福島競馬と阪神競馬は先週が最終週でした。福島は伝統の「七夕賞」で、阪神が「プロキオンS」。なかでも注目は昨年、馬単4万円台、3連単35万と大波乱だった七夕賞。今年は昨年の七夕賞を優勝したミヤビランベリが人気の中心。
私はだいぶ前からこのレースの勝者を決めていました。よほど中間のアクシデントがない限りホッコーパドゥシャでいける、と判断して強気の◎だったのです。それは、福島民放杯のレコード勝ちが、あまりにも見事。これは本格化というよりも、よほど福島競馬場という舞台が合うのだろう、しかも、距離は福島民放杯と同じ芝2,000mがドンピシャと考えたからです。そうなると、ホッコーの村山きゅう舎サイドも同じ舞台の同じ距離の重賞である七夕賞を狙ってくるに違いないと予測するのは当然。
実際、村山きゅう舎はレコ勝ちの福島民放杯のあと、疲労を考慮して2ヶ月休養させて七夕賞まえのステップにエプソムCをチョイス。結果9着だったものの本番が七夕賞にあったわけで、エプソムCは参考外の一戦と位置づけ、あくまでも七夕賞が全力投球とみていたのです。
ところが、これが誤算でした。ハンデです。56kのハンデです。驚きました。前々走で初めてオープン勝ちしたものの重賞勝ちはゼロ。重賞では2着も3着も皆無なのです。準OPだって10戦目に勝ち上がっているし、それで56Kのハンデはあまりにも気の毒。
それはミヤビランベリの57Kと比較して歴然。七夕賞、目黒記念優勝。中山金杯3着で小倉大賞典が3着。この成績のミヤビランベリとなんで1K差?! 呆れました。
そもそも、ミヤビランベリが昨年の七夕賞で53Kを背負い優勝したために、この低いハンデが基準となり、そこからスタートすると、57Kも当然なのですが、ホッコーパドゥシャの56Kは、どういう加算でそうなるのか大いに疑問。
ちなみに、今年の小倉大賞典でミヤビランベリは55Kで3着。同じレースに出ていたホッコーが54Kで7着。ハンデ差が1Kで3着と7着でミヤビが先着。であれば、ミヤビがそのあと目黒記念を独走した実績も加算して、ホッコーと2K差以上のハンデがなければならないと考えます。仮に今回、55Kのホッコーパドゥシャであれば、着差0秒1差3着から判断して、かなり際どい勝負だったはずです。
ラジオNIKKEI賞のハンデも摩訶不思議なハンデでしたが、関係者には熟考されてもう1歩踏み込んだハンデ戦を、お願いしたい気持ちです。
今回の七夕賞の結果は、特段GI戦線につながるものではなさそうですが、ミヤビランベリは、確実に地力をつけているようです。2、3着がアルコセニョーラと外のホッコーパドゥシャが鼻差。それも際どい、写真判定でも見当がつかないくらいの微妙な差。周りからもこれは同着じゃないの?という声がしきりでした。
それにしても、福島土曜のメイン松島特別で◎アースシンボルが3着。同じ日の阪神のメインのジュライSは◎アドマイヤヘッドで3着。日曜のプロキオンSが◎ランザローテでようやく1着。七夕賞の3着を含めて、善戦したもののあまり実入りの少ない1週間でした。
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福島、阪神メイン3・3・3・1着なんて、こんな週もあるのですね~($・・)/~~~
低レベルだったラジオNIKKEI賞から得たものは何だったのか・・
その昔、「日本短波賞」といっていた頃のことです。出走馬は日本ダービーの優勝馬は出走できない規定で、敗れた馬がどっと出走。そのことをもじって曰く「残念ダービー」。それなりに格調の高さがあったレースだったと思います。
それが現在は「ラジオNIKKEI賞」となり、今年は日本ダービーに出走した馬の顔が1頭も見ることができませんでした。というべきか、その登録さえ皆無。レベル的にはかなり低い一戦でした。しかも、やっかいなことにハンデ戦。それも、摩訶不思議なハンデ差。
例えば、トップハンデとなった57Kのイコピコ。前走はOP白百合Sで大接戦の首差勝ち。重賞は未経験なのです。それで57Kはハッキリ言って重過ぎます。例えば、マイネルエルフが56K。前走のGINHKマイルCで4着。アーリントンC2着、ニュージーランドTが4着。この馬よりもイコピコの方が重いということは、ごく普通に考えてもありえないはずです。
また、結果はともかくモエレエキスパートは、2歳時、クローバー賞を優勝。札幌2歳Sでロジユニヴァースの3着。北海道2歳優駿で2着。弥生賞3着。これだけの実績を持つ馬が55Kと、イコピコよりもハンデが2Kも軽いのです。理由は・・
そもそもが、ハンデ戦にしなくても波乱含みのレース。ハンデ戦に突入する前年のときは、初めて導入された3連単の配当が11万5,160円。その前年、5年前は3連複でも4万5,250円。3連単があったら20万円台だったかもなのです。
ということで、別定でも波乱続きだったのです。それなのに何故ハンデ戦にする理由があったのか意味が不明なのです。今年のように不安定な成績の馬が多い年は、どこを基準にハンデが設定されるのか、首を傾げたくなります。また別定に戻すべきではないでしょうか?
さて、今回のラジオNIKKEI賞の優勝馬は大外からゴール前で強襲したストロングガルーダ。時計が1分48秒3でレースの上がり3ハロンが36秒3。良馬場でも馬場コンディションがよくなかったとはいえ、昨年は小雨が降る中で8番人気レオマイスターが1分46秒8で、レースの上がり3ハロンが35秒2。1秒5も今年は劣るのです。良馬場で行われた過去5年で一番遅いタイム。それだからこそ首差2着の13番人気のサニーサンデーの活躍の場があったと思います。このサニーサンデーは前走のプリンシパルSがどん尻の17着という目を覆う成績。まさに大変身でした。
57Kのイコピコが0秒2差4着。55Kくらいのハンデであれば相当際どかったはずです。また、このイコピコと白百合Sで0秒1差の3着と大接戦をしたイネオレオ(1番人気とは意外)が6着。4角手前で行き脚がつかなくなり、4角では中から外に出したストロングガルーダに弾き飛ばされるような不利。0秒6差なのでまだまだ巻き返しは可能。
ともあれ、秋に向けて、注目される4歳馬の動向。その意味で、今回のラジオNIKKEI賞は、あまり特筆すべきレースではなかったと思いました。