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Archive for 2016年11月24日

後味最悪!浜中騎手は寄れるミッキーを矯正できなかったのか?!

        009 注目の秋のマイル王決定戦、GI「マイルチャンピオンシップ」は、3番人気に推されたミッキーアイルが逃げ切り勝ちを収めました。2着に2番人気のイスラボニータ。そして私の◎ネオリアリズム(7番人気)が3着。3連複が的中して秋のGIは6戦5勝となりました。

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とはいえ、今年のマイルCSは実に後味の悪い結果となったことも事実です。振り返ってみましょう。

抜群のスタートから労せず先頭に立ったミッキーアイル。一完歩遅れたネオリアリズムが2番手に進出。3番手は内からスノードラゴン、中からウインプリメーラ、外からサンライズメジャーが3番手を争います。その直後にイスラボニータ。それをマークする形でディサイファ。直後のインに1番人気のサトノアラジン。外にはヤングマンパワー、それにフィエロが並んでいます。ダノンシャークがいて、その後ろの内にロードクエスト。

002_2 前半3ハロンが34秒4。前日の降雨の影響で良馬場でもいくらか時計を要するコンディション。それを考えると緩みのない流れです。

ほぼこのままの形で4コーナーを迎えます。快調に飛ばすミッキーアイル。この走りを見て2番手のムーア騎手がネオリアリズムにステッキを入れます。好位5番手に外から上昇したイスラボニータ。

そして逃げるミッキーアイルに早めに捉まえに出たネオリアリズム。この辺りが11秒6。3番手以下が少し置かれました。ミッキーアイルに馬体を並べたネオリアリズムのムーア騎手が懸命にミッキーアイルを抜き去ろうとします。激しい叩き合い。このときでした、そう、ラスト100mを残した辺りです。

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右ステッキを入れて懸命に粘りこむミッキーアイルが、急に寄れて外のネオリアリズムに馬体が接触するような事態。この時でした。直後の内から迫っていたサトノアラジンとその外のディサイファ。さらに外のダノンシャーク。まずサトノアラジンが急ブレーキ。その外のディサイファも武豊騎手が急ブレーキ。挟まれる形でディサイファが口を割り立ち上がります。外のダノンシャークもその煽りを受けます。

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ミッキーアイルは右ステッキを入れて、あとは目の前のゴールに向かって懸命に手綱を押します。このときも外に寄れます。そして直線で好位の外に進出していたイスラボニータが急追。この2頭に挟まれる形でネオリアリズム。ゴール直前はムーア騎手も諦めました。

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ミッキーアイルがイスラボニータの追撃をクビ差振り切って1位入線。当然ながら審議となりました。

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しばらく沈滞ムードの時間が流れて、到達順位の通り確定!とのアナウンス。ネオリアリズム、サトノアラジン、ディサイファ、ダノンシャークの進路を妨害はあったものの着順を覆すものではないとの裁定でした。

つまり、この不利がなくてもミッキーアイルには勝てなかった、という裁決の判断でした。とはいえ、後味の実に悪いマイルCSだったことは確かです。

それに疑問に思ったのは、ミッキーアイルが内に寄れているのに、浜中騎手は右ステッキを入れて、なおかつ手綱を内に引くという動作が見られなかったことです。私の目にはひたすら右ステッキを入れて、懸命に手綱を前にしごいているようにしか見えませんでした。何故、左ステッキに持ち替えて矯正できなかったのか、勝ちたいという意欲は理解できますが、なんとも残念な騎乗でした。

浜中騎手には11月26日から12月18日まで騎乗停止の制裁となりました。

4歳世代が上位独占!クビ差の歴史的大熱演!!

        011 昨年の女王杯を制したマリアライト。有馬記念でも好走し、今年の宝塚記念を制して名実ともにトップの座に上りつめました。当然ながら今年の女王杯は1番人気に押し上げられたのですが、単勝が3.1倍。ファンの目にはまだまだ危うさが残る印象がありました。

2番人気が4歳のミッキークイーン。昨年のジャパンCで3番人気。今年のヴィクトリアマイルで2着。ところが、ヴィクトリアマイル以来、半年ぶりのぶっつけ本番。とはいえ3.6倍の単勝オッズ。人気の2頭に懐疑的な目で見られていた今年のエリザベス女王杯でした。

001 そんな中で、堂々優勝旗を手にしたのがM・デムーロJ騎乗の3番人気クイーンズリングでした。

終始、中団のインを追走。折り合いはバッチリ。好位で満を持していたルメールJのシングウィズジョイが、直線入り口あたりから一気にスパート。これを後ろで見たクイーンズリングが、それに続こうと外に出そうとすると、そのまた外から進出したミッキークイーンが前を塞ぐようにブロック。そこで、一旦躊躇したものの諦めず、ほどなく前が開くと、2番手争いを演じていた先行パールコードの内から前を追います。

002 003 逃げたプリメラアスールをアッサリ捉えてゴールへ真一文字に末脚を伸ばすシングウィズジョイ。一瞬、シングウィズジョイに勝たれたか、というシーンでしたが、外に出したクイーンズリングが猛然と肉薄。そしてゴール前でシングウィズジョイに並んで、クビ差抜け出たところがゴールでした。

スタンドに向かいながらガッツポーズのクイーンズリングのデムーロJ。クイーンズリングにとってはGI初制覇。

004 006007「初めて京都でGIを勝てました。これが夢だったんです」とデムーロJ。GIスマイルの連発でした。 アメリカ大統領選挙でD・トランプ氏が次期大統領に選出。その直後に「マンハッタンの隣」にある地名を名に持つクイーンズリングが優勝。実にタイムリーでした。

014 それにしても、2着に頑張った12番人気シングウィズジョイ。実績から格下というイメージでしたが、枠順とスローを意識したルメールJが、好位のインで終始経済コース。勝負どころあたりまで、じっとして直線一気にスパート。ルメール騎手ならではの快走。さすがでした。

プラス10kの馬体。半年ぶりの実戦だったミッキークイーン。直線で加速したクイーンズリングに反応が鈍く一瞬置かれました。この辺は休養明けなのでしょうか。それでもゴール前で盛り返して見せたあたり立派です。

ここまでの上位3頭は4歳勢でしたが、見せ場十分だったパールコード。展開が味方したとはいえ古馬牝馬のトップクラス相手に4着。秋華賞2着の力量は本物でした。

そして1番人気のマリアライトは、同じ5歳のシュンドルボンと並んで6着同着。またムーアJが騎乗した4番人気タッチングスピーチは8着。休養明けと流れが向きませんでした。

注目したヒルノマテーラは馬体、状態は素晴らしかったのですが、後方から直線外をまわってヨーイドンでは、さすがに厳しかったようです。距離もいくらか長い印象もありました。

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