手が手綱を引く不利。

内から伸びるヴェルトライゼンデ、その外のシャフリヤール。そこへ馬込みの中からヴェラアズールが猛然と割って入り、激しい叩き合いの末に、力でこれらをねじ伏せると完勝。大きなアクションは行わずクールな表情でゴールを駆け抜けて行くヴェラアズールのムーア騎手。

外のシャフリヤールが2着で、内のヴェルトライゼンデがクビ差3着。驚いたのは窮屈な馬込みから割って出て来た3冠牝馬デアリングタクト(5番人気)。中1週の強行軍でしたが、ゴール前の末脚はひと際目立っていました。一昨年、アーモンドアイが優勝し、コントレイルが2着。このとき猛然と追い込んだデアリングタクト。オークスを制したように東京芝2400mはドンピシャのようです。立派な4着でした。

 ダノンベルーガが5着、グランドグローリー、オネストと馬体を併せてゴールイン。今年はラスト34秒2の高速決着でした。