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Archive for 競馬

枠順が招いた心理が有馬記念の半馬身差に出た明暗!!

0103_a_3   ジャパンC優勝のウオッカが不在。そのウオッカに2センチの鼻差というミクロの激戦を演じたオウケンブルースリ。奇跡ともいえる8歳馬のGI2連勝で、ウオッカを2度叩き潰したカンパニー。秋の天皇賞2着、昨年のジャパンC優勝馬スクリーンヒロー。こういった古馬の横綱クラスが、体調不安、引退などで参戦してこなかった今年の有馬記念。更に、4歳馬が1頭も出ていない異例のグランプリ。これは波乱含みだ、という声が多かったのも理解できるところでした。
 ところが、終わってみれば1番人気のブエナビスタと、2番人気ドリームジャーニーの2頭によるマッチレース。激しいデッドヒートとなり優勝はいつものように直線勝負に徹したドリームジャーニー。懸命に粘らんとするブエナビスタをゴール寸前で半馬身差捉えてグランプリホースに輝きました。3着のエアシェイディ以下を4馬身も突き放す圧倒的な2頭のレベルの高さ。完全に他を圧していました。
惜しかったのは、そのブエナビスタです。いつもならば後方に位置して、末脚温存の作戦に出てくるはずでしたが、不運にも1枠2番。この枠順で末脚温存の作戦は、余りにもリスクが大きすぎる。直線で前が開かなくなる恐れを感じた横山典騎手が、これまでとは一転した積極策。好位置に付けて3角では3番手グループで、いつでもスパートできる形。
一方で、ドリームジャーニーはスタートで大きな出遅れ。ここで池添騎手は慌てることなく最後方で折り合いに専念。直線も外に出して一気に追い込んで来ました。直線中程で先頭に立ちかけたブエナビスタ。その外にドリームジャーニー。こうなると、追うものの強味。ブエナビスタを見事に差し切ったのです。
前半、逃げたリーチザクラウンが11秒0-11秒2-11秒3-11秒9。このキツイ流れで先行馬は総崩れ。早めに打って出たブエナビスタにとっては、アンラッキーな展開となってしまいました。枠順がもう少し外枠だったら軍配は、ブエナビスタに上がっていたかも知れませんね。
それにしても、離れた3着争いは8歳馬エアシェイディと、3歳馬で上昇中のフォゲッタブルの激しい叩き合い。古馬の貫禄か、末脚は一日の長、エアシェイディに運命の神がささやきました。
個人的に期待していたイコピコは、守備範囲の2,500mながら直線で伸びを欠き8着。内田博騎手に言わせると「馬体が減っていたようにカイ食いが落ちていたようで、本0103_b_4調子を欠いたのかも知れませんね」と残念そうでした。セイウンワンダーが6着で、アンライバルドが15着。注目の3歳馬は案外の結果。そして、菊花賞馬スリーロールスは左前浅屈腱不全断裂を発症。残念な結果となってしまいました。早期復帰を願うばかりです。
この有馬記念の結果を受けて、年度代表馬が混沌としてきました。私の年度代表は8歳馬で史上初めてGIを制したカンパニー。毎日王冠で天皇賞・秋でウオッカを粉砕した内容は圧巻でした。そしてマイルCS制覇で今年GI2勝目。8歳馬という年齢の意識改革を、身を持って実証してくれたカンパニー。多くの人に素晴らしい夢を与えました。
よって、迷わず私の年度代表馬はカンパニーです。

満月の大晦日から新年へ。そして新春の空の月に向ってふっと思うのでした(T_T)

0102_b_4  競馬ファンの皆様、そして、TBSラジオ「アベコーのモリもりトーク」を、お聴きのリスナーの皆様、新年明けましておめでとうございます。
 昨年は、黒人として初めてバラク・オバマ米国大統領が誕生。更に、日本では長い自民党政権が幕を下ろし、劇的に民主党政権交代にチェンジ。世の中が大きく変わり始めた年でした。7月24日、久しぶりに現在の鳩山首相に新幹線内で偶然遭遇。総選挙前、総理大臣になる前とあってか、隣の席に呼んで頂き雑談を交えました。本当に人のいい方でした。「日本ダービーでお待ちしています」と、伝えておいた私です。
 
 11月30日、月曜日。それは突然でした。ナイガイタイムスの編集局レース部のデスクMさんからでした。
「アベコーさん、これまでお世話になりっぱなしで大変失礼なのですが、今日でリアルスポーツは休刊となりました。申し訳ございません」と、沈んだ声のMさん。
一瞬、戸惑った私ですが「Mさん、いつ休刊とわかったのですか?」と尋ねると、Mさんは「実は、今日なんです。会社から呼び出しがあって、朝の会議で決定したとか。いきなりだったんです。まったく知らなくて・・すみません」声にならないMさん。
 その2日前、3日前の金曜、土曜の新聞にはジャパンCの予想を打ち、コラムを書いたばかり。まったくその気配すら感じられませんでした。確かに新聞、週刊誌、書物の分野は、景気の悪化で購買層が、大きく減退しているとか。それによって新聞、週刊誌の広告スポンサーが減ることは、新聞、週刊誌の死活問題。ナイガイタイムス新聞社にもその余波が津波となって押し寄せたということだと思います。
 ナイガイタイムスの編集部の方たちは、本当に皆さん素晴らしい人ばかり。そんな人たちと仕事を一緒にやってきたことは、私にとって誇りそのものでした。私の予想を楽しみにリアルスポーツ紙を、ご愛0102_a読されていたファンの方には、本当に申し訳ございませんでした。
 以前、長い間、在籍していたホースニュース馬社も、一昨年の春に休刊。人伝えに聞けば、あるホースニュース馬で予想をしていた方が、自らのブログでいち早く倒産と書いたために、そのニュースが広がり、債権者がホースニュース社に押し寄せたとか。正確には休刊でした。私は以前からホースニュース馬社に、相当な金額を残して預けていたために、それさえも消えてしまいました。

 人間というのは加齢を重ねると、どこかしら身体に傷みが出て来ることは避けられないようです。私も昨年の春先に腰痛が激しくなり、足にも痺れが出て、生活パターンが大きく変わりました。数十年と歯科医院以外は通院したことがなかった私も病院の門を叩くことになり、それが今だに試練が続いています。幸い仕事にはあまり差し障りがないものの、つくづく健康という大切さを知らされています。

昨年はお世話になった方、友人を残念ながら失いました。人と人に別れはつきものと、よく言われることですが、これまで生きてきた何分の一かを、共有してきた貴重な時間。肩を叩き合い歓喜した思い出のシーン。もう帰らない時間。だからこそ私は今もって、友人や大切な人との共有する一瞬一瞬を、これまで以上に大事にしなければ・・と思うのです。

新年はどんな年になるのか、皆目検討がつきませんが、皆さんの多くの笑顔を背に、ああ、いい年だったねーと、言い合える2010年、平成22年であればいいなと、12月31日の満月を、新年、1月1日の月食を見上げながら祈りました。