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ノリちゃんマジックで独創的圧勝だったクイーンC!
横山典弘という騎手は、ときに、とてつもない事を、いとも簡単にやってのける凄いジョッキーです。
それがNHKマイルCの優勝であり、そのときの勝ち馬アエロリットが、再び魅せてくれたのが札幌のクイーンS。
ぜひ主導権を取ってマイペースに持ち込みたいノットフォーマル、同じくクロコスミア。ヤマカツグレースなどがいる中で、追い込んで際どい5着だった桜花賞の実績があるのに、なんとなんとゲートが開くやいなや迷わず先頭。外からクロコスミア、ヤマカツグレース、シャルールが来ても動じません。それどころか、逆に加速して後続をグングン離し、まさに大逃げの様相。
誰が2番人気のアエロリットの大逃げを予測できたでしょうか。このことは、実際に騎乗していた他の騎手に与えた衝撃も大きかったはずです。
もちろん、好位置で控える形もあったと思われますが、横山典騎手の選択は、真一文字の大逃げでした。
横山典騎手は「馬の気分を損ねないように乗りました。馬自身がペースをわかっていますからね。それゆえ乗っていても速いな、という感じはしませんでしたね」とコメント。
この横山典騎手の迫力に、各先行馬に騎乗したジョッキーは動揺気味。無理に競りかけようとは思わず、離された2、3番手を必死で折り合いに専念。
1番人気のアドマイヤリードは最後方でいつものような騎乗。3番人気のマキシマムドパリが、そのすぐ前にいます。私の期待していたパールコードは、少し前を強引に取りに行ったぶん、やや引っ掛かり気味。
前半の半マイルが46秒8、5ハロン通過は58秒3。緩みない流れです。にもかかわらず、度肝を抜く力強い逃走劇。
大きなリードを保ちながら直線では再びその末脚が加速。これには好位で追いかけていた馬たちがお手上げ。4馬身、5馬身とセーフティーリード状態に入ったアエロリット。さすがにラスト3Fは35秒5を要しましたが、堂々2馬身半差の独走。まさに独創的作戦勝ち。
うまく経済コースを走って来たトーセンビクトリーが2着。出遅れながら後方から直線で馬込みを捌いて伸びて来たクインズミラーグロが3着。
3番手で折り合いに専念したクロコスミアが頑張って4着でした。また1番人気のアドマイヤリードが、直線外から伸びてはいるもののバテた馬を捉えただけ。パッとしない6着でした。小柄な424kの馬体。洋芝の札幌は向かないのかも知れません。
同様に3番人気のマキシマムドパリも後方から7着。どうも洋芝は減点のような気もします。
楽しみにしていたパールコードは、スタートで前を取りにしごいたら、少し引っ掛かってしまった印象。それに馬体がプラス12k。予想外に馬体の増加がありました。夏の牝馬の一戦は、なかなか難解です。
益々パワーを付けて来たアエロリット。横山典騎手のコンビで、また一段とスケールがアップしたような気がします。
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文字通りのサウスポーが無敗の中京で飛躍( ^)o(^ )!!
それは文字通りのサウスポーが圧倒的な強さでゴール板前を駆け抜けていきました。まさに圧巻の横綱相撲でした。
夏のマイル重賞、伝統の「中京記念」は、過去10年で1番人気馬がゼロ勝。2着もなし。まさに夏のハンデ戦らしく波乱度ゲキアツの一戦でした。
今年の1番人気は阪神の米子Sをレコード勝ちしたブラックムーン。57kを背負っていましたが、雨で時計を要する馬場が応えたか、あるいは2走目の反動か、スタートしてから最後方に置かれる厳しい展開。
好スタートを決めたウインガニオン。外から主導権を主張するトウショウピストを前に出し楽々2番手。マイネルアウラート、ピークトラムが好位置。すぐ後ろにはアスカビレンがいます。グランシルクが中団外。グァンチャーレ、ダノンリバティーが後方で、最後方グループにはワンアンドオンリー。そしてブラックムーン。
2番手以下を引き離して逃げるトウショウピスト。半マイルが46秒3。1000m通塚が58秒4。馬場状態を考慮すると緩みないない流れです。
もっとも、この流れが離れた2番手を追走するウインガニオンにとっては願ってもないペースでした。4角でガラッと開いたインを選択すると、自然と先頭に躍り出る勢い。各馬は馬場を考慮して外側。ラスト400mで単独先頭に出たウインガニオンが後続との差を一気に離しかけました。
ブラックムーンはデムーロ騎手が外に出す余裕がなく最内をチョイス。スーサンジョイが好位で健闘していましたが、ほとんどセーフティーリードのウインガニオン。最内から懸命に追い込むブルームーン。そしてアスカビレンが3番手に進出して来ましたが、外からグンと伸びたのが2番人気の福永・グランシルク。ゴール寸前でブラックムーンを捉えて2番手。
結局、優勝は堂々2馬身半の水を開けてウインガニオン。中京はこれで3戦無敗。全8勝中7勝が左回り。まさに典型的なサウスポー。目下2連勝中といった勢い、そして照準を合わせて来た中京のマイル戦。鞍上の津村騎手も狙い通りと、言わんばかりの沈着な騎乗ぶり。見事でした。次走は新潟の「関屋記念」でしょうか。
また、3着に敗れたブラックムーン。馬体重がプラス10k。中間、いくらか大事に仕上げ過ぎた印象です。それでも、ラストは捨て身のイン強襲。それなりに収穫はあったと思われます。
私の◎アスカビレンは4着。直線に入ったとき前の馬がカベになり、内か外を選択する際に、内を選んでしまったことが悔やまれます。
また、異色のダービー馬、ワンアンドオンリー。久しぶりのマイル戦でしたが、58kを背負って後方から直線バテた馬を捉えただけ。さすがに忙しすぎたようでした。
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