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Archive for 競馬

今年も大荒れだった中京記念!遂に8年連続で23万越えの快進撃!!

 ここ7年連続して3連単が23万円以上。4年前には255万余円也。この7年の間に1番人気が馬券の対象になったのは5年前のヤマニンキングリー(2着)1頭だけ。もっともこのときは芝2000m。現在の芝1600mに定着したのが2年前から。

 ここ2年はフラガラッハが後方から直線一気で連覇。このフラガラッハは2年前に優勝したときが57K。ところが昨年も同じ57Kで参戦。これは不可解なハンデでしたが、そのフラガラッハは今年57.5Kで登場。3連覇を目指している馬が、初めて優勝した中京記念から、わずか0.5Kしか増量されないということは、その馬の持つ危うさをハンデキャッパーは考慮したからに他ならないものと思われました。

 実際、フラガラッハは1度目の中京記念を勝った後、秋の東京、マイルの富士Sから復帰して14→17→11着。ボロボロの大敗続きで、昨年の中京記念直前まで凡走の山。

 昨年、中京記念を奇跡的に連覇したあとも関屋記念、京王杯AHと凡退に次ぐ凡退。以来、馬券に絡むということは1度もなかったのですが、今年は57.5Kと中京のマイル戦が恵まれた、と判断されたのか、堂々1番人気に支持。騎乗者は自身も3連覇がかかる主戦の高倉騎手。

 ところが、昨年と違い雲泥の馬場コンディション。前日の夜半からの雨と、当日目まぐるしく変化する空模様。インサイドはしっかりと水を含んだ馬場状況。直線内側を走る馬の泥が大きく跳ね上がります。

 この状況下では明らかに直線外を通って来る馬、差し追い込み馬の舞台であることは火を見るより明らかだったと思われました。

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 さあ、スタートです。まず飛び出したのが、ヴィクトリアマイルで外から仕掛けてハナに行こうとしていたヴィルシーナに驚いたように、これを内でただ眺めていた柴山・クロフネサプライズが、気合を込めて果敢に逃げ作戦。

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 クッカーニャ、外にマイネルディアベル。その直後にティアップゴールド、並ぶようにテイエムオオタカ。どっかで先頭に立ち、一気に逃げ込んでやろうとする軽ハンデの馬たちがガッチリと固めています。

 ゲシュタルトが5番手で、その外にオリービン、内に2番人気のクラレント。その直後にブレイズアトレイルがいて、その外にはミッキードリーム。ダイワマッジョーレはその内々を追走。外にはサダムパテック。

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 マジェスティハーツと内にいるのが注目のフラガラッハ。最後方にはダノンヨーヨーとサトノギャラント。

 前半3ハロンが35秒5で半マイルが47秒7。5ハロン通過が60秒1。馬場状況を加味してもハイペースではないのですが、後続が前と引っ付いた展開で、先行した馬にとって息の入らない展開。4コーナーでは内からやや外目に出したクロフネサプライズの足元をすくうようにティアップゴールド。そしてゲシュタルト、クッカーニャが出て来ます。

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 そして、ここが今回の勝負どころでした。外目に出すオリービン、これを直後で待つブレイズアトレイル、ミッキードリーム。その外にダイワマッジョーレ。さらにその外にダノンヨーヨーがいて、その後ろにフラガラッハと外にサダムパテック。

 逆にインそばにはダイワマッジョーレ、失速気味のクラレント。マジェスティハーツは外に出そうとしています。

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 ゴールは後方に待機した馬が浮上してきて大混戦。内で頑張るティアップゴールド。その直後に迫っていたダイワマッジョーレが馬場に脚をとられて急に減速。馬場中央から4枠2頭。マジェスティハーツとブレイズアトレイルが鋭く伸びて来ました。

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 ところが、大外に持ち出したサダムパテックがすぐ前のミッキードリームに並びかけると、田中勝騎手が目一杯に身体を伸ばし懸命の追い出し。ゴールは3頭並んでゴールイン。大外のサダムパテックがミッキードリームをハナ差捉えて優勝。3着がクビ差でマジェスティハーツ。

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 1番人気のフラガラッハは10着。2番人気クラレントが8着。3番人気サトノギャラントも最後方から直線で鋭さなく7着。

 今年も大波乱。3連単が42万8240円。これが中京記念だとわかっていても、当日の馬場状況、枠順、展開。これで一転してしまうのです。

 優勝したサダムパテックは一昨年のマイルCS優勝馬。GI馬なのです。58Kのハンデ頭。優勝後、鳴かず飛ばずの戦績でしたが、ここはGI馬の意地と貫録を見せつけてくれました。

本当に勝てない函館記念、謎の1番人気にナニが起きているのか?!

