
「ウオーッ!ウオー!やったぞー!!」と、力強く右手でガッツポーズ。そして拳を握りしめて高々と天に突き上げて勝者の雄叫び!
春を告げるGI「
高松宮記念」は、香港から参戦したエアロヴェロシティが優勝。昨年暮れのGI香港スプリントを制したアジア、いや世界のスプリンター。
左回り、直線の坂、そして道悪と課題をクリアー。見事に
高松宮記念をゲットしました。前日、そして当日は一時、1番人気の支持を集めるなど、初来日にもかかわらず人気の一角を形成。
この日の
高松宮記念は早朝から小雨模様。馬場の内側がポンポンと土が跳ね上がる馬場コンディションに各
ジョッキーは、4コーナーで内に入らず馬場の外を走らせる苦心のレース。

スタートで抜群のスタートを見せたのがエアロヴェロシティ。労せずして先頭に立ちます。そうはさせまいとアンンバルブライベンの
田中健騎手が、手綱をシゴいてシゴいて先頭に立ちます。逆に2番人気の
ダイワマッジョーレがポツンと手痛い出遅れ。
エアロヴェロシティの
パートン騎手は楽々好ポジション。外から
ハクサンムーンが2番手に進出。それに続いたのが3番人気のミッキーアイル。最内から
リトルゲルダ。外を通る
コパノリチャード。

中団から後方にかけて
レッドオーヴァルに、1番人気の
ストレイトガール。この2頭は馬場コンディションが、あまりにも両馬には悪すぎました。
前半の3ハロンが34秒0、楽に33秒台前半で飛ばす
アンバルブライベンには、主導権を取ったものの馬場コンディションが足かせになった印象。
2番手で外々をまわりながら抜群の手応えの
ハクサンムーン。そのインにはエアロヴェロシティ。ミッキーアイルも外をまわりながら迫っていました。その後ろには
コパノリチャードの姿も見えます。

アンバルブライベンに直線で並びかけた
ハクサンムーン。ラスト200mでエンジン全開。突き放しにかかりましたが外からジワジワとミッキーアイルが接近。直線で一瞬取り残された形だったエアロヴェロシティが、再び脚を伸ばして来ました。逃げ込みを計る
ハクサンムーン、その外で必死に追うミッキーアイルの間に突っ込み、一気に先頭に立つとそのままゴールイン。


右手を絞って力強くガッツポーズと同時にそして歓喜の雄叫び。さらに右手の拳を高々と上げて喜びを表現。
「大好きな日本という国でGIを勝てて本当に嬉しいです。夢が叶いました」と、Z・
パートン騎手。

2010年に初来日。日本の
重賞で優勝することを夢に見て、ようやく6年目にしてその願いを達成!それもGIというビッグタイトル。
重賞5回目の騎乗で夢が叶いました。
ちなみにJRA通算50戦11勝。おめでとう
パートン騎手!

ところで、2着は頑張った
ハクサンムーン。ミッキーアイルが3着。
サドンストームが4着で、昨年の覇者
コパノリチャードは無念の5着でした。また、出遅れた
ダイワマッジョーレが6着。1番人気の
ストレイトガールは13着。ストレイトと同様に良馬場を熱望していた
レッドオーヴァルが14着。雨がドラマを分けた今年の
高松宮記念でもありました。
