不思議なレースでした。今考えても不思議です。「
金鯱賞」です。GI「
大阪杯」のトライアル戦。ここに現古馬陣の大将格
スワーヴリチャードにサトノダイヤモンド。両横綱が参戦して来ました。誰の目にも2頭のマッチレースの様相。
ところが、サトノダイヤモンドがブービー人気の
サトノノブレスの後塵を浴びてしまったのです。それは、まさか、よもやの出来事でした。

この日、1番人気は順調さを買われて
スワーヴリチャードが1番人気(1.6倍)。長期休養明けになるサトノダイヤモンドが2番人気(3.3倍)。
強力な逃げ馬が不在。押し出されるように
サトノノブレスが楽々主導権。2番手以下を引き離しながら極端なスローに落とします。外から掛り気味に
スワーヴリチャードが2番手に進出。内からヤマカツエース、ダッシングブレイズが続きます。中団のやや後ろにサトノダイヤモンド。



前半の5ハロンが63秒0。この日の中京3歳未勝利が63秒1。まさに笑っちゃうくらいの超スロー。しかも、逃げている
サトノノブレスが3馬身くらい離して一人旅。
2番手追走の
スワーヴリチャードは当然の位置取りでしたが、分からないのがサトノダイヤモンド。まったく前に出て行こうとしないのです。当面のライバルの
スワーヴリチャードが楽に2番手にいるのに、何故かサトノダイヤモンドが動かないのです。


3コーナーの1200m通過が1分15秒4。あまり遅いから早めに動いたと言うことは聞きますが、まったくの傍観者的な追走。ファイティングポーズを取らないのです。結局、この勝負どころの位置取りが大きく、ラスト200mでスパートした2番手の
スワーヴリチャードが優勝。そして、外から伸びて来たサトノダイヤモンドが、粘る
サトノノブレスに1馬身差まで詰め寄ったところがゴールでした。
サトノダイヤモンドのあまりにもヤル気を感じられないレース内容。せめて3コーナーのところで、目標とする
スワーヴリチャードの背後に付くようなレースをすべきです。流れが速くて行けなかった、と言うならわかりますが、極端なスローゆえに行こうと思えば容易に行けたはずです。

2着
サトノノブレス、3着サトノダイヤモンド。同じ池江
厩舎。そして同じオーナー。どっちが2着、3着でも
厩舎やオーナーに影響はないのですが、
サトノノブレスは2着に入ったことで賞金が加算。むしろ理想的? だったのでしょうか。
