衝撃の1分30秒5!に見る進歩と破壊への道!!
マイルの女王決定戦GI「ヴィクトリアマイル」は、5番人気のノームコアが中団待機からゴール前の激戦を制して初GI制覇。
時計を見てビックリ!“1分30秒5”の日本レコード樹立!私は1分32秒台前半の高速決着を予測していたのですが、実際はそれを大きく上回る日本レコード。
それはアエロリットの速いペースでの逃走劇が、結果的にレコード決着となる最大の要因となりました。
この日の1番人気は阪神JF優勝、桜花賞2着のラッキーライラック。宿敵で大きな壁だった女傑アーモンドアイが不在。となれば捲土重来とばかりに多くの支持を集めました。
内を利してアマルフィコースト、ミッキーチャームが前に出て来たところに、外からアエロリットが並びかけて、あっという間に先頭に立つと、後続を引き離しにかかります。
ソウルスターリングが4番手で、この直後のインにクロコスミア。その外に併せるラッキーライラック。これらを前に見てマークする形のノームコア。内枠を考慮してレッドオルガはいつもより早めの位置取り。外にカンタービレ。そして直後にプリモシーン。
前半の3ハロンが33秒7、そして半マイルが44秒8と、前半から激しいペースで流れて行きます。後続を離し気味に快調に飛ばすアエロリット。5ハロン通過が56秒1。
2番手にミッキーチャーム。ソウルスターリングが4番手。その背後にクロコスミア。外に並ぼうとするラッキーライラック。背後にはレッドオルガと外のノームコア。またカンタービレも抜群の手応えで外に併せます。そしてプリモシーンが一番外から肉迫。
直線先頭に立ったラッキーライラックを目標にしていたノームコアが、外に並びかけて来ました。またラッキーライラックの内から懸命に粘るアエロリットを捉えたクロコスミアが急接近。そして一番外からプリモシーンが強襲。
4頭がゴール前で横並びの情勢。この中からグイとノームコアが前に出て優勝。2着に外から追い込んだプリモシーン。そして早めに動いたラッキーライラックの内からクロコスミアが伸びて3着。ラッキーライラックが4着。速いペースで引っ張った2番人気のアエロリットが5着でした。この5着までが1分30秒台で激走。
それにしても、1分30秒5の日本レコード樹立。上々の馬場コンディション。そして1400m通過が1分18秒8のレコードで通過。アエロリットの逃走劇は大したものですが、ただ単にこのことを、凄い、凄いと手放しで喜んでいいのでしょうか。
超高速で走ると言うことは、それだけ地面との衝撃度は、私たちが考えている以上の圧力、衝撃なのです。研ぎ澄まされたガラスの脚と言われるサラブレッド。そのリスクは決して少なくありません。
私は高速化がもたらす計り知れない危機感を感じております。もう、真剣に欧州タイプの馬場、芝の長い馬場コンディション作りを考えてみるべきではないでしょうか。
残念ながら5月15日、優勝馬ノームコアは左第1指骨剥離骨折が判明したことが公表されました。やはり、なのです。
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運も強さの証しなり!GI馬マーズ捲土重来の一撃!!
皐月賞で4着に敗退したGI馬アドマイヤマーズにとって、NHKマイルCの選択は当然であったように思われます。それはGI馬にとって、まさにひとつの背水の陣とも言える一戦でもありました。
ところが強力なライバルが参戦して来ました。ここ一番でことごとくGIを手中に収めてきたルメール騎手。その彼が騎乗する圧倒的1番人気のグランアレグリア。桜花賞を圧倒した強力な手ごわい相手でした。
とはいえ、事実は小説より奇なり。2番人気のアドマイヤマーズにとって、勝利の女神はブーメランのように戻って来ていたのです。競馬は下駄を履くまでを分かりません。
抜群のスタートを決めたワイドファラオを、内からクリノガウディー、プールヴィル、そしてイベリスが、逃げ争いを演じて飛び出して行きます。イベリスがなんとか先頭に立つと、前半3ハロンを33秒9と短距離戦並みのハイペース。その勢いで半マイルが45秒8。この緩みない流れの中で、グランアレグリアは好位インでついてまわります。それをマークする形で背後にダノンチェイサー、その外にトオヤリトセイト、これに並びかけるアドマイヤマーズ。
その後ろに内からグルーヴィット、ヴァルディゼール、ファンタジストが追走。これを見る形でカテドラルとケイデンスコール。ヴィッテルスバッハは後方。
4コーナーをまわり5ハロン通過が57秒8。先頭でまわったイベリスにクリノガウディー、プールヴィルが並びかけようとしています。外にワイドファラオ。
直線中程で先行馬の脚色が鈍って来たときに後続勢が、どっと押し寄せて内、外横一線に広がります。先行勢の直後で展開していたグランアレグリア。内の間隙を抜けようとしていましたが、厳しいと見るや、勢い外に進路を取ります。そのとき外にいたダノンチェイサーに接触。
抜群の手応えでグランアレグリアの背後でマークしていた私の本命グルーヴィットは、フラフラと前で走るグランアレグリアの影響をモロに受けて馬込みの中をさまよいます。
直線坂を上がるとダノンチェイサーの外からスパートしたアドマイヤマーズ。内でゴチャツクつく馬たちを尻目にゴールを目指して駆け抜けて行きました。
そして一番外から猛然と追い上げたケイデンスコールの伸び脚が目立ち、半馬身差まで肉迫し2着。内から馬込みの中を抜け出たカテドラルが3着。
グランアレグリアは4位入線でしたが、裁決の判断は走行妨害と裁定して、被害馬ダノンチェイサーが繰り上がり4着。グランアレグリアは5着に降着となりました。
グランアレグリア騎乗したGI請負人ルメール騎手は、ダービーまで実行6日間の騎乗停止。クラシック戦線の動向から一刻一刻、目を離せなくなりました。
ところで、私の◎グルーヴィットは、ほとんどゴール前で追えず、無念の不完全燃焼で10着。とはいえ勝ち馬から0秒5差。不運でしたが次回で巻き返しを狙います。
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