いやあ、ブエナビスタは強いのなんのって独演会的強さでしたね。今年2歳女王の決定戦「阪神ジュベナイルF」芝1,600m。
一昨年の優勝馬があのウオッカ。昨年がトールポピー。方や翌年は64年ぶりの牝馬によるダービー制覇。トールポピーは今年のオークス馬に輝いた馬。しかるに来年のクラシックに重要なカギを握る一戦なのです。
出遅れて最後方に置かれた1番人気のブエナビスタ。大丈夫か、といったファンのささやきがあるなか、4コーナーで外に出すと、まるで他の馬とはエンジンの次元が違う迫力で、理想的なレース運びで一旦先頭に立ちかけたダノンベルベール(3番人気)を、並ぶところなく捉えると、一気に突き抜けました。その差が2馬身半差。非の打ちどころがない能力の違いだったようにとれます。
ところが、時計が予想していたよりも下回っていたのです。ちなみに、今年は1分35秒2で、レースの上がり3ハロンが35秒6。昨年のトールポピーは1分33秒8で上がりが35秒7。一昨年のウオッカは1分33秒1で、上がりが34秒8と、ここ3年の中で、格段に平凡に近い時計。2着以下が水準以下だったから、余計にブエナビスタの強さが目立っていた、とも考えられるところです。
なるほど、ファンタジーSで圧倒的1番人気だったワイルドサファイアが出ていなし、私が出てきたら本命にしようと狙っていた連勝中のプットリーも不参加。
それにキャリア1戦で、休養明けながら3着だったミクロコスモス。これからデビューする馬を含めて、来年の3歳戦線はまだまだ霧の中です。
とりあえず、今回の阪神ジュベナイルFはブエナビスタ1頭が、現段階では抜きん出た能力の持ち主であることは確認できました。
私が楽しみにしていたワンカラットは、岩田騎手にバトンで力が入ったのですが、スタートを切ってから、岩田騎手が好位置に付けようと試みたところ、もう完全にギンギンに戦闘モード。完全に折り合いを欠いてしまいました。唯一、マイル1分33秒台の時計があった馬で、これからレースを覚えてくると、大駆けの要素は十分。来年も追いかけたい1頭です。
2番人気のジェルミナル(6着)は黄菊賞の優勝馬。ウオッカ、トールポピー(いずれも2着)が、阪神ジュベナイルFの前に通ってきたレース。1,800mで力強いレースから距離が延長されるオークス向きなのかも知れません。
今年の桜花賞2着、オークス2着のエフティマイアは、昨年の阪神ジュベナイルFがなんとブービーの17着でした。
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やや!? 時計がイマイチ伸びなかった阪神JF圧倒のブエナビスタの資質は・・??
“復活走”カネヒキリを信じて良かったなぁ~と感激のジャパンCダート!
今年のジャパンCダートは、カネヒキリで負けられないな、と武蔵野Sの9着を見ながら強く感じていました。
というのも、武蔵野Sはインのポケットに入って、前も横も他馬がいて、何も出来ない無抵抗のままゴールイン。武豊騎手も「まったく追えなくて脚を余してしまった」と残念がっていました。それでも、カネヒキリの凄いところは、勝ち馬と0秒6差、サンライズバッカスと0秒5差。追えずにこの着差。しかも、2年4ヶ月ぶりの実戦。不治の病と言われる屈腱炎と闘い、その初戦でこれだけの芸当。やはり、ただ者ではない、と私は自負。
しかも、ジャパンCダートを狙うに際して、理想は初戦、つまり武蔵野Sを、そっーと回って来ること。いきなり、アクセル全開では逆にその反動が心配。武蔵野Sは、まさに理想的なレースをしてくれたのです。
武蔵野Sで全力走をしていないから、中間の調教でもコズミが見られず、実にスムーズ。明らかに前走以上の動き、気配。騎乗者もGIレースには定評があるルメール。ダート1,800mという条件は3戦3勝。ベストの条件。3年前のジャパンCダートでレコード勝ち、続くフェブラリーSで横綱相撲。ヴァーミリアンと同じ世代の6歳。東西を分ける横綱的存在の2頭。
長期休養明けのJBCクラシックを、サクセスブロッケンと激しい叩き合いの末、これを下して優勝したヴァーミリアンに、疲労残りが心配だったことも確か。
当日、逃げると思ったマストトラックが当日回避。考えていたレース展開が少し違ってきたけど、米国の快足ティンカップチャリスもいるし、流れは遅くないだろう。サクセスブロッケンが早目に先頭に立ち、これを直後でマークしていたヴァーミリアンも仕掛ける。そこを内で追走していた、カネヒキリが差し切ると予測したのです。
レースは確かに、ティンカップチャリスが飛び出したものの前でチョロチョロされるよりは、少し速くても主導権を取ったほうがいいと判断した横山典サクセスブロッケンが先手を取る形。前半60秒2。緩みない流れです。
カネヒキリは好位の後ろインコースで脚を温存する形。勝負の分かれ目は4コーナー。前を行くサクセスブロッケン、その外にティンカップチャプリス。この2頭の間がぽっかりと開いたのです。そこを、まさにどうぞ、と言わんばかりにカネヒキリ。もし、前の2頭の間が開いていなかったら、外から来たヴァーミリアンとメイショウトウコンを追いかける形になり、優勝は微妙だったかも知れません。
考えてみれば、勝負の結果とは、もちろん、能力は基本ですが、それ以上に偶然、運と言うものが、大きく影響しています。武蔵野Sで力を温存することができたこと。そして、ジャパンCダートでの4コーナーでスムーズに先頭に立てたこと。勝負の分かれ目はここにあったと思います。
それにしても、手前味噌ながらこの日の中山競馬場での、トークショーの検討会で◎☆▲で的中。カネヒキリが◎でボードに4頭だけ書いて、3連単も的中!6万9,460円は最高です。3連複も7,090円、馬連1万1710円。美味しい配当でした。
TBSラジオの「アベコーのモリもりトーク」で予想したので、ゲストの小島よしおさんもきっと、「オッパピー」と喜んでくれているかも知れません。
また、この日のトークショーは、アンジャシュのお二人と一緒。以前、やはり、スプリンターズSでも一緒だったのですが、すっかり意気投合。楽しいトークショーとなりました。