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追いかけていた馬を見落としてしまった我が競馬人生で最大級の無念さ(T_T)

「覆水盆に返らず」とはいうものの出来るのなら、もう一度レース前に立ち戻って、冷静に予想を打ちたかったなあ~と、深く猛省させられた「日経新春杯」でのことでした。

今年の日経新春杯は、一昨年1、2着、3着のルーラーシップにヒルノダムール。そしてローズキングダム。昨年は有馬記念3着から臨んだトゥザグローリーと、例年錚々たる顔ぶれが揃うのですが、今年は重賞未勝利のムスカテールに同じく重賞は未勝利のダコール。そしてやや離れて手堅いカフナが人気を集めていましたが、人気上位馬はみな重賞0勝馬でどの馬からでも狙える大混戦だったのです。

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そんな中で私もここが出番と、ああでもない、こうだろう、いや、これだと熟考を重ねて狙ったのがホッコーガンバ。この馬の逃げに全てを託したのです。

それというのも、同型らしい同型がダッシュの鈍いメイショウウズシオ。この馬がいつものように2番手か、3番手で展開すると、間違いなくホッコーガンバのマイペース。まさしく一人旅の逃げが約束されているのです。理想は2番手以下を離して逃げること。そんなことをしても他の後続が追ってこないはずなのです。

4年前、11番人気で逃げ切ったテイエムプリキュアのシーンを思い浮かべながら◎を打ったのでした。奇しくも今回のホッコーガンバも11番人気。昨年の札幌で2勝し、グンとパワーアップ。考えてみれば一昨年の青葉賞で優勝したウインバリアシオン相手に0秒4差の粘り腰。休養明けをひと叩きして、チャンスは十分だぞ!と内心ほくそ笑んでいたのでした。

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そしてスタートが切られました。当然のようにホッコーガンバが他の馬からどうぞどうぞと、拍手でもされるかのように先頭。おやおや、メイショウウズシオが前に行きたがらない感じで後方。

大外枠から好スタートを決めたトップゾーンが押し出される感じで2番手。もちろん競りかける様子もなし。逃げるホッコーガンバが国分優騎手。2番手のトップゾーンが国分恭騎手。双子の兄弟ジョッキー。それゆえ、ホッコーガンバが一気に2番手以下をを離しに逃げても、トップゾーンは急追してこないはずでした。

それを理解できていたのか理解できなかったのか、ホッコーガンバは坦々とした流れで引きつけた逃げ。これでは後続が仕掛けたときに、咄嗟に対応できない、決め手の勝負はマズイぞ、と思いながら見つめていると、内から抜群の手応えでトウカイパラダイスが3番手をキープ。その直後のインにカポーティスター。外にオールザットジャズ。ムスカテールもペースが遅くなることを承知して5番手のイン。追い込みのメイショウカンパクはムスカテールをマークで早めの中団。外にエキストラランドがいて、サトノパンサーとカフナ、カルドブレッサが中団で機を窺います。ダコール、ナムラオウドウが後方で。ポツンとエナージバイオが最後尾。

前半1000mが60秒7で、半分の1200m通過が1分12秒7。やや遅い平均ペースでしたが、それは予想よりも意外にやや速い流れでした。それでも、それぞれのポジションに満足したのか、途中から一気に仕掛けて出て来るような馬もいません。

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坦々とした流れで、いよいよ勝負どころの4コーナー。ホッコーガンバが先頭でまわってきましたが、後続が一気に仕掛けてギュッと一団がつぼまって来ました。トップゾーンとトウカイパラダイスの先行した馬たちが、ホッコーガンバを目がけてグングン肉迫。

そして、直線はホッコーガンバが後続に飲み込まれました。変わってカポーティスターとトウカイパラダイスがインサイドから抜け出し、さらにムスカテールが直線最内から一気に脚を伸ばして急追。外から他馬と接触する不利があったガルドブレッサが強襲。

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それでも先頭に立ったカポーティスターの脚色は衰えることなく、インから肉迫してきたムスカテールを振り切るかのように1着でゴールイン。

3着は粘ったトウカイパラダイスで、それにクビ差でガルドブレッサ。勝ち馬と0秒2差。直線伸び切れなかったダコールは10着に敗退。とはいえ勝ち馬からは0秒7差。さすがにハンデ戦。ゴール前は各馬がどっと押し寄せて大接戦でした。

8 それにしても、初重賞勝ちを決めたカポーティスター。昨秋の神戸新聞杯でゴールドシップ、マウントシャスタを相手に、私は◎印に推した馬だったのです。春の東京、新緑賞でラスト33秒0のパンチ力。楽々突き放した強烈なパフォーマンスに衝撃。従って、続く重賞、青葉賞では2番人気に支持された馬だったのです。

今回は3ヶ月ぶりの実戦。同じように休養明けだった昨年の9月の玄海特別では実に惜しい2着。小倉最終日だったにもかかわらず2000mを重賞級の1分58秒5。日経新春杯は恵まれた53Kのハンデ。この事実を理解しながら、予想に生かせなかったことに、なんとも残念至極。我が競馬人生、本当に悔しい一戦でした。

ああ、絶好のチャンスだった京都金杯の逃走劇!!

