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越後の地で御旗を掲げたケンシンコウの勝鬨!!

7番人気馬がレコードで独走。事実は小説より奇なり。それは、まさか、まさかの衝撃のドラマでした。

夏の新潟3歳の限定戦GⅢ「レパードS」。今年もダート1800mで行われました。前日からの雨で、ダートは不良の発表。脚抜きの良いダートで高速決着が期待されました。

1番人気は重・不良馬場で2戦2勝。青竜Sも制し、直前のユニコーンSで初めてダートで2着に敗れた川田・デュードヴァン。それに続いたのは鳳雛S独走のミヤジコクオウ。そして初めてのダートをアッサリと逃げ切ったラインベックが3番人気で、ダート4戦3勝のライトウォーリアと人気は続きました。

  おそらくこれまでの戦績からタイガーインディが楽に主導権を取って、ライトウォーリア、ラインベックが、これをマークする形で展開しそうだ、と私は推測しました。

ところが、最内1番枠のケンシンコウが外から前に出たタイガーインディに並びかけて、そのまま先頭を奪い抜群の手応えのままマイペースに持ち込みます。ラインベック、そして早めに打って出たデュードヴァン、ライトウォーリアが好位をキープ。

     

それを前に見て機を窺うブランクチェック。目下2連勝中で私の◎。敵は前にいると見たのかミヤジコクオウの和田騎手も先行馬を視界に入れながらの展開。

  前半の5ハロンが60秒7。不良馬場とはいえ緩みないペースです。これまで末脚を温存して良績を残して来たケンシンコウ。4コーナーを抜群の手応えで、その感触を手綱で丸山騎手が確認すると、ここから一気にスパート。2番手のタイガーインディ、ラインベックのインから好位で展開していたブランクチェックが肉迫。

外に出したデュードヴァンが、その外から追い上げて来たミヤジコクオウを待っていたように追い出しかけます。

ラスト200mでも大きなリードを取ったまま快調に逃げるケンシンコウ。内から2番手に進出したブランクチェックが逃げるケンシンコウが追います。 「よし、そのままで来い!」と、声に出そうとする間もなく、外からデュードヴァンを置き去りにしたミヤジコクオウが鋭く伸びて来ます。 とはいえ、逃げるケンシンコウにとってはセーフティーリード。余力を残して2馬身半差のワンサイド勝ち。 2番手で粘り込むかに見えたブランクチェックを、ゴール寸前で捉えたミヤジコクオウが2着。デュードヴァンは4着に伸び悩みました。 私の予想は△▲◎で、92.2倍の馬連が惜しくも手からこぼれましたが、3連複1万4320円は美味しかったです。

それにしても、余裕でトランセンドの持つ1分49秒5を更新する1分49秒2のレコード。不良馬場、枠順、展開に恵まれたとは言え、この圧倒的な強さ。ただただ敬服するばかりです。秋の重賞戦線が楽しみです。

さすが新潟、越後は上杉謙信公の地。新潟で激走したケンシンコウ。全国制覇も夢ではありません。

よもやの大変身を見せたアネモスの艶姿!!

    夏の札幌、注目の「クイーンS」は終始中団のインで末脚を温存した11番人気レッドアネモスが、直線内側から馬込みを捌いてゴール前で突き抜けました。

  レッドアネモスと言えば、昨年5月の白百合S以来の勝ち星。そのあと5着以内の掲示板にも載ることが出来なかった苦戦の連続馬でした。これが突然のような劇的な直線一気。鞍上の吉田隼人騎手と初コンビ。その彼がレッドアネモスの持ち味を最大限に引き出したとも言えます。

  戦前、主導権を取りたいナルハヤ、タガノアスワド、コントラチェック。そしてモルフェオルフェ。これらが果敢に出て行きそうな様相だったことから、間違いなくハイペースになると推測。

そして、これまでの傾向から春のGI戦に出走していた馬が断然有利と見て、私の予想は◎シャドウディーヴァ。〇スカーレットカラー。2頭ともハイペースで持ち前の決め手がフルに生かせる!と見解。

案の定、スタートと同時にナルハヤにタガノアスワドが引っ張ります。これに外からルメール騎手のコントラチェックがピタリと背後に付き、離れた4番手を仕方なくモルフェオルフェが追走。

   

前半の3Fが34秒8、1000m通過は58秒2。この後も1200通過が1分9秒9。このハイペースでラスト3ハロンが36秒0。直線は先行した各馬が失速気味になるところを、カリビアンゴールド、フェアリポルカが先頭を窺う勢いでしたが、外から早めに捲り気味に出たシャドウディーヴァが射程圏。その時でした。内から3頭目を割って鋭く反応したレッドアネモスが、とびっきりの決め手で一気に先頭。

  そのレッドアネモスと同じコースを通って後方にいたスカーレットカラーが強襲。一番外からビーチサンバが唸るような末脚で鋭く肉迫。

まるでハンデ戦の様相で各馬が横一列でゴールイン。その先頭にいたのがレッドアネモス。一番外のビーチサンバ(4番人気)が2着。クビ差でスカーレットカラー(1番人気)。クビ差でシャドウディーヴァ(9番人気)。

以下、5着カリビアンゴールド(5番人気)、6着フェアリーポルカ(2番人気)の順で入線。

3着のコントラチェック(3番人気)は10着。ちなみに優勝したレッドアネモスから9着のサムシングジャストまで0秒4差の大激戦でした。

中京記念のメイケイダイハードに、函館記念のアドマイヤジャスタ。今年の夏競馬は超人気薄の馬たちの激走ぶりが目立っています。