今年の春の天皇賞は2冠馬メイショウサムソンに凱歌。3200mもあるのだから強い馬が優勝して当然なのですが、重賞も勝ったことがないエリモエクスパイアと鼻差の辛勝。鼻とか頭とか首差などは、ほとんどが運だと私は見ていることもあって、今回の天皇賞はまさにその運だと思います。もっとも運も強さのうちとはいいますが、やはり、メイショウサムソンにわずか鼻差だけでもでも強力な運があったのでしょう。本当に強い馬というのは3200mもあったら、昨年のディープインパクト(3馬身半)のようにちぎってしまうはずです。
そもそも、メイショウサムソンは昨年の菊花賞でちぎられた4着でしたが、当時、優勝したソングオブウインド、2着のドリームパスポート、3着アドマイヤメイン、5着のアクシオンなど、同期のトップステイヤーが引退や故障で参戦してきませんでした。しかも、有馬記念優勝のディープインパクトが引退し、2着のポップロックも3着のダイワメジャーもいないのです。
つまり、強力なライバル馬がみんな出てこなかった、これこそ運そのものです。とはいえ、3分14秒1の時計は過去10年で、昨年のディープインパクトに次いで速いタイム。驚いたのは3000m通過タイムがなんと3分1秒8。菊花賞でレコードレコード勝ちしたソングオブウインドのレコードが3分2秒7ですから、それよりも約1秒も速い時計。逃げたユメノシルシ、これを追いかけたマイソールサウンドが共に大差でシンガリとブービー。好位置のマツリダゴッホが11着。4角先頭のデルタブルースが落鉄のアクシデントもあって12着。先行勢は総崩れでした。
そんなこともメイショウサムソンには恵まれたのでしょう。唯一の重賞連対がGⅢダイヤモンドS2着(53K)のみだったエリモエクスパイア。鼻差2着で、不運ともいえないような大健闘の快走劇でした。
☆いよいよ今週は越後路・新潟競馬場
今週は土曜日に新潟競馬場に行きます。レギュラー出演しているBSNラジオの「あずさのエンジョイ!競馬」と、同局のテレビ「ワンダフル競馬中継」の解説。昨年の夏以来の新潟。久しぶりに会う知人と親交をあっためようと思うのですが、翌、日曜日は東京競馬場でNHKマイルカップの私個人のトーク・イベントが、東京競馬場のイベント広場であります。それゆえ、土曜日のうちに東京に引き返してこなくてはなりません。
のんびりするのは夏の新潟競馬でと考えて、気持ちだけ越後の香りくらいは味わってこようかなと思っています。
おっと、新潟の土曜日は穴党ファンが目を離せない「新潟大賞典」が予定されています。「ワンダフル競馬」ではもちろん、私の予想を発表しますが、ご覧になれない方は、私の携帯サイト「アベコーの競馬大予想」を、ご覧下さい。