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衝撃の6馬身差!足音すら遠のいたグランプリ走!!
誰が予想したでしょうか。4歳牝馬のクロノジェネシスが衝撃の6馬身差。グランプリ「宝塚記念」は、まさにぶっちぎりの独演会でした。
今年、前半戦の総決算グランプリ「宝塚記念」。昨年は牝馬リスグラシューが3馬身差の横綱相撲。近年は牝馬の活躍が目立つ一戦でしたが、それにしても余裕を残して6馬身差は、あまりにも強烈でした。
阪神競馬場は土曜日の夜半から雨が降り続き、日曜は一時、小休止したものの、途中から思い出したかのように、雨が馬場を叩きつけるコンディション。発表は稍重馬場ながら私の目には明らかに重馬場。まさにタフさが要求される馬場状態でした。
人気の中心は単勝2.4倍のサートゥルナーリア。金鯱賞を制して宝塚記念に乗り込んで来たのです。ところがこの金鯱賞は2着が超人気薄のサトノソルタス。明らかに相手に恵まれた一戦とも言えました。有馬記念2着からもポテンシャルの高い馬ですが、私の目には全幅の信頼は置けない!そう推察しました。
昨年の宝塚記念2着のキセキ。当時と同じように逃げるのか、ところがスタートで遅れて後方に置かれます。それを知ってか知らないのか内からトーセンスーリヤが飛び出して行きます。これに今回は前に行こうとワグネリアンが、仕掛けながら2番手を確保。ダンビュライトに内からペルシアンナイト。そしてラッキーライラック。外から仕掛け気味にブラストワンピースが続きます。その直後の外にクロノジェネシス。スティッフェリオと並ぶ形で追走。
それらの動きを見ながらサートゥルナーリアは、中団の内ラチ沿いで末脚を温存。その後ろにはモズベッロがいて、長期休養明けのグローリーヴェイズ、メイショウテンゲン。最後方にいつも通りカデナが虎視眈々。
前半の5ハロンが60秒0。馬場コンディションを考えれば、緩みない流れで展開して行きます。
ここが勝負どころと判断した北村友騎手のクロノジェネシスが動きました。4コーナー手前から動いて前を行く2頭に並びかけます。そして容赦なく先頭に躍り出てゴールを目指します。外々をキセキが追い上げて来ました。内からラッキーライラック。そして懸命に追い出すモズベッロ。その外にはサートゥルナーリアが進出。
4コーナーで勝負を決めに出たクロノジェネシスが先頭。大外からじわじわ伸びて来たキセキを、まるで子供と扱いにするように再加速。3馬身、4馬身、5馬身と差を広げて行きます。結局は6馬身開いたところで鞍上の北村友騎手が、ほとんど手綱を動かさず独走。
キセキの後続も5馬身水が開きました。そこには早めに好位に上がったモズベッロが流れ込む形で3着。迫っていたサートゥルナーリアは脚色からほぼギブアップ状態。
5着に最後方で展開したメイショウテンゲン。人気のラッキーライラックは馬場に脚を取られる形で6着に敗退。
一転して果敢に正攻法策をとったワグネリアンも、あまりにもタフさが要求されるコンディションに最後はお手上げ。
また、馬場コンディションを気にしてブラストワンピースも脚がいっぱい。16着と大敗でした。またグローリーヴェイズも久しぶりが応えて直線はバタバタで17着。
稍重馬場で2分13秒5、ラスト3ハロンが36秒3。宝塚記念は道悪の巧拙が大きく出た一戦でした。新聞の道悪の巧拙に、今年の宝塚記念は稍重でカウントされないのですが、何か納得できません。明らかに重、不良に近いコンディションです。個人個人がシッカリ覚えておきたい一戦です。
それにしても余裕で6馬身差のクロノジェネシス。間違いなく本物の強さを見せつけられた思いがします。
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またまた超S級の3歳馬が独演会!!
桜花賞、オークスを連勝したデアリングタクトに、ダービーを圧倒的な強さで誇示した2冠馬コントレイル。ともに無敗の3歳馬。これに続いて登場したのがカフェファラオ。暮れの中山のデビュー戦で独走。続く前走のヒヤシンスSは出遅れて最後方から直線強烈な末脚で豪快に突き抜けて圧倒。
3戦目は今回の東京「ユニコーンS」。単勝2.0倍の圧倒的な支持。唯一、心配されたスタートが互角以上の発馬。内から2番人気のルメール騎手騎乗の2戦2勝のレッチェバロックがスピードに乗って飛び出して行きます。サンライズホープにメイショウベンガル。そしてフルフラットが2番手に並ぶ展開。その2番手争いの一番外にはカフェファラオ。
カフェファラオのレーン騎手は「好スタートを切れたのであの位置が取れました。ただ内の馬たちがスピードを上げていたので、少しエネルギーを使ってしまいましたね」と振り返ります。
前半3ハロンが34秒2-半マイルが46秒1。まるで芝並みのスピードでレースは進んで行きます。
中団にサンダーブリッツにキタノオクトパス。4番人気タガノビューティーは向こう正面で躓き落馬寸前。リズムが狂ってしまいました。スタートで後手にまわった3番人気のデュードヴァンは後方に置かれる厳しい展開。その前にケンシンコウがいます。
前半の5ハロンが58秒4。なかなかペースがダウンしません。4コーナー手前で動いたのがカフェファラオ。逃げるレッチェバロックに並びかけようと早めに動きます。その外にフルフラット。サンライズホープにメイショウベンガルが好位。外からサンダーブリッツが進出態勢。
ラスト300mで逃げるレッチェバロックを捉えたカフェファラオのレーン騎手がゴーサイン。外がフルフラット。一気に抜け出したカフェファラオ。ここから次元の異なる破壊力で後続をあっという間に置き去りにします。まさに独壇場。2馬身、3馬身、4馬身。みるみる後続との差を広げて、ゴール前は流し気味に余裕でゴールイン。なんと5馬身差のワンサイド勝ちでした。
スタートで手痛い後手にまわったデュードヴァン。4角を最後方グループでまわると、デムーロ騎手は一番外に進路を求め、前の馬たちを追います。そしてグングン前の馬たちに迫り、坂上から鋭く伸びて2着に入りました。ラスト3ハロンが最速の35秒5。
直線で前の馬が後退したところの直後にいたケンシンコウ(11番人気)が、サンダーブリッツを、キタノオクトパスを捉えて3着。
緩みないペースで積極的に行った馬たちが直線で息切れ。後続馬がどっと押し寄せた格好です。逃げたレッチェバロックは9着に後退。そのあとがメイショウベンガル。タガノビューティーは13着。躓く不利が最後まで応えました。
それにしても他の馬とは、まったく次元の違ったカフェファラオ。1分34秒9(稍重)の凄いタイム。一昨年、圧倒的な1番人気で圧勝したルヴァンスレーヴが1分35秒0(重)を凌ぐ時計。速いペースを正攻法で楽に追走し、余裕綽々に高速タイム。このままフェブラリーSに挑戦しても十分に通用しそうな気がします。
これで3戦3勝のカフェファラオ。今回はポテンシャル、役者が違いました。まさにダートのコントレイル。これからどれだけ強くなるのか、超S級の大器の予感がします。このあとの動向が気がかりです。
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