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どう見たって単騎一人旅!絶好の展開を利してまんまと逃走劇!!

それはまさに私が頭の中で描いていた通りの展開となりました。中山のメイン天皇賞の前哨戦「オールカマー」。

私は自信をもってスティッフェリオに◎を打ちました。というのも、10頭と言う手頃な頭数で、圧倒的1番人気に支持された千両役者レイデオロ。そして香港のGIを含めて重賞3連勝のウインブライト。これにミッキースワローが続いて、上位人気の3頭はともに差し、追い込みタイプ。この3頭が後方で牽制すると先行する馬には願ってもない展開になると推察。

そのことを感じとっていたのが丸山騎手のスティッフェリオ。「これはスタートでポンと前に出て行ければ一人旅になる」丸山騎手はそう感じて作戦を立てたはずでした。

実際、スタートを決めたスティッフェリオ。迷わず先頭に出て行きます。上位人気の3頭は手綱を引いて待機策。そんな中からトニーファイブ、ゴーフォザサミットが2、3番手。外からウインブライトが掛り気味に好位に上がって来ました。

このウインブライトをピッタリとマークするようにレイデオロ。その直後にはクレッシェンドラブ。そしてグレイルと後方にはミッキースワロー。 前半の5ハロンが61秒8。予想通りのスロー。2番手のゴーフォザサミットはかなり掛り気味。石橋脩騎手が背中を丸くして手綱を引きます。 そして勝負どころの4コーナーでゴーフォザサミットが、逃げるスティッフェリオに並ぼうと進出。これにスティッフェリオの丸山騎手が、そうやすやすと先頭を渡すはずがなく、2頭で3番手以下を離し気味。   余力を残していたスティッフェリオが直線でゴーフォザサミットを突き放し気味。そしてゴールを目指します。好位のウインブライトは伸びを欠きジリジリ失速。そしてレイデオロの外から満を持していたミッキースワロー。馬込みの中を割り込んで来たグレイル。2着争いが激しくなりました。

スティッフェリオは春のGI大阪杯で、アルアイン、キセキ、ワグネリアン、マカヒキといったGI馬を相手に差のない競馬をしていた実力派。 単騎逃げの手に出れば、間違いなく勝ち負けになる、私の推理通りの結果となりました。優勝はスティッフェリオで圧勝劇。そして激しい2着が追い込んだミッキースワロー。3着にグレイル。人気のレイデオロは4着。

また2番人気のウインブライトは14着。真冬の中山金杯、2月の中山記念で優勝。暑い時期よりも寒い時期が向いているのかも知れません。

一方で、昨秋の天皇賞馬、有馬記念2着のレイデオロは、好調時の凄みがなく、4着と株を下げてしまった格好です。

これぞ夏の成長力!セントライトを圧倒したリオンリオン!!

軌道に乗った“大物”リオンリオン。1番人気に推された「セントライト記念」で、直線力強く抜け出して圧勝劇を演じました。

戦前、ダービーのような大逃げはないだろうな、と推測。これが抜群のスタート。スピードの違いから先頭に躍り出たものの外から少し掛り気味にアトミックフォースが出て来ました。その内からナイママも前に出て先行策。リオンリオンに騎乗した横山典騎手は、この2頭を前にやり自らは3番手の内々。ピッタリと折り合いをつけて末脚を温存。 そのリオンリオンをマークする形でエングレーバー。さらにその外にランフォザローゼス。その背後のインには3番人気のザダル、オセアグレート。その内側にはサトノルークスがいます。 ルメール騎手が騎乗したルヴォルグ、タガノディアマンテは中団で、この日の2番人気ニシノデイジーは後方で待機策。

リオンリオンが3番手に控えたことで、流れは比較的落ち着いたペース。そのせいか各馬ダンゴの状態。前半の5ハロンが59秒8。重馬場の発表でしたが、各騎手は道悪を意識していないのかインサイド寄りを離れません。

4コーナーをまわり逃げるアトミックフォース、2番手のナイママの直後で満を持せていたリオンリオンの横山典騎手が、ゴーサインすると前の2頭の間を一気に割って出て、あっという間に先頭。そして2番手以下を置き去りに突き放しにかかります。

菊花賞の出走優先権の激しい2、3番手争いがヒートアップ。内からザダル、それに馬体を併せようとするサトノルークス。この2頭に外から追い上げて来たルヴォルグ。さらに大外からニシノデイジー。タガノディアマンテ、サトノラディウス、エターナルヴィテスなどが、どっと追い込んで来ましたが、内側を通ったサトノルークス、ザダルが2、3着。そしてルヴォルグ、ニシノデイジーの順で4、5着。

2馬身差と圧倒したリオンリオン。ダービー当時はカーッと行くタイプでしたが、ひと夏を越して、精神的に大きく成長して来た印象です。

2分11秒5の勝ち時計も過去6年で最速のタイム。流れが見方したとはいえ間違いなくリオンリオンは成長して来ています。菊花賞が楽しみになりました。

今週行われる同じく菊花賞トライアル「神戸新聞杯」。この結果次第では、本番の菊花賞は主役の座に躍り出る可能性があります。