今年は阪神で行われた「日経賞」。そして恒例の「大阪杯」。距離が芝2400mと芝2000m。同じような条件下でもあり通常は同じ週に行われることは、まずありえないのですが、今年は中山開催が中止となり、変則スケジュールとなりました。
この2レースには重複登録した馬が多かったのですが、どちらも1番人気に推されたトゥザグローリー、そしてヒルノダムールが優勝。
まず、天皇賞の前哨戦として注目された日経賞。ローズキングダムとトゥザグローリー、そしてペルーサの3強対決。お互いがお互いをマークしながらの展開。好位置のインにトゥザグローリー。それを直後でマークするローズキングダム。この2頭を前に見てペルーサ。前半の5ハロン通過が62秒7で、半分の6ハロンで1分15秒2の超スロー。
直線で楽々抜け出したトゥザグローリーのエンジンが全開。一気に後続との差を広げてまさに横綱相撲。ラスト34秒2で圧勝劇。注目の高額馬が4歳を迎えて確実に本格化の道を歩んでいる印象です。おそらく来る天皇賞は1番人気になる可能性が大。
2番手争いは、勝ち馬をマークしていたローズキングダムが一旦2番手に上がったものの外から伸びたペルーサの末脚が勝り2着に浮上。昨年の発馬難が見られなかったのは収穫でした。それから半馬身差遅れてローズキングダム。59Kという斤量も最後の決め手でペルーサに劣った印象があります。 上位3頭は4歳馬。4着が春の天皇賞馬マイネルキッツでしたが、上位4歳馬とは着差以上に開きがあったようにも思います。ただ、天皇賞が3200mなので上位進出も可能かも知れません。 この日の最終レースは変更された中山牝馬Sでしたが、ここでも4歳馬のレディアルバローザが優勝。父がキングカメハメハ。トゥザグローリー、ローズキングダムと同じ。4歳馬のキンカメ産駒。凄い勢いです。
4歳馬の勢いは翌日の大阪杯でも席捲。1番人気のヒルノダムールが中団からしぶとく馬込みを割って優勝。ところがゴール前で鋭く肉迫したダークシャドウ、ヒルノダムールの内側のダービー馬エイシンフラッシュ。この3頭が馬体を並べてゴールイン。大外からダノンシャンティもゴール前で強襲。逃げて粘ったキャプテントゥーレも際どいところで奮闘。
結果はヒルノダムールがハナ差勝ち。1000万を勝ったばかりのダークシャドウが大好走の2着と健闘。期待馬が4歳春で軌道に乗ってきました。59Kのエイシンフラッシュもハナ・首差の3着。有馬記念以来でこの斤量。天皇賞、宝塚記念に向けて視界良好といったところでしょう。
また、昨年のNHKマイルCを驚異のレコード勝ちしたダノンシャンティ。今後の距離を占う上で重要な一戦でしたが、59Kを背負ってメンバー最速の33秒6の豪脚。レコードに0秒1差の決着でしたから、これは大きな収穫と見ていいかも知れません。
いずれにしても、大阪杯も4歳馬が4着までを独占。強力4歳世代。GI春の陣は彼らの勢いを止められそうにもありません。