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Archive for 2023年5月12日

2007年以来の快挙!雨の東京を劇的に駆け抜ける!!

  「NHKマイルカップ」。3歳のトップマイラーを決める大一番。日曜日は予報通り雨。コースの向こう正面が雨で霞む東京競馬場。

スタートでポツンと遅れた馬がいました。シャンパンカラーです。ウンブライル、オオバンブルマイと共に最後方に置かれます。

主導権を最内枠から取ったフロムダスク。これにオールパルフェ、セッション、ユリーシャが続く展開。前半の半マイルが46秒3。雨が降る稍重馬場。緩みない展開で流れます。好位置をGI馬ドルチェモア。その直後の内々をエエヤン。外にはダノンタッチダウン。同じ位置にカルロヴェローチェもいます。スタートが甘かったモリアーナは後方。

主導権を取ったフロムダスク、追いかけたオールパルフェ、ユリーシャ、セッションは直線に入ると次々と失速。直後にいたドルチェモアも脚が上がり気味。レーン・カルロヴェローチェも詰め寄りますが、直線のめったことが応えたか鋭さはなし。

中程で先頭に躍り出た川田・ダノンタッチダウン。インを突いたエエヤンは前に馬がいて追い出しが遅れます。ダノンタッチダウンの外からスルスルと忍び寄って来たシャンパンカラーが先頭に立つ勢い。

そして、その外から迫るオオバンブルマイ。この2頭の争いは内田博、武豊騎手の50歳台コンビ。そこに大外から横山武・ウンブライルが凄い脚で強襲。

ありったけの力を振り絞るように内田博騎手のステッキがシャンパンカラーを鼓舞します。大外から迫るウンブライルをアタマ差振り切りゴールイン。

それは2007年前のピンクカメオ(17番人気)以来のNHKマイルカップの劇的快挙。

レース後「最近はGIレースに乗れる機会も少なくなって来たけど、今年はフェブラリーSにも乗れて、それがいいステップになった気がします」と内田騎手。8年後の還暦まで目指して欲しい一人です。

前半3Fが35秒0!長距離の頂点で劇的な独走劇!!

      競馬に絶対はない!と、よく言われることですが、私もそれには異論がありません。ところが、今年の「天皇賞・春」のジャスティンパレスは絶対に来る!負けないだろうと、レースが近づくごとに自信に変わっていきました。

  昨年の菊花賞でまだ幼い面を背負いながら、1、2着のアスクビクターモア、ボルドグフーシュを相手にハナ・半馬身差の大接戦。今年は菊花賞時の452→472k(阪神大賞典)と大きく馬体重を増やして、宿敵ボルドグフーシュ以下を圧倒。これは格段にジャスティンパレスが成長している証と推察。

人気の中心で昨春の天皇賞で7馬身差の独演会を開いたタイトルホルダーが、今年は直前の日経賞が酷い不良馬場で8馬身差。その疲労残りが本当にないのか、私には少し不安を感じていました。そして、初めてのニュー京都競馬場。4コーナーで3コーナーの坂の下りを利して、勝負どころで背後にピタリと付いたらタイトルホルダーとはいえ、厳しい戦いを強いられる可能性が大。加えて、主導権を主張しているアフリカンゴールド、これにアスクビクターモア、ディアスティマの同型がいて、展開的にも疑問が残りました。 相手はおそらく同期のボルドグフーシュだろう、私はそう予想しました。

スタートでアフリカンゴールドが外から先頭を狙って出てきます。それを見た横山和騎手が、そうはさせるか、とばかり内からタイトルホルダーの手綱が激しく動きます。これにアイアンバローズ、アスクビクターモアも前に出ようとする勢い。それらを何とか振り切るようにタイトルホルダーが主導権。

稍重馬場で前半の3ハロンを35秒0。過去、10年でもっとも速い35秒0。同日の御池特別(2勝クラス・芝1400m)より速いペース。

この流れにアフリカンゴールドが途中で心房細動を発症。そしてリタイア。さらに2週目の3コーナー過ぎにタイトルホルダーが急に減速。さらにアイアンバローズが先頭に立つと、同じ位置で展開したアスクビクターモアがギブアップ。

4コーナーで外からディープボンドが先頭に躍り出ます。そこに内々を追走し4コーナー手前で外に出したジャスティンパレスがスルスルと接近。そして直線中程ではジャスティンパレスが先頭に出ます。後は余裕綽々と後続のディープボンド以下に2馬身半差。3着に中団の外から末脚を伸ばして来たシルバーソニック。以下はブレークアップ、マテンロウレオが4、5着。

3番人気のボルドグフーシュは中団の外々をまわり直線は弾けず6着と敗退。また、菊花賞馬アスクビクターモアは11着と凡退。

単勝1.7倍と圧倒的な支持を集めたタイトルホルダーは、右前肢跛行で無念の競走中止。アフリカンゴールドとともにゴールへ到達できませんでした。

また、先行したアイアンバローズ、積極策を取ったディープモンスターも直線はバタバタ状態。やはり、前半が短距離戦並みで流れた今年の春の天皇賞。ジャスティンパレスの圧勝劇は丁寧に騎乗したルメール騎手の手腕も大きかったような気もします。