「京都金杯」は過去10年で3頭の馬が逃げ切り勝ち。ビッグプラネットにマイネルスケルツィ、そしてシルポート。この3頭に共通するのが前半3ハロンを、それぞれ35秒1、35秒2、35秒4の緩いペースに持ち込んで、そのまま押し切って勝っているのでした。

ところが、34秒1で飛ばした3年前のマイネルレーニア、そして33秒8で逃げまくった昨年のシルポート。ともに15着、16着とバタバタの惨敗。とすると、今年も大きなカギを握っているのが逃げ馬。それがヤマニンウイスカーでした。好位置で折り合いがつくブリッツェンが2番手に控えると、まさしくヤマニンウイスカーの単騎一人旅だと、私は高ぶる気持ちを抑えるのに苦労するほどでした。

というのも、前走の東京キャピタルSで見事な逃げ切り勝ち。当時は18番人気でファンの度肝を抜いたものでした。それも人気のトーセンレーヴ、クラレント以下をねじ伏せたのです。時計がマイル1分32秒1で、ラストが45秒9-34秒2と、まさに完璧な圧勝劇だったのです。それは、重賞の冨士S(1分32秒4)を上回る出色のレベル。それまでの大敗続きを一掃するような大変身だったのです。

NO2 NO1 NO3

大敗続きのときには出遅れ癖もあってか、ほとんど後方でプラプラしている見どころのないレースの繰り返し。であれば、キャピタルSの逃げ切りは、新生ヤマニンウイスカーとして開眼!と、私は判断。今回は重賞とあってか伊藤工騎手から武豊騎手にチェンジ。

ただ、不安は武豊騎手が意識的に大事に乗るかも知れない。ブリッツェンが強く先手を主張したら2番手に控える。あるいは主導権を取ったにしても、後続をピッタリと引き付けておくと、重賞常連の凄い決め手のある馬に差し込まれるかも・・と考えていたのです。

結果的にそれは現実のものになってしまいました。主導権を主張したら外からにじり寄ってきたブリッツェンが2番手をわかっていたようにスンナリと、ヤマニンウイスカーの直後で承諾。3番手の内にいたトライアンフマーチが口を割って引っ掛かり、岩田騎手が立ち上がって懸命に御している様子が目に飛び込んできました。その外にはエイシンリターンズ。直後には2番人気のサウンドオブハートがイン狙い。それを目標にしたのか1番人気のダノンシャーク。その外には馬体を併せる形で4番人気のトーセンレーヴ。ショウリュウムーンは中団よりやや後ろのラチ沿いを追走。後方にはいつものようにダローネガ以下が末脚を温存策。

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前半3ハロンが35秒3で、半分の4ハロンが47秒4。ペースは逃げ馬にとって理想的でしたが、他のブリッツェン以下の後続の馬も、緩い流れということもあって、楽々ついて来ているのです。

「ああ、これではマズイ!ヤマニンウイスカーの手応えはバッチリだけど、他の馬も楽について来ているし、これでは決め手の長けている馬に差し込まれてしまう」と、心の中で声を上げてしまいました。

直線で一瞬、後続を突き放しかけたのですが、4角で好位のインに進出したルメール騎手のダノンシャークの勢いが素晴らしく、あっという間に突き抜けてしまったのです。それでも執拗に頑張るヤマニンシャーク。その外に前半引っ掛かっていた岩田騎手のトライアンフマーチが馬体を併せて、熾烈な2着争い。岩田騎手独特のあの大きな騎乗アクションで、2頭並んでゴールイン。結果はヤマニンウイスカーが際どいハナ差負けで3着。私は思わず肩を落としてしまいました。

NO7 NO8

この手のタイプは有馬記念に出走したビートブラック然り、少し大きめにリードを取るか、ロングスパートを仕掛けるかしか他にないように思われます。楽な逃げを打てても後続にピッタリ張り付いていられて、ヨーイドンで勝てるくらいなら、以前からもっともっと勝っていたはずです。それゆえ今回の手緩い逃げは、残念な思いが残るのでした。

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