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Archive for 2013年3月15日

ラストラン!未来を背負って全力投球のストレート勝負!

競走馬にとって必ずやって来るのがラストラン。その一戦でその馬の評価が決まるとあれば、関係者にとっては、まさに全力投球、渾身の仕上げで臨むことになるはずです。

 3月10日、中山では「中山牝馬S」が行われました。このレースを最後に、現役引退を決めているスマートシルエット。それは関係者の期待を一身に背負って、その最後の勇姿を披露すべく、全力投球のストレート勝負!

 彼女にとってラストランに選んだこの中山の舞台こそが、最高のパフォーマンスを演じることができる最高の舞台だったはずです。それは、もっとも得意としている芝1800mという距離。加えて、中山が初めてといってもコーナー4つの内回り。先行力を生かすこの馬にとっては大きな後押し要因。

 しかも、今回は強力な同型馬を欠いて、単騎一人旅も期待できる展開。前走の東京新聞杯は、強力な牡馬陣を相手に、直線持ったままで2番手から先頭に立ちかける見せ場十分の内容。今回は牝馬相手にハンデが54K。休養明けをひと叩きして、調教でも抜群の動きと上々の気配。私は負ける要素が見当たらず、これは押し切れると考えました。

 スマートシルエットにとっては、府中牝馬S2着など重賞好走はあるものの重賞はまだ未勝利。それゆえ今回の中山牝馬Sは、残された最後にして最大のチャンス。優勝すれば重賞優勝馬として繁殖牝馬の価値は、何倍も何十倍も違うはず。それゆえ馬主、今後の生産者にとっても、優勝という一文字に託された期待感は、おそらく過去の比ではない、という見方をしていました。

 前日の午前中のオッズは5番人気の10倍台。ところが当日は2番人気の6倍。ビックリするくらい株価が急上昇。これは尋常ではない“大量買い”が入っていることを実感。

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 さて、注目のスタート。主導権を取ったのは好スタートを決めた1番枠のダイワズーム。2番手にスンナリとスマートシルエット。この形でも問題はないが、理想は主導権を取った一人旅と考えていた私は、やや不満が残る2番手という展開。この形でスローの直線ヨーイドンは、府中牝馬S、東京新聞杯と同じで、何かに差し込まれるかも知れないと案じたからでした。

 好位置にサンシャインが付けて、1番人気のオールザットジャズが中団。そこには4番人気のオメガハートランド。この2頭を前に見る形で内にマイネイザベル。昨年の札幌記念を制した5番人気フミノイマージンが最後方で展開。

 前半の3ハロンが37秒3、半マイル通過が49秒6。過去10年でもっとも遅いペース。

 逃げるダイワズームのペースで進み、2番手のスマートシルエット。好位置にはサンシャインという形は変わらず。4角で外からオールザットジャズが仕掛けて前に接近。そのあとには、内にオメガハートランド、外にマイネイザベル、そして大外をまわって一気に仕掛けたフミノイマージンが進出。

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 ここからゴーサインを出したスマートシルエットが逃げるダイワズームに並びかける勢いで先頭争い。頑張るダイワズーム。外からオールザットジャズ。後ろにはオメガハートランドとマイネイサベル。直後にはフミノイマージン。

 坂を上がってスマートシルエットが抜け出たところへ、外から素晴らしい伸び脚でマイネイサベルが強襲。一気に捉えてゴールイン。2着にはスマートシルエット。そしてオールザットジャズ。

 わずかに及ばなかったスマートシルエット。有終の美は残念でしたが、その先行力としぶとさは、子供たちに伝わるような気がします。

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 「本当に残念!勝った馬も取り口も、あの府中牝馬Sの時とまったく同じだものね・・」と、悔しそうに語る大久保龍きゅう舎の関係者であるK氏。肩を落として口をへの字に結んでいました。

人気馬総崩れの桜花賞トライアルは先が見えない“煙霧”的様相!?

