fbpx

Archive for 2020年5月1日

ごうごうと強風が吹く中で沈着な若き獅子の騎乗が光る!!

開幕した春の東京競馬。春うららとは一変した天候に、走っている馬たちがビックリしていたようにも感じました。

ごうごうと内馬場からスタンドに向かって吹く風。つむじ風並みのものすごい強風です。そして直線は真っ白な砂埃で、直接に競走馬、そして騎手を襲います。

しかも、直線は向かい風で、キャリアの浅い3歳牝馬たちには気の毒でした。その3歳牝馬によるオークストライアル「フローラS」。2着以内に入ればオークス優先出走権。優勝したのが4番人気のウインマリリン。絶好の3番枠を引き当てて、当然ながら前に出て行き、直線早めに先頭に立つと、横山武騎手は構わず早めのスパート。そのまま後続の追撃を振り切り優勝。若き横山武騎手は初重賞制覇となりました。

主導権を手にしたのがシャンドフルール。内から好スタートのウインマリリンは直ぐに控えて4番手のインで折り合いに専念。これに2番人気のホウオウピースフル、レッドルレーヴ(3番人気)が好位を形勢。そして1番人気のスカイグルーヴはこれらをマークする形。

その背後に外からショウナンハレルヤとフアナが追走。シャレード、ヴォリアーモも差なく続きます。前半の5ハロンが58秒6。スタート直後は追い風気味でペースに緩みはありません。

4コーナーをまわると、ごうごうと砂塵まじりの強烈な白い強風が馬たちを襲います。逃げるシャンドフルールを風よけにしていたウインマリリンが2番手から、直線で早めに一気に抜け出しました。 そして2番手にレッドルレーヴ、その外からスカイグルーヴが迫って来ました。好位で満を持していたホウオウピースフルは前が開かず追い出しを待たされましたが、ようやく開くとレッドルレーヴと、スカイグルーヴの間から割るようにして伸びます。

その時でした。スカイグルーヴの外からフアナとショウナンハレルヤが肉迫。ゴール前でウインマリリンの外からホウオウピースフル。そしてフアナが猛然と強襲。3頭並んでゴールイン。からくもウインマリリンに栄冠。クビ・クビ差でホウオウピースフル、フアナの順。ショウナンハレルヤが4着で5着がスカイグルーヴ。レッドルレーヴは7着。

ウインマリリンとホウオウピースフルがオークス優先出走権を手にしました。16番枠、直線で前が詰まる不利がありながら、外から迫ったフアナは1勝馬で残念ながらオークス出走は絶望的。また1番人気のスカイグルーヴはマイナス14k。強風もあって小型の馬には応えた印象。

距離的に楽しみにしていたヴァリアーモはスタートで後手。2コーナー過ぎに他馬と接触。馬込みの中でほとんど力を出しきれないままで10着。残念でした。

1、2着した2頭は前半の位置取りが見事。なかでもまた若き獅子、横山武騎手の判断が素晴らしく、見事な初重賞勝ちにつなげました。