阪神開催オープンのマーメイドSは、1番人気のベッラレイアが4着。2番人気のリトルアマポーラが3着。優勝はなんと昨年の愛知杯16着以来の実践だった9番人気コスモプラチナ。主導権を楽々取って、そのまま文句なしの完勝でした。
マーメイドSはハンデ戦になってから3年、1番人気は散々な成績。2着はおろか3着もないのです。それでも、ベッラレイア、リトルアマポーラであれば、なんとか2着以内には入れるだろう、という読みがあったと思うのですが、あまりの不甲斐なさにショックを受けた方がいるかも知れません。
それはそうです、今回の1、2番人気はともに休養明け3走目の走り頃。リトルアマポーラなどは、昨秋のエリザベス女王杯で、カワカミプリンセスを破っているほどの馬。順調なステップを踏んで来た馬が、半年ぶりの実戦で、どうみても格下のコスモプラチナにアッサリ後塵を浴びるなんて、なんとも摩訶不思議です。
勝ち馬は一昨年、7月の1,000万佐渡特別を勝って以来、14戦し昨年の新潟、天の川Sを勝ったものの、勝ち鞍はこの1勝だけ。あとの13戦は2着もなければ、3着もない頭打ちの馬だったのです。そんな馬が半年も休んで、いきなり重賞制覇。先手をとるとしぶとい? 昨年のエリザベス女王杯が主導権を取ったのに17着と大差負け。もちろん、当時の優勝馬はリトルアマポーラ。更に、暮れの愛知杯でこれまた先手を取ったもののズブズブの16着。6歳という年齢から繁殖入りかと思われたのでしたが、今回の快挙は競走馬の持つ不思議さをまざまざと見せつけられました。
不思議さと言えば、日曜のメイン、福島テレビオープンも意外な結末でした。昨年、1月のダート平安S以来の実戦だった10番人気のトーホウレーサーが、劇的な逃げ切り勝ち。芝4戦1勝で、芝の対応力はともかくとして、1年5ヶ月ぶりの馬が、ポンと先頭に立って、そのまま押し切ってしまうのですから、これまた摩訶不思議。馬体も休養明けの前走をまたしても上回る538Kの、いかにも急仕上げ的体つき。芝の1勝がニュージーランドT。そのときが11番人気での勝利でした。
各騎手も開幕週は、逃げ、先行馬に有利だと分かっていながら逃がしてしまう、こころの甘さ。とくに先行力がありながら、行かなかった消極的な騎乗には、私からペナルティー賞を、上げたいくらいです。
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見る目がないのか、それとも開幕週のマジックなのか!?
安田記念の良馬場発表は間違いか!でないとエプソムカップの勝者シンゲンはウオッカ以上だ!!
エプソムカップは2番人気のシンゲンが、1番人気のヒカルオオゾラ以下を圧倒。新潟大賞典の楽勝が本物であったことを実証しました。
中団待機から直線外目に出すと、手応え十分に直線先頭に立ったヒカルオオゾラを、ゴール前、並ぶところなく捉えて完勝。3着に2頭から2馬身も離れてキャプテンベガ。
驚いたのは時計の優秀さ。芝1,800m1分45秒5。昨年優勝したサンライズマックスが7年ぶりに1分45秒台。そのサンライズの時計よりも優秀で、なによりラスト3ハロンが34秒2。まさに完璧なのです。
それは、途中のラップ表示を見ても納得。半マイル通過が46秒7で平均ペース。ところが、ラストの半マイルが46秒6。ちなみに、同じ良馬場発表だった安田記念が、半マイルが45秒3、ラスト半マイルが48秒2。1秒6も安田記念よりも速いのです。それもそのはずです。エプソムカップの1,600m通過が1分33秒3に対して、安田記念は1分33秒5の優勝タイム。
11秒3-11秒2-12秒2だったエプソムカップ。安田記念が12秒1-11秒6-12秒4。これで明らかなように、時計だけ見てレベルの高さを計るとしたら、断然エプソムカップ。だとすれば、エプソムカップで優勝したシンゲンは、ウオッカ以上に強い内容だとも言えます。いや、確かに秋の天皇賞は最大の惑星馬、あるいは有力馬になっているかも知れません。
それにしても、何故、同じ良馬場発表なのに、時計がこうも違うのでしょうか。これは安田記念が多く水分を含んだ馬場だったのでしょう。実際、安田記念は馬場に脚をとられたと言うことを、敗因にあげるジョッキーが多くいました。飛んできた泥を顔やヘルメットにつけながら、引き上げてくる騎手をだいぶ目にしました。
要するに、良馬場発表でも実際は、やや重馬場に近いとみています。ゆえに、勝ち馬検討の際は、安田記念もエプソムカップも新聞紙上では良馬場表記ですが、安田記念はマイナス1秒くらい引いて、考えたほうが良いと思います。
JRAも安田記念の良馬場発表を、やや重馬場に変更するくらいの英断が欲しいところです。