圧巻でした。凄い時計でした。ニュージーランドトロフィーです。ようやく陽射しが戻ってきたとはいえ、決まったように毎週末に降り続いた雨で、例年に比べて馬場状況は最悪の状態だったはずです。
ところが、中山の馬場は奇跡的な回復力を見せていたのです。そんな中で行われたのがGINHKマイルCのトライアル戦、ニュージーランドT。昨年は東日本大震災の影響から阪神で開催されたものの、NHKマイルに大きな影響を持つマイラーが集結。おそらくそれまでの馬場状況から判断して良馬場で1分35秒台の決着を予測していましたが、その見方は見事に裏切られました。
バンザイ、チャンピオンヤマト、フェスティヴタローなどが前半から飛ばし、半マイルが45秒6という激しい流れ。私も待機馬に有利な流れになるという読みで、セイクリッドレーヴの末脚を重視して本命。
ところが、こういった常識を打破する馬がいたのです。それがカレンブラックヒル。4番枠を生かし、これまでのように正攻法。それも力でねじ伏せる競馬に出たのです。3角で3番手に上がると、この速い流れにも抜群の手応えで、直線までじっと我慢。そして直線内からアッサリと抜け出し優勝。追い上げてきたセイクリットレーヴを2馬身半も余裕で突き放して見せたのです。
時計を見てビックリ。1分33秒2!この使い込んだ荒れた馬場で想像を超えるタイムで横綱相撲。1週前のダービー卿CTで優勝したガルボが、同じ中山Bコースで1分33秒5。それを軽く上回る衝撃のタイム。これでキャリア2戦。同じ位置にいた先行馬は総崩れ。
この1番人気に推した競馬ファンの見識の高さにも敬意を払いたいところです。当然、スタンドからは大歓声と多くの拍手。
「まだ底が知れないですし、それだけにこのまま無事にいって欲しい気持ちですね」とデビューから乗り続けている秋山騎手。
目指すは当然、NHKマイルC。キャリアまだ3戦。トップクラスのマイラーが参戦してきますが、常識を覆したこのカレンブラックヒル。父は偉大なるダイワメジャー。いずれ父越えも夢ではないような気がします。
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驚愕のタイム!出現したGI級の大物に歓喜の声(^o^)/
嗚呼、1番人気ジョワドヴィーヴル撃沈!惜しい!◎ヴィルシーナ2着!!
今年もスタートしたクラシック第1弾「桜花賞」。注目の1番人気はGI阪神ジュベナイルFを快勝したジョワドヴィーヴル。トライアルのチューリップ賞(3着)を叩いて本番の桜花賞を迎えました。
とはいえ、420Kを割り込むような馬格。今春の阪神は降雨続きで、1週前の目安だった大阪杯が2分5秒5という凡タイム。明らかにパワフルな馬場コンディション。ということは、小柄な馬格のジョワドヴィーヴルには大きなマイナス材料。加えて、追い切り後の馬体重が416k。ギリギリの造りで、私の目には優勝はまずない、と確信のようなものがありました。
今年の桜花賞で最有力候補と考えていたジェンティルドンナ。牡馬相手のシンザン記念の勝ち馬です。チューリップ賞は熱発あけの影響と、位置取りの差、ハナズゴール(桜花賞回避)の大駆けにあって4着でしたが、中4週で臨む桜花賞にはバツチリの姿で登場してくるはず。岩田騎手が騎乗してくれば、その自信の表れと考えていました。
私の目にはジェンティルドンナを負かせる馬は何か?!に移っていたのです。それがヴィルシーナでした。牡馬相手の阪神芝2000mで優勝。このときの4着が東スポ杯3着のマイネルディーン。5着が毎日杯で優勝したヒストリカル。ハイレベルの牡馬陣を打ち破って勝ち上がってきた馬なのです。さらにクイーンCでは、初めての関東遠征、左回り。それを克服して完勝。正攻法から直線早めに先頭。ラスト11秒0-11秒4という強靭な末脚と勝負強さ。そしてスタミナを兼ね備えた優駿牝馬。自在に対応できる器用さからも、内田博騎手でジェンティルドンナを破ることができる、と挑戦というよりも、私には自信のようなものが燃え上がっていたのです。
結局、最終調教などを踏まえて、◎ヴィルシーナ、○ジェンティルドンナ、▲アイムユアーズという私の予想。
で、本番の桜花賞。好スタートを決めたヴィルシーナが難なく3番手。アラフネ、エイシンキンチェムが先行態勢。マイネエポナが3番手に進出、サンシャインもヴィルシーナと同じ好位置。中団の前方にエピセアロームがいて、その後ろにサウンドオブハートとジェンティルドンナが外側。ジョワドヴィーヴルは予想された後方で待機。
半マイルが47秒1、5ハロン通過は59秒3。平均ペースで流れていきます。4角で抜群の手応えで外からヴィルシーナが3番手から先頭に並びかけて行く勢い。そのときアイムユアーズがスパート。直線先頭に立ったヴィルシーナにアイムユアーズが馬体を併せて来ましたが、ここからがヴィルシーナの真骨頂。内田博騎手の振り下ろすステッキに応えて、再加速して盛り返し再び先頭。と、そのときでした。2頭より少し離れた外側に出したジェンティルドンナの末脚が力強く反応。ゴール前で一気に捉えて優勝。
半馬身遅れて無念の2着のヴィルシーナ。3着がアイムユアーズという予想通りの結果でした。「勝ち馬と馬体を併せていれば結果は違っていたかも知れない」と内田博騎手。それでも持ち味をフルに生かした100点満点とも思える騎乗。さすがです!まあ、今年は納得の桜花賞でした。
○◎▲で3連複5110円。3連単2万4020円。配当はラッキーでした。