  3月10日の中山競馬場は、スタンドから向う正面の外に見える武蔵野線の電車が、まったく視界に入らず、黄色やピンク色にも見える煙のような土埃、砂埃が競馬場を覆い、強風に煽られて、目や口の中に飛び込んできました。この状況を当初は中国本土から襲来している黄砂?とも考えたのですが、正式的には“煙霧”だということです。

 この日、阪神では桜花賞トライアルの「フィリーズレビュー」が行われました。すでにこの日までに「チューリップ賞」、フィリーズレビューの前日に中山で行われた「アネモネS」が終了。

 チューリップ賞では1番人気のレッドオーヴァルが7着。2番人気で阪神JFの優勝馬ローブティサージュが9着というショッキングな敗退。アネモネSでは1番人気のサクラディソールがクラウンロゼの3着。そして、フリーズレビューを迎えたわけです。

 1番人気が芙蓉Sを圧勝し、阪神JF2番人気に推されたサンブルエミューズ。岩田騎手が騎乗し期待が集まりました。2番人気は阪神JFで3番人気ながら不利もあって大敗したもののファンタジーSでローブティサージュを寄せ付けなかったサウンドリアーナ。今回初めてコンビを組んだ戸﨑騎手は、1週前の調教にも栗東に出張して騎乗。当然ながらこの2頭に期待が集中。

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 レースは主導権を取ったサマリーズ。内からナンシーシャインとサンブルエミューズ、そして大外からダートを専門に使われていた11番人気のティズトレメンダスが急追。サウンドリアーナがこの直後を追走。ノーブルコロネットもいます。中団の馬込みの中にメイショウマンボ。

 3角で逃げたサマリーズに外からティズトレメンダスが並びかけて先頭に立ちそうな勢い。サンブルエミューズと外にラトーナが続きます。ナンシーシャインが内で外にはニシノモンクス。サウンドリアーナも好位置のイン。その直後にノーブルコロネットで、外にシーブリーズライフ。これを見る形でインにメイショウマンボ。

 前半3ハロン通過が34秒9。ここ2年が34秒1、34秒3ですから、やや先行馬に有利な流れ。

 そして4角手前の5ハロン通過が58秒0。先頭がディズトレメンダス。2番手に下がったサマリーズとラトーナ。その直後には内にナンシーシャイン、その外にサンブルエミューズ、ニシノモンクス。後ろではインにサウンドリアーナが進路を探しています。内を狙ってノーブルコロネット。外にシーブリーズライフ。中団内からメイショウマンボが仕掛けていますが、なかなか一気には詰まりません。

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 快調に逃げたディズトレメンダスにナンシーシャインが直線並びかけて一気に先頭。2番手にサンブルエミューズが進出したものの脚色がよくありません。好位置で追い出しを待っていたサウンドリアーナの戸﨑騎手が懸命に前を追います。

 そのときでした。直線でうまく外に出したメイショウマンボの末脚が抜群。あっという間に前を捉えると力強くゴールを駆け抜けて、こぶし賞に続き2連勝。

 2着は内から早目に先頭に立ったナンシーシャイン。前半主導権を取ったディズトレメンダスが、窮屈な最内から鋭く迫ったノーブルコロネットをハナ差振り切り3着。ノーブルは新馬勝ちした強いインパクトから◎で応援したのですが、前の馬が邪魔になり実に惜しい4着でした。1勝馬で残念ながら桜花賞出走が絶望的。

 1番人気サンブルエミューズが11着。2番人気サウンドリアーナが7着と大敗。ともに不本意な結果で桜花賞を迎えることになり、クラシック戦線が一段と混沌としてきました。

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 一方で、中山で行われた「アネモネ賞」は、直線で1番人気サクラディソール、3番人気ジーニマジックの外からグイと伸びた2番人気のクラウンロゼが優勝。これで新馬→フェアリーSに続く3連勝。新馬10番人気、フェアリーSも10番人気。まったく見向きもされなかった馬が、本番の桜花賞に堂々胸を張って乗り込んで行きます。