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  エリモハリアーCが設けられた7月20日の函館。この日のメインは記念すべき50回目を迎えた「函館記念」。昨年、トウケイヘイローが逃げ切り勝ちのときとは異なって、馬場は函館独特の時計を要するコンディション。加えてハンデ戦とあって、難解度を一段と引き上げていました。

 この函館記念。過去10年でエリモハリアーが奇跡の3連覇(41・42・43回)という偉業を成し遂げたレースでもあるのですが、唯一、1番人気で制したのが、このエリモハリアー(42回)だけ。

 ここ5年では4年前のジャミールが、マイネルスターリーの2着が最高で、他はことごとく馬券の対象から消えているのです。

 そんな経過のなかで今年1番人気に推されたのがグランデッツア。都大路Sで日本レコードの独走。強烈な復活劇を見せました。

 ところが、安田記念はひどい不良馬場の1番枠。4コーナーで接触しそうになる不利。良馬場のGⅢであれば、というファンの思いは十分に理解できます。ところが、馬場状況を含めて、レコード勝ちした京都の都大路Sのときとは、舞台がまったく異質なものになっていたのでした。

 主導権を取ると思われていたゼロスが、おどおどしていたすきに、サッとトウカイパラダイスが先頭に立ち、外からグランデッツアとバウンスシャッセが出てきます。内にゼロス、アドマイヤタイシが好位。内にはナカヤマナイトもいます。中団の内に昨年の函館記念2着のアンコイルド。直後にステラウインド。その外にダークシャドウ。後方のインにラブイズブーシェで、真後ろにアドマイヤフライト。

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 ここ2、3年見られなかった逃げ戦法で相手のかく乱を狙うトウカイパラダイス。前半3ハロンが35秒8。1000m通過が59秒6。時計を要する現在の函館では緩みない流れで展開。

 ガッチリと2番手に付けてトウカイパラダイスを追いかけるグランデッツア。3歳馬バウンスシャッセが直後で引っ掛かるような勢い。その内にアドマイヤタイシ。そして中団にインにアンコイルド。その左にステラウインドがいて、その直後にはナカヤマナイト、外にはダークシャドウ。さらにその後ろにはラブイズブーシェで、ラチ沿いを走るアドマヤフライト。最後方はアスカクリチャン。

 1600m通過が1分35秒1。緩みない流れの中で、後方から3角をまわって外から勝負に出たラブイズブーシェが一気に3番手に進出。これを見て2番手のグランデッツアが逃げるトウカイパラダイスに並びかけて行きます。

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 内から進出してきたシゲルササグリ。5番手の外にダークシャドウが顔を覗かせて進出態勢。中団のアドマイヤタイシの勢いが減速。内からアンコイルド、その外にステラウインドとアドマイヤフライトが前を追います。バウンスシャッセとナカヤマナイトはギブアップ。

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 直線入り口で内のトウカイパラダイスに並びかけたグランデッツア。さあ、これからというときに、直後に外から迫っていたラブイズブーシェが並びかけて来ました。そして先頭に立ちます。これを首の高い走法でダークシャドウが接近。それを直後のステラウインドとアドマイヤフライトがグングンと肉薄。

一気に先頭に立ったラブイズブーシェが、そのまま後続の追撃を振り切ってゴールイン。待望の初重賞勝ち。7回目の挑戦でもぎ取った栄冠でした。このラブイズブーシェは当日大きく票数を伸ばし2番人気に浮上。函館3勝目、このコースの巧者でもありました。

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 また、今年は大攻勢を見せている馬主のDr.コパさんの運気にあやかろうと、オッズの票数の伸びを助長した印象があります。

 昨年の有馬記念では12番人気ながら4着に健闘。母の父がメジロマックイーンで長距離型の奥手タイプ。

コパさんは私のメールに「ラブイズブーシェは強くなりました。ありがとうございます」と送って来ましたが、本当に強くなりました。とくに3角から4角にかけて他が止まったようにも見えたくらいです。秋が楽しみです。

函館記念のラストが48秒8-36秒8。とくにゴール前の2ハロンは12秒3-12秒7。先行馬が総崩れの形となりました。

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人気の3歳牝馬バウンスシャッセはオークス時よりもプラス10Kの馬体重。あるパドック解説者は成長した体と、ほめたたえていましたが、私の目にはどう見ても急仕上げの印象。離れたシンガリでした。

グランデッツアは安田記念の疲労がとれていないようにも感じられて、また、この緩みのない流れにガーっと行ってバッタリ。パワーを要求される馬場もアウトだったようです。

アンコイルドは直線で他の馬に前に入られて、前がカベになり持ったままゴール。不運でした。