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Archive for 競馬

大波乱の毎日王冠、天皇賞の波高し!

 単勝支持率1・8倍、圧倒的支持を集めたダイワメジャーが3着に敗退。天皇賞に大きな影響を持つ前哨戦の毎日王冠は大波乱となりました。大将格ダイワメジャーは昨年と同じステップで安田記念→宝塚記念→毎日王冠。このローテーションで昨年は毎日王冠→天皇賞→マイルCSと、驚愕の3連勝。本格化ダイワメジャーをアピールしましたが、今年は5番人気に推された宝塚記念が、勝ち馬から3秒4も大きく離された12着。昨年の宝塚記念はディープインパクトを相手に4着に好走。ところが、今年はマイナス16㌔の馬体重。能力よりも体調に問題があったとみるべきでした。宝塚記念直前の私の予想で、安田記念を1分32秒3で競り勝った披露が、中2週の宝塚記念で出てくるかも知れないと指摘。結果は案の定でした。
 そして、夏の充電期間をへて、今回の毎日王冠はプラス12㌔の馬体。ほとんど回復してきていましたが、本調子にはあと一息と判断。もっとも、狙いは前哨戦の毎日王冠よりも、天皇賞の連覇にスポットをシフトしてあったはずです。であれば、今回の3着もしごく順調という見方があっても当然。
 ところが、毎日王冠はトライアル的意味合いを失った可能性があるのです。それはどう言うことかというと、勝ちタイムがベラボーに速すぎたのです。8番人気のチョウサンがレコードで優勝。1分44秒2でした。昨年のダイワメジャーの勝ちタイムより1秒3も速い時計。ストーミーカフェ、コンゴウリキシオー、ビッグプラネットが、速い流れをあおって総崩れ。その直後で展開したダイワメジャー。レコード決着に0秒3差。このしぶとさは、さすがに力量馬だと感心させられましたが、よく考えてみれば、宝塚記念と同じケース。今回も本番の前に本番的目一杯の力走。中2週で余裕を持って望めなくなりました。
 そのことは、優勝したチョウサン、私の◎で2着だったアグネスアークにも同じことが言えるわけです。本番までに中2週しか猶予がなく、そこでレコードの疲労を完全にとらなくてはなりません。あまりにも時間が少なさ過ぎます。しかるに毎日王冠の上位馬は、来る天皇賞で毎日王冠とは逆の結果になる恐れがあるのです。
 天皇賞はあっと驚く馬が台頭してきそうで、穴党ファンはさぞかし胸が高鳴っていることでしょう。

ラッキー・ハッピー・マーチャン♪♪

 なぬ、中館!?この騎手発表を聞いたとき、さわさわっと胸騒ぎがしました。そうです、スプリンターズSのアストンマーチャンです。彼女は本来、武豊騎手のお手馬で、前走の北九州記念は岩田騎手に乗り替わったものの、今回は何故か大抜擢の中館騎手。何か解せないものを感じたのですが、ひょっとしたら、これは大逃げの作戦か。でないと彼を乗せる理由がないのです。
 そもそも今回のスプリンターズSは、強力な逃げ馬が不在。それぞれが好位置で折り合いがつく馬がほとんど。それゆえ、何かが行ったらその直後でもついて行くから、という思いが各騎手にはあったかも知れません。しかも、まさかの大雨。馬場は不良。ここに今回の中館騎手を配してきた価値がありました。石坂調教師の考察が見事に的中したわけです。
 もし、アストンマーチャンは今回、主導権をとれなければ、厳しい競馬になっていたはずです。それは、昨夏の小倉1200Mの新馬戦で2着。2戦目に勝ちあがったものの2番手から半馬身差の大接戦。先手を取った小倉2歳Sでは2馬身半差の圧勝。同様に北九州記念が3番手からヨーイドンで、休養明けだったとはいえ6着に後退。変に大事に乗ろうとしても、1200Mでは古馬の一線級相手では厳しいかもしれない、という判断を石坂師も考えたのかも知れません。
 一方で、人気のスズカフェニックスは、馬インフルエンザの影響による移動禁止で、トレセン入りが遅れ、仕上がりが不十分だった可能性が大。結果の9着が物語っています。同じ橋田きゅう舎のアドマイヤフジも人気で函館記念4着、札幌記念9着。不可解な凡走劇。多くのファンをガッカリさせています。解せないといえば、抜群のスタートを決めたローエングリン。何故、抑え込んでしまったのか解せません。上位3頭はすべて前に行った者どうし。道悪上手でもあり、中山記念が久しぶりの逃げ切り勝ち。ゆえにこの消極的判断は、たとえ6着に善戦しても誉められたものではありません。
 さて、私はスプリンターズSでコイウタを◎。結果は11着。とはいえ良馬場であれば結果は違っていたと見ています。ヴィクトリアマイルで、1600M1分32秒5、ラスト33秒4で優勝。3週後に行われた安田記念の1番人気スズカフェニックスが1分32秒8、ラスト34秒3の比較から、結論の出し方は間違っていなかったと思います。やはり、雨が足かせになってしまった気がしています。