fbpx

Archive for 2023年4月14日

時間が止まった!32秒9の神がかりの破壊力!!

  「そうだ!よし!武史!GOGO!!」私は桜が満開の仁川で拳を振り上げ、絶叫していました。

この日、83回目を迎えた「桜花賞」。単勝1.6倍。阪神JFで圧勝したリバティアイランドが断然の人気。対して、私はチューリップ賞で3着だったペリファーニア。僅か1戦のキャリアで大外枠から出遅れ。そこで引っかかり気味に前に進出。それで勝ち馬と同タイムの3着。さすがエフフォーリアの半妹。2度目の阪神のマイルなら大いにチャンスだと自信の◎。

チューリップ賞を逃げ切ったときと同様にモズメイメイが主導権。これをチューリップ賞2着のコナコースト。それらの動きを見ながら外目の枠から我がペリファーニア。

一方、リバティアイランドが内枠で1完歩遅れて後方に置かれます。また2番人気のライトクオンタイムは中団のインで頭を上げて、鞍上の武豊騎手も苦労している様子。その外にルメール騎手が乗る3番人気のハーパー。中団のインに4番人気のドゥアイズ。そして後方のインにリバティアイランド。

「彼女があの位置で走ることを選択したのだから、僕は道中リズムを作りながら、直線で動ける準備をしていました」と、リバティアイランドの川田騎手。

前半の半マイルが45秒9。平均したペースで展開します。直線に入ると先頭に立ちかけるコナコースト。それを背後でマークしていたペリファーニアが馬場中央の外から肉薄。リバティアイランドは何と最後方。大外に出します。先頭とはだいぶ差があります。

「ヨシャ、決まった!そこだ!武史!」と小躍り。内のコナコーストもラストの踏ん張りでしぶとく二枚腰。

その時でした。私には一瞬だけ時間が停止したように見えました。なんと大外からケタ違いの迫力で強襲してきた黒い帽子。リバティアイランドでした。まるで空飛ぶペガサス。神ワザ的な破壊力で並ぶところなく突き抜けていたのです。

1分32秒1、ラストが32秒9!まるでドラマのような衝撃の結末。ただただ呆れるばかりの強さ。「こんな桜花賞は見たことがない!」と私。結局、コナコーストが2着で、3着にクビ差でペリファーニア。

リバティアイランドのアカデミー賞級の主演女優賞のパフォーマンス。スタンドや多くの競馬ファンの度肝を抜いたことは間違いありません。

2番人気のライトクオンタイムは8着。3番人気のハーパーが4着。4番人気のドゥアイズは5着でした。

レジェンドに最年長GIをプレゼントした大器!!

「いいスタートが切れて、ハナに行くことが第一のプランでしたからね」と、日本競馬史上の最年長でGIを制したレジェンドは、冷静に振り返りました。

GI「大阪杯」。中距離の王者を決定する一戦。今年はジャックドール武豊騎手とコンビ。おそらくポンと主導権を取ると、無理に競りかけようとする馬、後輩の騎手はいないだろう、と推察。となると、前に行っている馬に有利な展開になりそうな気がしていました。

  ポンと先頭に立つと迷わず先頭に躍り出る2番人気のジャックドール。外からノースザワールドが並びかけようとして来ましたが、すぐさま2番手で納得のポジション。この展開を読んだのがマテンロウレオ、その外にダノンザキッドの横山親子。

4番人気のヒシイグアスがこの後について、中団に3番人気のジェラルディーナ。その内にもう少し前に位置すると考えていたマリアエレーナ。そして1番人気のスターズオンアースはスタートが甘く後方で展開。

  前半の5ハロンが58秒9。昨年よりも遅い、スローに近い平均ペース。息を入れながら一人旅のジャックドール。後半が一気にペースアップ。先頭のジャックドールの直後で2番手にスパートして来たのがダノンザキッド。内にはマテンロウレオ。

直線はラスト200mで先頭にジャックドール。並びかけようとダノンザキッドの横山和騎手が必死に追い出しています。

その時でした。一番外から満を持したスターズオンアースが強襲。流れがゴール前で11秒4→12秒5にダウン。外のスターズオンアースの伸び脚が際立っていましたが、僅かにハナ差2着。頑張ったダノンザキッドが3着。

マテンロウレオ、マリアエレーナ。ジェラルディーナ、ヒシイグアスと続きました。3番人気のヴェルトライゼンデは9着。昨年の優勝馬ポタジェは10着に敗退。

人気を分けたジャックドールとスターズオンアースで1、2着。ジャックドールは待望の初GI制覇。

「これからも記録を更新できるように頑張ります!」と、レジェンド武豊騎手。54歳の誕生日を前にして嬉しいGI制覇となりました。