さすがGI馬の格か札幌記念を独占!!
終わってみれば結局GI馬の格がモノをいった札幌記念となりました。秋のGI戦線に影響する夏の札幌の名物レースGⅡ「札幌記念」。
圧倒的1番人気に推されたのが今春のGI「大阪杯」で、クロノジェネシス以下をねじ伏せたデムーロ・ラッキーライラック。そして今春のGI「ヴィクトリアマイル」で女傑アーモンドアイの3着に力走したノームコア。
この牝馬2頭が3番人気のボンテザール以下を離す形で人気を形成。まさに熱い女の対決!
主導権は当然のようにトーラスジェミニ。これをピッタリと直後で展開したのがラッキーライラック。ゆったりしたペースを読んで正攻法。
カウディーリョ、トーセンスーリアが好位をキープ。その後ろのインにノームコア。ラッキーライラックを射程圏に入れています。ノームコアの外側に20k増の馬体で登場したブラックホール。その背後にピッタリとペルシアンナイト。ボンテザールも同じように中団をキープ。函館記念を制したアドマイヤジャスタは後方を追走。
前半の5ハロンが60秒3。予想されたようにスローで展開して行きます。このままの形で4コーナーに向かいます。2番手のラッキーライラックが今にも先頭に躍り出そうな勢い。内からスーッと4番手に上がって来たのがノームコア。すかさずラッキーライラックのデムーロ騎手はゴーサイン。先頭に立ちます。それを待っていたかのようにノームコアの横山典騎手が仕掛けます。その背後にペルシアンナイト。
逃げるラッキーライラック、追うノームコア。あっという間に前のラッキーライラックを捉えて先頭に立つ真っ白な馬体。横山典騎手は余裕綽々にゴールイン。左手の人差し指を無観客のスタンドに向かい突き立てるパフォーマンスでアピール。
内で粘るラッキーライラックを捉えたペルシアンナイトが2番手に上がりゴールイン。結局、上位3頭はGIタイトル・ホルダー。当然と言えば当然の結果となりました。
勝ちタイムの1分59秒4は昨年の優勝馬ブラストワンピース(ラスト34秒9)の2分0秒1よりも優秀。ラスト3ハロンの34秒5からも秋のGI戦線、とくに天皇賞の視界が見えて来ました。妹のクロノジェネシスとの姉妹対決はさぞかし見物です。
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先行馬が総崩れ!そこで伸びて来たのがビックリ・・!!
小倉開幕を祝うように「小倉記念」。小回りコースの芝2000m。そしてハンデ戦。先行タイプの馬には一見、有利な舞台にも思えましたが、ミスディレクションを筆頭にタニノフランケル、ショウナンバルディ、サマーセント。出来れば4角で先頭に立っていたいタイプがズラリと揃って緩みない展開が予想されました。
2000mが得意で一瞬の切れ味で勝負に出て来る馬がサトノガーネット(6番人気)。昨年末の中日新聞杯(芝2000m)で破ったのがラストドラフト(今年のAJCCでブラストワンピースの3着)。
春の阪神牝馬Sで1番人気のダノンファンタジーと僅差の接戦。この切れ味を生かせると一気差しが決まる!と私は推察。鞍上に松山騎手。不足はなし。
極端な不良馬場だった前走のエプソムカップはまったくの参考外。そのあと小倉記念を目標に入念に調整。
案の定、小倉記念はスタートして最後方近くで展開。ミスディレクションの逃げにタニノフランケルが2番手。前半の1000m通過が58秒1。3角でタニノフランケルが先頭を奪います。さらに4角では1番人気のランブリングアレーが強引に先頭に躍り出ます。
追い込みのロードクエストも積極的に行きます。ノーブルマーズ、サマーセントが続きましたが、中団のインでピッタリ経済コースを走って来たアールスターが、ラチ沿いをこじ開けるようにして一気に伸びます。
一方で、サトノガーネットは後方から4角で一番外に進路。そこからエンジン全開。猛然と最速のラスト34秒3で追い込んだのですが、悔しいかな1馬身差届かず2着。
10番人気のアールスター。連下も考えていたのですが、結局切ってしまったことを後悔。とはいえ長岡騎手にとって初めての重賞制覇。例年、新潟で騎乗しているケースが多いのですが、栗東の杉山調教師との信頼関係で、この重賞制覇となりました。
しかしながら開幕週の小倉、小回りコースで珍しく最内が開いたことにビックリ。これも神がかりでした。
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