スプリングS4着、ニュージーランドTが3着と、歯がゆい思いをさせていたグランプリボスが、GIということで目覚めたのかNHKマイルカップを、あっという間に突き抜けました。
次々に背中の相方を替えているグランプリボスは、NHKマイルCを予定通りウィリアムズ騎手を指名。馬体も500Kまで絞り込んで一寸の狂いもない仕上がり。どこでウィリアムズ騎手が仕掛けて出るのかが、ひとつのポイントでした。
というのも、フォーエバーマークにテイエムオオタカとリキサンマックス。主導権を取りたい馬が多く揃って、どう考えてもハイペースになると考えたのです。グランプリボスにとっては、仕掛けのタイミングさえ間違わなければ当然チャンスでした。ただし、もしコティリオンと同じ位置にいて、そこからヨーイドンの追い比べになると、毎日杯でレッドデイヴィスに首差まで肉迫したラスト33秒台のコティリオンの末脚に屈するかも知れなかったのです。
ということは、コティリオンよりも一歩早目にリードを取って、その勢いでゴールを目指すことが優勝への条件のように思えました。グランプリボスのウィリアムズは何度もグランプリボスの録画を見て、騎乗方法、レースの位置取りを研究したというのですから、まずは彼の努力が報われました。
1分32秒2は昨年のダノンシャンティが記録した1分31秒4には及びませんでしたが、過去10年で2番目に速い時計。反面、一昨年の優勝馬ジョーカプチーノが1分32秒4で圧勝したあと、ダービーに出走という強行軍が応えたのか右前の深菅を痛めて1年5ヶ月の休養。昨年のダノンシャンティも目指したダービーを骨折で取り消し。2着のダイワバーバリアンは、NHKマイルCから脚部不安でまだ休養中。4着のサンライズプリンスも屈腱炎でまだ休養中。5月には手術を施行する予定だとか。
そういった悪しきデータがあるものの優勝したグランプリボスには、なんとか無事で次走につなげて欲しい気持ちです。
父のサクラバクシンオー。NHKマイルCが迫った4月30日、心不全のために他界してしまいました。まさに今回のNHKマイルCは父サクラバクシンオーの弔い合戦だったわけです。バクシンオーの一番の代表産駒グランプリボス。貴重な父の血を、是非とも後継馬として伝えて欲しい思いです。
今回のNHKマイルCは「もう少し枠順が内だったら・・」という小牧太騎手が悔しがりますが、最後方からラスト33秒4の強烈な末脚で迫ってきたコティリオン。破壊力はまさにGI級。秋に向けて成長が楽しみになりました。
注目していた2戦2勝のヘニーハウンド。ピンナ騎手が仕掛けて好位置に付けたものの馬自身がファイト満々で、折り合いを欠き、直線は外から来られると失速。結果は12着でしたが、キャリア2戦でマイル1分33秒3。得るものは少なくなかったはずです。秋に向けての注目株です。
父に届けと発奮したグランプリボス!見事な弔い合戦でGI制覇!!
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桜満開の新潟競馬場でしばし感懐!!被災地に届け愛の桜(^^♪♪
今週の土曜日、5月7日に再び越後路、新潟競馬に出掛けてきます。BSNテレビ・新潟放送の新潟競馬中継『ワンダフル競馬』(15時~)の解説です。
先々週の土曜日、4月23・24日に突然決まった福島競馬の代替開催。これにBSNテレビも応援。中継が決まり私も新潟に急遽出張。今年初めての新潟でしたが、新潟競馬場の馬場一面に広がる薄桃色の木々。桜の花が満開でした。
新潟競馬開催中に桜の花が満開という光景を見ることは、まずないことでしたが、今年の冬が例年以上に厳しく長かったことと、東日本大震災の影響による福島から新潟の代替開催。満開の桜を見るにつけて気持ち的には複雑でした。
東北、被災地にも遅い春がやってきたそうです。津波で流された桜の木も多く、平和だったいつもの光景とは別世界のところも多かったとか。早く以前の姿を取り戻し、満開の桜の下で、多くの人たちと一緒に、桜の花見を味わいたいものです。
また、新潟競馬が6日間延長されることになりました。5月28・29日から3週に渡る6月12日まで2回新潟として、新潟開催が続けて行われる予定です。
久しぶりに再開したBSNテレビ『ワンダフル競馬』の出演者、スタッフ。皆さん元気でホッとしました。恋する旅人というBSNの水島知子アナウンサー。今年もまだ旅をしているようです。
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