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初のGI優勝に視界良好!力強く歩み出したDキングリー!!

    本格的な春に向かって重要な分岐点となる「中山記念」。9頭立ながら5頭のGI馬が集結。なかでも4歳馬の1番人気ダノンキングリー。昨秋の毎日王冠で並み居る古馬陣を相手に圧倒的な強さを見せつけました。当然、天皇賞・秋に向かっていれば、歴史が変わっていたかも知れません。

ところが、ダノンキングリー陣営は意表をついてマイルCSに駒を進めたものの5着(2番人気)。キャリアの浅さを露呈してしまいました。今回は毎日王冠で圧勝した距離1800m。マイルCS以来の実戦でしたが、入念に乗り込んで迎えました。鞍上はマイルCSに続き横山典騎手のコンビ。

2番人気がエリザベス女王杯を制したラッキーライラック。そして中山記念2連覇しているウインブライトが3番人気。昨年の安田記念とマイルCSを制したインディチャンプと続きました。

  レースはラストランとなるマルターズアポジーが迷わず主導権を取りに行きます。鞍上は久しぶりに主戦だった武士沢騎手。いつもの調子で2番手以下を離し気味に逃げます。3馬身くらい離れて昨春以来となるソウルスターリングが2番手。そこからまた3馬身はなれてダノンキングリー。これをピッタリとマークする形でラッキーライラック。その直後に付けたウインブライト。内にやや掛り気味になりながらインディチャンプ。そしてペルシアンナイトはいつものポジション。

前半5ハロン通過が59秒3。良馬場でも少し水分を含んだ馬場コンディション。といってもスローに近いペースでしょうか。

動きがあったのは4コーナー手前から。ソウルスターリングがマルターズアポジーに接近。それを見てダノンキングリーもじんわりと前の2頭を射程圏。そこで咄嗟に対応出来なかったラッキーライラック。内からインディチャンプも動きます。外から仕掛けたペルシアンナイトがラッキーライラックに並びかけます。これについて行けないウインブライト。

4コーナーをまわるとソウルスターリングが先頭に立ちかけますが、外からダノンキングリーが容赦なく並びかけて、あっという間に先頭。ようやく大きなフットワークで差を詰めて来たラッキーライラック。内にはソウルスターリングが頑張ります。インディチャンプは鋭さが見られません。

早目に突き抜けたダノンキングリー。後続のラッキーライラックが詰め寄りましたが、馬体を並ぶところまでは行きませんでした。まさにダノンキングリーの圧勝。クールな横山典騎手が当然のようにゴールを過ぎて行きました。

2着にラッキーライラック。3着ソウルスターリングがしぶとく粘って3着。インディチャンプは半馬身差まで詰め寄ったところがゴール。5着にペルシアンナイト。

  優勝したダノンキングリー。皐月賞3着、ダービーが2着。まだGIは未勝利。昨秋は毎日王冠から天皇賞に向かっていれば、繰り返すようですが歴史が違っていたかも知れません。おそらく、大阪杯→宝塚記念の路線で歩むような気がします。

いざ、世界に飛躍!芝・ダートGI制覇した評判の大物!!

   それは、まさに衝撃的な強さでした。この日、今年最初のGI「フェブラリーS」を制したのが、1番人気に推されたモズアスコット。鞍上のルメール騎手の先導よろしく中団待機から、ライバル視していた昨年の優勝馬インティ(2番人気)の直後という絶好のポジション。

直線で苦しみもがくインティを見るや、ゴール前で先頭に立ったタイムフライヤーに、あっという間に並びかけて、サッと抜け出し圧倒的なパンチ力で2馬身半差。横綱相撲でした。

この日はインティが強引に主導権を取りに出ないと言うことを、わかっていたのか内からアルクトス、そしてGIを制したときのように逃げ作戦を考えたワイドファラオ。

この2頭が馬体を併せるようにして先行争い。これで流れが一変。極端に速くなりました。半マイルが46秒4、5ハロン通過58秒7。それは芝のマイル戦並みの息の入り辛い流れになってしまったのです。

この展開で3番手以下が大きく離れます。その先頭が一変したレースを見せるタイムフライヤー。直後にインティ。外にミッキーワイルド。内からブルドッグボス。ヴェンジェンスの外で機を窺うモズアスコット。少し離れて抜群のスタートを決めたケイティブレイブ。また離れてノンコノユメ、その後ろにサンライズノヴァが展開。

直線で激しい争いが続くアルクトスとワイドファラオ。その直後に追いついたタイムフライヤーが、ここで一気に抜け出します。それを待っていたかのようにモズアスコットがグングン肉迫。あっという間に先頭に立ったモズアスコット。あとは余裕のワンサイド走。ゴール前で中からワンダーリーデルが急接近。その外から強襲したケイティブレイブ。大外からサンライズノヴァも肉迫。タイムフライヤー、ワンダーリーデルも頑張っていましたが、末脚はケイティブレイブとサンライズノヴァが目立ち2、3着。

ちなみにインティは14着に凡走。本来の相撲が取れないと、先行馬の危うさがモロに出た印象です。

勝ちタイムの1分35秒2、ラスト35秒4で決めたモズアスコット。一昨年の安田記念を制した実力馬。このあとの進路が気がかりですが、一応、オーストラリアに向かうと言うことが聞えて来ました。 期待のフランケルの後継馬として、まだまだ活躍が期待されるモズアスコット。今年は目を離せません。