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驚異的なレコード決着!今、ここに白毛伝説が開花宣言!!

それは奇跡的でした。真っ白なその馬は、まわりが脱落していく中で、なんとか残りのバッテリーで踏ん張り、度肝を抜くレコードタイムで念願のクラシック制覇。引き上げて来たその姿に一段とその白さが輝いて見えました。

その馬は牝馬3歳の白毛馬ソダシ(2番人気)。阪神JFを制して4戦無敗。そして桜花賞に直行して来たのです。過去、中118日以上の臨戦過程で桜花賞を制した馬はいません。同様に阪神JFで、ソダシとハナ差の大接戦を演じた宿敵サトノレイナス(1番人気)。この馬も阪神JF以来のぶっつけ本番。

ソダシに騎乗した吉田隼騎手は、「まわりから話題だけで、本当に強いのか? と言われました。プレッシャーはあったのですが、それなら見せてやる!」との思いで臨んだそうです。

抜群のスタートで外からストゥーティが来るとサッと2番手に控えるソダシ。4番人気のアカイトリノムスメが早くも好位をキープ。その直後の内側にファインルージュ。スタートでダッシュが利かなかったヨカヨカ。好位に押し上げて行きます。

そしてスタートで遅れたサトノレイナスが後方に待機。そのすぐ前には取り残されるように遅れたメイケイエール(3番人気)。ところが、このメイケイエールがひとつのキーマンとなります。3コーナー手前辺りで外に出すと、カーッとなり抑えが利かなくなり、そのまま外をグングン前に進出。一気に先頭に立ちました。

半マイルが45秒2、前半1000mを56秒8。折り合いを欠いたメイケイエールにより驚きのハイペースで流れて行きます。

ソダシは好位3番手で抜群の手応え。直線入り口でメイケイエールがギブアップ状態。2番手のストゥーティの直後から迷うことなくソダシが一気に先頭に立ちかけます。追って来たのがソダシをマークしていたファインルージュ。そしてその外からアカイトリノムスメが接近。

先頭に躍り出たソダシに後続が接近して来ました。なかでも大外から強襲して来たサトノレイナスの伸び脚が目立ちます。その内にファインルージュとアカイトリノムスメ。あとの後続は離れます。

栄光のゴールを真っ先に切ったのが真っ白な馬体がひと際目立つソダシ。大外から迫った宿敵サトノレイナスがクビ差まで肉迫。

3着ファインルージュ、4着アカイトリノムスメ、5着アールドヴィーヴル。 電光掲示板には衝撃的な数字が点滅しています。レコード1分31秒1!2年前の

レコードで優勝したグランアレグリアが1分32秒4。まさに衝撃的な度肝を抜くレコード。あのどしゃぶりの大阪杯から1週間。よもやレコード決着になるような高速馬場になるとは頭の隅にも浮かびませんでした。

白毛馬として世界史上初となるクラシック制覇。そして118日ぶりの初の桜花賞制覇!歴史が塗り替えられた瞬間、まさに奇跡の白毛伝説が生まれた一瞬でもありました。

雨の中の一人旅!独演会を演じた彼女は第二のアーモンドアイか!!

そうだ!これだ!このピッチ走法。雨が降る馬場の適応力は抜群だろう。雨が降りしきる今年のGI「大阪杯」を控えて、私のこころはトキメキました。

  おそらくスタートを決めてポンと出ると他は何も来ない。サリオスが内から前に出て来そうだけど、後ろに強力グランアレグリア、コントレイルがドーンと控えているので、無理に競りかけて来ることは考えられない。まさにレイパパレの一人旅だろう。キャリアが5戦。デビューから5連勝と一戦毎にパワーアップして来ている4歳牝馬。

思えば、昨年の秋華賞の週刊誌(週刊大衆)で、◎を打ったものの生憎6頭中3頭出走できる抽選で無念の除外。仕方なく彼女は自己条件の大原Sに出走。ここで主導権を取り、着差以上の余裕で圧倒。稍重馬場で1分46秒3(芝1800)。同じ日の秋華賞で優勝したデアリングタクトが2分0秒6(芝2000)との比較から推察しても、秋華賞を凌ぐ内容でした。となるとジャパンCで2着コントレイルと大接戦したデアリングタクト。その比較からレイパパレには十分GI級の力があると推察。

  そして目標としていた「大阪杯」。コントレイル、グランアレグリアの現役最強馬を相手に押し切れるか、道悪、展開を味方に川田騎手が期待以上の走りを導いてくれるだろう、ワクワクと胸が高鳴りました。

スタートで隣の馬を見ていた4番人気のレイパパレ。出負けする不利がありましたが、川田騎手が促すとスーッと先頭に立ちます。内からサリオスが労せずして2番手。そこへ捨て身の先行策からハッピーグリンが2番手に押し上げて来ました。その外にワグネリアンが進出。そして、2番人気のグランアレグリアがその後のポジション。後方にいる1番人気コントレイルを牽制。背後はモズベッロが追走。

前半の5ハロンが59秒8。雨が降りしきる不良に近い重馬場のコンディション。それは緩みないペースで展開して行きます。

  3コーナー過ぎに外からルメール騎手のグランアレグリアが早目に動き出すと、これを見たコントレイルの福永騎手がすかさずスパート。4コーナーではレイパパレを先頭に内からサリオス。そしてグランアレグリアの外にコントレイル。 先頭を行く川田騎手のレイパパレは直線で馬場の中央に出すと、ここから彼女の独り舞台。後続の差を広げるように加速します。勢いからレイパパレのセーフティーリード。

問題は2着争い。最内を走るサリオス。外のグランアレグリア、コントレイルの激しい叩き合い。そこへ後方で末脚を温存していた道悪巧者の大外からモズベッロが強襲。

先頭のレイパパレは余力を残して4馬身差のゴールイン。それは6戦無敗で初のGI制覇。あの無念の除外を受けた秋華賞から半年近い日々が流れました。

モズベッロがコントレイルを捉えて2着。グランアレグリアが4着。3番人気サリオスは5着。

第二のアーモンドアイを彷彿するレイパパレ。中距離ではピカイチの存在となりました。宝塚記念でクロノジェネシスと“熱い女の対決”が楽しみです。