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宿敵、豪者・日本無敗馬を一蹴!そして圧勝!!

        

  その年のダート王を争う頂上決戦「チャンピオンズカップ」が、今年も中京競馬場で行われました。

この日、圧倒的な1番人気(1.4倍)に支持されたのが昨年の覇者クリソベリル。今年は11月のJBCクラシックからの登板。昨年は9月の日本テレビ盃から間隔を十分にとって出走。このことが、ある意味でクリソベリルに微妙な変化をもたらしました。馬体重が554k。前走のJBCからプラス12k。不安が残りました。

  抜群のスタートを切ったエアアルマスが主導権を主張。外からインティが2番手で、いつでも先頭に立つ勢い。そのあとにクリソベリル、アルクトスがいます。そして、中団の中で戸崎騎手が仕掛け気味にチュウワウイザード。その背後に2番人気のカフェファラオ。そして3番人気ゴールドドリーム。後方にはエアスピネルとサンライズノヴァ。そしてモズアスコット。前半の5ハロンが60秒3と予想した通り緩みないペースです。

3コーナー過ぎにエアアルマスの外からインティが前に出ますが、4コーナーでは内からエアアルマスが盛り返して先頭。3番手以下が離れ気味でしたが、クリソベリルとチュウワウイザードが懸命に前を追い始めます。

直線中程でインティが先頭。クリソベリルがモタついている間に、外からチュウワウイザードが2番手に進出。そして一気に内で粘るインティを捉えます。そしてクリソベリルの外からゴールドドリームがグングンと末脚を伸ばして来ました。

ゴール前で抜け出したチュウワウイザード。後続を突き放して、まさに圧勝劇となりました。

2着争いは内で頑張ったインティを、ゴール寸前で捉えたゴールドドリーム。そして注目のクリソベリルは無念の4着。ゴール前大外から猛然とモズアスコット。2着から5着まで0秒3差の接戦。一方でカフェファラオが6着。エアスピネルは7着となりました。

それにしても、昨年のチャンピオンズカップの上位4頭が、今年の1~4着と独占。年末の中京、ダート1800m。同じ舞台でもあり、ある意味で再現のドラマとなりました。

チュウワウイザードはJRAのGI初制覇。対クリソベリルには全て後塵を浴びせられて来たチュウワウイザード。ようやく過去の悔しさを晴らすことができました。

また、今年、前半戦を怪我で棒に振った戸崎騎手にとっても、嬉しい今年のGI初制覇となりました。

史上最高のドリームレースを飾った女傑の圧勝劇!!

     

  競馬史上、初めてとなる3冠馬3頭による夢の対決!「ジャパンカップ」。ここがラストランになるGI8勝の3冠馬、女傑アーモンドアイ。対する無敗の3冠馬コントレイル、そして無敗の3冠牝馬デアリングタクト。まさに世紀のドリームレースでした。

  優勝はさすがに年の功、アーモンドアイが文句なし堂々の圧勝劇。1番人気に推した多くのファンを感動させたのです。

  ゲートが開くや否や抜群のスタートを決めたCルメールのアーモンドアイ。2番枠の好枠からサッと好位4番手をキープ。一方、このアーモンドアイをマークすると思われたコントレイルは中団の外。また、いつものように後方で末脚を温存すると思われたデアリングタクトは、カレンブーケドールと並ぶようにして前のアーモンドアイをマーク。

そして、意表をついて主導権を奪ったキセキ。なりふり構わず一気に加速して、後続との差を大きく広げます。

前半の5ハロンが57秒9、1600m通過は1分33秒1と、息の入れ場がないくらいのハイペースで飛ばします。

この流れに3コーナーで2番手に浮上したグローリーヴェイズ。真後ろに同じ勝負服のアーモンドアイが虎視眈眈。

1800m通過が1分45秒2。大きく後続を離して逃げたキセキ。2番手の先頭に内からグローリーヴェイズ。背後にはアーモンドアイがピッタリ。この形で直線に入りました。

縦長の展開から2番手のグローリーヴェイズの川田騎手が動き、前を行くキセキを捉えに動きます。その外からアーモンドアイが続きました。ルメール騎手が仕掛けると、グローリーヴェイズの外からあっという間に先頭に立ちます。

直線中程で後方待機の馬たちが押し寄せて来ました。一番外のコントレイルが追い出されてから内側に寄れると、その煽りを受けたのがデアリングタクト。仕方なく進路を内側に変更。カレンブーケドールの内側に進路を選択。

  ラスト200m手前から先頭に立ったアーモンドアイ。内側から大きなストライドでしぶとく伸びる私の◎グローリーヴェイズ。その外にデアリングタクト、並んで外にカレンブーケドール、そして一番外のコントレイル。激しく前を追います。

その前でアーモンドアイは後続の激しい叩き合いを尻目に余裕のゴールイン。GI9勝目、栄光のゴールを駆け抜けて行きました。

激しい2着争いとなったゴール前は2番人気のコントレイルが2着。クビ差で3番人気デアリングタクトが3着。ハナ差でカレンブーケドール、クビ差でグローリーヴェイズが5着。

 

「みなさん、どうですか、アーモンドアイは凄い馬ですよ。」アーモンドアイの背中で彼女を指さしスタンドに向かってウイニングラン。コロナ禍で選ばれてスタンドで観る機会を得たファンは、大きな拍手をしながら勝者アーモンドアイを迎えました。

  史上、現役、最高の総賞金額を獲得した女傑アーモンドアイ。最後のドリームレースは、喝采の中でドラマに幕を降ろしました。