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ああ、皐月賞またしても人気馬は撃沈!

 大混戦の皐月賞。最低人気のオリエンタルロックが79.5倍。1番人気のマイネルチャールズからオリエンタルまで、ぎゅっと詰まった人気に今年のクラシックの傾向がわかります。
0804231 そういった中で、結果はキャプテントゥーレの逃げ切り勝ち。なんと後続に2馬身半差でした。6番枠を生かした川田騎手の思い切りの良さが、結果的に功を奏しました。
 実は、皐月賞の前哨戦だった弥生賞で、私はキャプテンを◎。強力な逃げ馬が不在、であれば、朝日杯FSで2番手から3着に粘りこんだしぶとさから、いける! と思ったのですが、ところが、外枠ということもあって、やや消極的なレース運び。しかも、外々を回るコースロス。結果4着だったのですが、明らかに川田騎手のミス的騎乗。この乗り方に幻滅。で、皐月賞は△印に下げたのですが、弥生賞の教訓をこれほど早く気づき、それを生かし切ったことに、皐月賞の栄冠があったようです。
 同じようなことが、皐月賞4着のレインボーペガサスにもいえました。こちらも朝日杯FSに出走。好位置から早目の仕掛けで2着に粘りこんだのです。そのことを踏まえて、休養明けのきさらぎ賞を叩き、2戦目のスプリングSは、いわゆる勝負、と見て◎に期待したのですが、スローなのに後方グループの外をチンタラ追走。ケッ! バカな、と舌打ち。幸騎手の大きな作戦失敗で9着。ところが、皐月賞は一転、スタートから押してキャプテントゥーレの2番手を追走。結果、2着のタケミカヅチ、3着マイネルチャールズと馬体を併せて写真判定。鼻・首差の4着でしたが、スプリングSでこう乗っていたら勝ち負けだったのになあ‥と思っても後の祭り。
 さて、今回の皐月賞は1番人気マイネルチャールズで3着。2番人気ブラックシェルが6着。3番人気ショウナンアルバが14着。4番人気スマイルジャックが9着。まあ、人気上位馬がこぞって撃沈。
 わからないのは、前半5ハロンが61秒4のスローなのに、2着のタケミカヅチが2馬身半も離れてしまったこと。そして、時計があまりにも平凡。ここ4年は2分を切る決着。それが2分1秒7。昨年のヴィクトリー、サンツェッペリンの逃げ、2番手で決まった前残り競馬だって2分を切っているのです。良馬場で行われた皐月賞、過去10年で最低の勝ちタイム。レベル的なものを感じます。
 というわけで、ダービーではどんな結果が、どんなドラマが待ち受けているのか、まだまだ混迷のクラシックです。

☆キャプテントゥーレが骨折!
0804232 ガッカリしました。ショックです。キャプテントゥーレがレース後、疾病を発生。骨折でした。全治9ヶ月だそうです。
 皐月賞のレース後、久しぶりのGI制覇、エアシャカール以来、8年ぶりの皐月賞制覇に、してやったりとばかり最高の笑みをたたえていた森調教師。
 「今夜はめでたく食事でもいきますか」と私が誘い水をむけると、
 「ゴメン、今日は用事で帰らなくてはいけないんで‥。次回は行きましょう」と、申し訳なさそうな顔で、ポンと肩を叩き、踵を返して戻って行きました。
 キャプテンの骨折の報を受けて、森調教師の笑顔の写真を載せることは、少し抵抗を感じましたが、笑顔がことのほか素敵で、とにもかくにも歴史に残る皐月賞で優勝したということから、ここは堂々と出演して頂きました。

何をもたらしたのか? 桜花賞パズル事件!($・・)

 競走馬の能力、実績、勢いというものは、これほど簡単に崩れ去り、モロいものなのか、今年の桜花賞を見ていて、これまでクラシックでは味わったことがない虚脱感にさいなまれました。
 今年の3歳牝馬路線は、2勝以上の重賞勝ちがゼロ。混戦ではあったのですが、それでもそのセオリーとか、伏兵馬の台頭、大駆けがあったとしても、一応の範囲内と考えていたのですが、今回のケースはその範疇を飛び越えてしまいました。これはある種の事件なのです。
 優勝したレジネッタは12番人気ではあったのですが、エルムS2人気で3着、フィリーズレビューが3着。たまたま人気が集まらなかっただけで、実績からは十分に優勝を狙える範囲に位置していた馬です。一瞬の脚を最高に生かし切った小牧太騎手のファインプレーによるところも大。阪神ジュベナイルFで計時した自己ベストの1分34秒3には及ばなかったものの、能力をフルに出し尽くした印象があります。
 このレースで3着だったソーマジック。直前のトライアル、アネモネ賞を制して、3連勝と勢いがあり有力候補の一角。3着は当然といえば当然の結果。
 ところが、謎の馬が2着のエフティマイアと、リトルアマポーラに先着したハートオブクィーン。15番人気と16番人気の馬。もともとエフティマイアは2連勝し、新潟2歳Sも制して、一躍2歳牝馬の最高位にランク。それが、登り詰めた山の頂上から転げ落ちるように転落。京王杯2歳Sが2番人気で13着の大敗。そして阪神ジュベナイルFがなんとブービーの17着。フェアリーSは相手に恵まれたはずなのにルルパンブルーの5着。更にOP特別の菜の花賞では、現在も500万で苦戦を強いられているマルターズオリジンやローズカットダイヤ、エールドクラージュに先着を許す有様。桜花賞前のクイーンCでもリトルアマポーラと大人と子供の違い的内容で完敗。この内容で格段に強力メンバーとなる桜花賞で狙える根拠があまりにも希薄。強調材料がほとんど見当たらないのです。
 そして、4着に大好走をみせたハートオブクィーン。京王杯2歳S10着、阪神ジュベナイルF11着。フェアリーS12着、桜花賞トライアルのアネモネSが14着。こんな大敗続きの成績の馬が、リトルアマポーラや2歳牝馬代表に輝いたトールポピー。更に阪神ジュベナイルF1番人気のオディールに先着するのですから、これまで積み上げてきたものは、いったい何だったのか、予想するものにとっては、今年の桜花賞パズルだけは、永遠に解けそうにありません。
 と同時に、距離が2,400mに延びるオークスではまた何かが起きるのか、ドラマチックなパズルは、また新たな難題を提示しています。