平成24年がスタートしました。謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
昨年は東日本大震災で未曾有の大惨事。被災された方は今なお苦しんでいます。また、原発の大事故により、その影響は計り知れなく、生まれ育った地を断腸の思いで離れなくてはならない、厳しい生活を強いられている多くの福島の皆さんがいます。
私はあの荒涼とした田園風景を目の前にして、本来あるべき姿とはかけ離れた、人情のひとかけらも見られない風景に愕然としました。
どうしたらこの荒涼とした瓦礫の荒野を、以前のように復元できるのか、被災者の方はもちろん、政治を司る政治家、役人。そして国民一人一人が自己の問題として、知恵を出し合い、あるいは汗を流して、共に解決すべきだと思います。
私の伯母は八十半ばになるのにもかかわらず、この大震災に一人で立ち向かいました。幸い津波の難は逃れましたが、地震による被害は甚大で、母屋は半壊と診断されたそうです。それでも最近は地震の影響で地盤沈下による母屋の傷みが激しく、床、畳、ガラス戸、瓦、そしてライフラインの故障。それぞれの業者も忙しく、依頼しても数週間待ち、あるいは足元をみたような高額請求をされるようです。例えば、瓦の破損はないのにもかかわらず、正常に並べ替えるだけで数十万も請求されたとか。
一方で、大津波でほとんど壊滅したかのような宮城県女川町では、奇跡的に命拾いした親戚が、以前の水産、加工業を何とか始めたのですが、以前、在勤していた半分の従業員は失業保険とにらめっこをして、なかなか戻って来てくれないという現実があります。
寒くて仮設住宅にはいられないという被災者。多くがマンションやアパートに移り、仙台市では1000戸以上が空き家状態だそうです。マンションに軽度の被害があって300万円も住人の全世帯に出す仙台市。票に結びつくのか都市の住人には高厚待遇。人口が少なく過疎化、老齢化が進む地域には冷遇。そんな状況さえ垣間見えてきます。
あと3ヶ月もすれば、あの忌まわしい3月11日から1年。弱者を支える力強く、あたたかい手と、未来を見据え全英知を集めた再生計画で、この世紀の大災害という難局を乗り切ることを痛切に思います。
負けるな東北!負けるな日本!の心意気なのです。
2012年、負けるな東北!負けるな日本の心意気!!
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有明海と普賢岳を臨む荒尾競馬場が涙の閉幕・・
12月23日、スタンドから有明海が見える風光明媚な熊本県荒尾市にある荒尾競馬場が幕を降ろしました。1928年に開設という最古参の競馬場。その83年に渡る長い歴史。ひとつの競馬文化の灯火が消えたことになります。
12月23日のその日は、快晴に恵まれて普賢岳がくっきりと顔を出し、最後の別れを惜しんでいるようでした。
荒尾競馬はピーク時に159億の売り上げがあったものの全国的な斜陽化の波で、2010年度には、累積赤字が13億6000万まで膨らみ、荒尾市の前畑淳二市長は廃止の決断を断行。有馬記念で引退したブエナビスタの総収得賞金が14億7886万9700円。ブエナビスタの賞金より少ない累積金額で廃止の断行は、果たしてそれが正しかったのかどうか大いに疑問が残るところです。
また寒風の下に放り出された、多くのきゅう舎関係者の方たちの心痛は、いかばかりか想像に難くありません。
聞くところによれば、荒尾市から見舞金として一部の人には200万円を差し出されたとか。まだ保障問題等で解決をしていないようですが、83年に渡る歴史の中で、親から子へ、そして孫へ。伝統を築き上げてきたその金額が200万円。ピーク時に吸い上げた159億円。その時に最悪の事態を考慮して保証金等を考慮してこなかった荒尾市にも大きな問題だと思います。
九州からは中津競馬に続き荒尾競馬が廃止となり、九州の馬産地に与える影響は想像を超えるものです。九州馬産地の危機だと思います。
残された最後の砦である地方競馬の佐賀競馬場。是非とも「がばい佐賀」の根性で、負けないで欲しいものです。
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